【75番札所善通寺周辺】善通寺周辺の観光・立ち寄りスポット

真言宗の開祖「弘法大師空海」の生誕地である75番札所善通寺は、和歌山県の高野山、京都府の東寺とならぶ弘法大師三大霊跡のひとつです。善通寺参拝時にぜひ立ち寄ってもらいたい、周辺の観光・立ち寄りスポットをまとめました。

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75番札所善通寺のまわりには見どころがいっぱい

香川県善通寺市にある75番札所善通寺は、弘法大師空海のご生誕地として知られ、和歌山県の高野山、京都府の東寺とならぶ弘法大師三大霊跡のひとつです。

四国八十八ヶ所霊場のなかでも特別視される善通寺には、巡礼者はもちろん、観光で訪れる人も多いですが、お寺だけではなく周辺にもたくさんの魅力的なスポットがあります。この記事では、善通寺周辺の観光・立ち寄りスポットなどをご紹介していきますので、お寺の参拝とあわせて周辺散策にお役立てください。

善通寺全体イメージ

いろいろな表情を持つ善通寺の周辺。

●旧陸軍関連施設❶ 旧陸軍第11師団兵器庫 ❷ 乃木館 ❸ 善通寺偕行社 ❹ 乃木神社
●善通寺塔頭寺院 観智院  華蔵院 ❸ 玉泉院  五智院
●グルメ&休憩スポット❶ 熊岡菓子店 ❷ 偕行社かふぇ ❸ 善通寺市観光交流センター ❹ 供待の湯(足湯)❺ 善通寺構内食堂 ❻ 甘味茶屋 Sari Sari ❼ 銀のしっぽ

 

総本山善通寺

75善通寺南門

善通寺の南大門は日露戦争の戦勝記念として明治期に再建されたもの。騎乗したまま入門できるように高さのある造りになっている。

まずはメインの善通寺をご紹介。
善通寺は、真言宗善通寺派の総本山であり、「総本山善通寺」の呼称が一般的です。

敷地は東院と西院にわかれており、「伽藍」と呼ばれる東院には、御本尊を祀る「金堂(本堂)」および善通寺のシンボルである五重塔が、「誕生院」と呼ばれる西院には弘法大師を祀る「御影堂(大師堂)」がそれぞれ配置されています。

西院の誕生院は、弘法大師空海の父「佐伯善通(さえきよしみち)」の邸宅跡に造られた寺院で、多くの子院を抱える善通寺全体を統括するお寺でした。また弘法大師のお姿(御影)を祀る御影堂は、弘法大師のご母堂である玉寄御前のお部屋があったとされる善通寺の奥之院。まさに弘法大師信仰の中心にふさわしい聖地です。

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善通寺の誕生院/西院と伽藍/東院

左:善通寺の御影堂(大師堂) 右:金堂(本堂)

 

軍都の歴史を刻む近代建築たち

軍事政策が推し進められた明治時代には、四国の軍事拠点として陸軍第11師団が善通寺の近くに置かれ、乃木希典※が初代師団長として就任しました。そのため、善通寺周辺には乃木希典関係の史跡がある他、軍拡が進められた明治期の勇壮な洋風建築が残っています。
第二次世界大戦後、旧陸軍の基地は陸上自衛隊の駐屯地(一部は四国学院大学)となり、陸軍の近代建築も自衛隊の管理物となりましたが、一部見学が可能です。
善通寺周辺は寺町でありながら、軍都として栄えた歴史があるため、旧陸軍が残した近代建築とお寺の不思議な組み合わせを見ることができます。

※乃木希典(のぎまれすけ):日露戦争で活躍した軍人で、のちに軍神として祀られた

善通寺ゆうゆうロード

善通寺南大門から伸びるゆうゆうロードでは、五重塔と赤煉瓦づくりの倉庫が並びます。

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塔頭寺院で古の善通寺を知る

善通寺はその昔、今よりも広い敷地を持っており、僧侶が寝泊まりする僧坊や寺務関連寺院など49もの坊(子院)が建ち並んでいました。当時の「善通寺」は一つの寺院を指す名称ではなく、各々独立した子院49坊と七堂伽藍で構成された全体の総称が「善通寺」だったのです。
塔頭(たっちゅう)寺院と呼ばれるそれらの子院は、栄枯盛衰の歴史を経て、現在では4ヶ寺が善通寺周辺に残されています。

東院と西院の間の中門

善通寺東院と西院をつなぐ参道の両脇にも、塔頭寺院が2ヶ寺あります。

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善通寺周辺のグルメ・休憩スポット

善通寺周辺の特色あるグルメと休憩スポットをご紹介。疲れた足を休める足湯もあります。

善通寺名物 熊岡菓子店の「堅パン」

明治創業の老舗のお菓子屋さん「熊岡菓子店」は、善通寺の西院と東院の間に走る道沿いにあって、レトロな佇まいが目印です。名物となっている「堅パン」はその名の通り石のように硬いお菓子で、種類も一番小さい「石パン」から「角パン」「大丸パン」など5種類の菓子が揃っています。
もともとは旧陸軍からの依頼で開発された軍用食で当時は「兵隊パン」と呼ばれていましたが、いまでは善通寺名物「堅パン」としてお遍路さんや観光客などに親しまれています。
昼過ぎには売り切れていることも多いので、なるべく早めにお店に行きましょう!

空海NAVI「熊岡菓子店」:  https://www.kukainavi.com/spot/eat/entry-24.html

熊岡菓子店 住 所 :香川県善通寺市善通寺町3丁目4−11
電 話 :0877-62-2644
営業時間:9:00〜16:00(水曜定休)

 

旧善通寺偕行社隣接の「偕行社かふぇ」

旧陸軍の社交施設として造られた重要文化財「旧善通寺偕行社」に、カフェが隣接しています。モーニングやランチ、軽食などがいただけるほか、ブライダル会場としても利用されています。

偕行社かふぇ公式ホームページ: http://kaikosha-cafe.com/

偕行社かふぇ

かふぇには善通寺特産品「ダイシモチ」を使ったメニューがあります。 

偕行社かふぇ 住 所 :香川県善通寺市文京町2丁目1−1
電 話 :0877-62-4906
営業時間:8:30〜17:00(水曜定休)

 

疲れた足を癒す足湯 & 観光施設「善通寺市観光交流センター/供待の湯」

善通寺の東門(赤門)筋から出て2分ほどの場所にある「善通寺市観光交流センター」には、公営の足湯スポット「供待の湯」があります。この善通寺市観光交流センターは、旧陸軍の将校たちをもてなした料亭旅館を改装したもので、施設見学は無料です。五岳山と善通寺五重塔を眺められる和室や宴会場など施設の時間貸しも行っています。

善通寺市役所ホームページ「善通寺市観光交流センター&供待の湯(足湯)」:
https://www.city.zentsuji.kagawa.jp/site/infocorona/kankoukouryucenter.html

善通寺市観光交流センター

足湯「供待の湯」と善通寺市観光交流センターの外観、大広間など。

善通寺市観光交流センター 住 所 :香川県善通寺市善通寺町2丁目8−23
電 話 :0877-64-1250
営業時間:9:00〜19:00(水曜定休)

 

JR四国の社員食堂が移転した「善通寺 構内食堂」

JR多度津駅の横で鉄道職員の食堂として運営され、鉄道ファンや一般客にも愛された食堂が、駅建物の老朽化&解体に伴い善通寺西側駐車場付近に移転オープンしました。名前も元の「構内食堂」を引き継いで「善通寺構内食堂」となっています。日替わりのメニューをワンコイン500円で提供するスタイルで、社員食堂の風情が残るユニークな食堂です。

善通寺構内食堂 住 所 :香川県善通寺市善通寺町1059−3
電 話 :0877-64-3118
営業時間:10:30〜14:30(日曜定休)

 

古民家を活用したカフェ・スイーツショップ

旧陸軍が残した洋館の他にも、善通寺周辺にはレトロで和洋折衷な個人宅が点在しているので、大正〜昭和初期の建築が好きな人には散策がオススメです。古民家を活用したカフェやスイーツショップもありますので、立ち寄ってみるといいでしょう。

甘味茶屋 Sari Sari
古い酒屋を改装したカフェ。
ぜんざいやパフェなどが頂ける。
住 所 :香川県善通寺市善通寺町2丁目8−23
電 話 :0877-85-5355
営業時間:11:00〜17:30(不定休)
銀のしっぽ
古民家を利用したカステラ屋(テイクアウトのみ)
住 所 :香川県善通寺市善通寺町5丁目1−1
電 話 :090-9455-0080
営業時間:10:00〜18:00(日曜定休)

 

善通寺の宿坊は、宿泊者だけが入浴できる天然温泉つき

善通寺の宿坊「いろは会館」は、弘法大師ご生誕の地である善通寺境内の敷地内に泊まって朝の勤行に参加できるスペシャルな宿。宿泊者のために掘られた温泉「大師の里湯」は、宿泊した人だけが入浴できる特別なお温泉です。
ビジネスや観光などの一般客も宿泊可能ですが、朝の早いお遍路さんが夜ゆっくりと休めるように門限が21時に設定されているのが特徴です。信仰のために運営される宿坊の体験は、お遍路さんだけではなく文化観光の視点からも特別なものだと思います。

予約や設備についてはこちらから:
四国専門予約サイト「お遍路さん家」 総本山善通寺宿坊「いろは会館」

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善通寺宿坊 いろは館外観

善通寺宿坊「いろは会館」は250人が宿泊できる大きな宿坊です。

 

少し足を伸ばして〜善通寺の多層的な歴史に触れる

総本山善通寺から少し範囲を広げると、若き弘法大師の修行の場であった五岳山や江戸時代の流行を今に残す巡礼方法、弘法大師の祖先を埋葬する古墳群など、さらに興味深い要素が見えてきます。ポイントを列記しておきますので、もしご興味があれば、詳しく調べてぜひ訪れてみてください。

 

江戸時代から続く短期巡礼「七ヶ所まいり」

総本山善通寺の近隣に集積する7ヶ寺、71番札所弥谷寺72番札所曼荼羅寺73番札所出釈迦寺74番札所甲山寺75番札所善通寺76番札所金倉寺76番札所道隆寺をめぐる「七ヶ所まいり」は「四国霊場に準ずる功徳がある」として、江戸時代から親しまれている短期巡礼です。
1日で巡り終えることができる距離ですので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

七ヶ所まいり公式ホームページ: https://7kasyomairi.sakura.ne.jp

七ヶ所まいり

7ヶ寺めぐって約16kmのコースです。

 

弘法大師のご生誕地ならではの番外霊場

善通寺周辺には、空海幼少期の遊び場/修行場など、ご生誕地ならではの番外霊場(弘法大師のご霊跡)が点在しています。四国八十八ヶ所巡礼に合わせて訪ねてみるといいでしょう。

捨身ヶ嶽禅定
(73番奥之院)
幼少期の弘法大師が、多くの人を救いたいとの想いで断崖絶壁から身を投じた伝説が残る場所。73番札所出釈迦寺の奥之院でもある。
所在地:香川県善通寺市吉原町979
仙遊寺 空海幼少期の遊び場。縁起には5~6歳の頃、泥土で仏像を作りここに祀っていたとある。
所在地:香川県善通寺市仙遊町1丁目10−1
七仏寺
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弘法大師が民衆の厄除けを願い、七つの薬師如来を掘って祀ったことに由来する霊場。西行法師(歌人)の歌碑も残る。
所在地:香川県善通寺市吉原町2117
善通寺市番外霊場

左:捨身ヶ嶽禅定 / 中:仙遊寺 / 右:七仏寺

 

空海が駆け巡った霊山「五岳山」を縦走する

善通寺の山号にもなっている「五岳山(ごがくさん)」は、善通寺の西側に位置する5つの峰をもつ霊山で、弘法大師の幼少期〜青年期にかけての修行場でもありました。善通寺すぐ裏の香色山(こうしきざん)など単体で気軽に登れる里山もありますが、全ての山(香色山・筆ノ山・我拝師山・中山・火上山)を縦走する少しハードなコースもあります。山々を駆け巡る若き空海の視点が体験できる山です。

善通寺市ホームページ「五岳山トレッキングマップ」:
https://www.city.zentsuji.kagawa.jp/soshiki/24/torekkinngumappu.html

香色山と五智院(稲荷社)

善通寺西駐車場のすぐ背後に位置する香色山は、気軽に登れる里山として近隣住民に人気です。裾野を一周する道はミニ八十八ヶ所コースになっています。

 

空海を輩出した佐伯家に繋がりが深い古墳群

善通寺市は実は古墳の町でもあり、市街地を見下ろす高台などに400基を超える古墳が確認されています。弘法大師空海を輩出した豪族「佐伯家」の祖先を埋葬していると伝わる古墳もあり、古の繁栄を示す古墳と弘法大師がつながっている事実に、歴史のロマンを感じます。

善通寺市ホームページ「国指定史跡有岡古墳群」:
https://www.city.zentsuji.kagawa.jp/soshiki/50/ariokaindex.html

野田院古墳と五岳山

野田院古墳と五岳山

香色山(五岳山のひとつ)や野田院古墳など、善通寺市内の霊場や史跡を舞台にしたハイキング情報を記事にしています。合わせて参考にしてください。

さらに詳しく知る

 

善通寺とこんぴらさん「両詣り」のススメ

四国遍路が庶民に広まった江戸時代には、琴平町の金刀比羅宮(通称:こんぴらさん)参拝も盛んに行われていました。JRでも隣の駅という近さのため、昔も今も善通寺とこんぴらさんの両詣りが慣わしになっています。

金刀比羅宮公式ホームページ: http://www.konpira.or.jp

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善通寺周辺には弘法大師のご霊跡が数多く残る他、いにしえの繁栄を示す古墳群や軍都として栄えた歴史を残す近代建築など、時代の痕跡が幾重にも重なる興味深いエリアです。さまざまな視点から観光できますので、自分らしい楽しみ方を見つけてみてください。

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この記事を書いた人

廣瀬美音子
札幌で生まれ育ち、東京にて都市計画コンサルタントに従事。結婚を機に香川に移住し、地方自治体勤務などを経て、2019年から株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)に入社。お遍路文化を通じた新しい四国の楽しみ方を模索しています。日本酒とワインが好き。

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