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71番札所「弥谷寺」は、標高382mの「弥谷山」の中腹に位置し、540段の石段を登ってやっと「本堂」にたどり着く難所寺です。
苦労してたどり着いたお寺では、320年ぶりのお大師さま御開帳という貴重な機会に巡り合えました。

540段の石段を登る難所「弥谷寺」

70番札所「本山寺」から国道11号を北上すること約10km、私は71番札所「弥谷寺」のすぐ近くの「道の駅 ふれあいパークみの」で野宿させていただき、早朝より「弥谷寺」を目指すことにしました。
※「道の駅 ふれあいパークみの(天然いやだに温泉 大師の湯)」の様子は、以下リンクの記事もぜひご覧ください。

高級立ち寄り湯でくつろいだ後に喫茶店裏で野宿【「天然いやだに温泉 大師の湯」「道の駅 ふれあいパークみの」】

「道の駅 ふれあいパークみの」までの道のりでも、すでに登り坂が始まっているのですが、「弥谷寺」は標高382mの「弥谷山」の中腹にあり、山を登っていかなければお寺にたどり着けません。

ということで、「弥谷寺」の表参道入口にはこんな看板がありました。

「本堂」までなんと540段の石段を登らなければなりません。歩行困難な参拝者のために、途中の「大師堂」まではバスが運行されています。

「本堂」までなんと540段の石段を登らなければなりません。歩行困難な参拝者のために、途中の「大師堂」まではバスが運行されています。

この看板を過ぎたところに、「弥谷寺」参拝の休憩所として100年以上の歴史をもつ「俳句茶屋」があります。
お遍路さんが一句したためていくことで有名で、店内にはたくさんの俳句の短冊が飾られている名物休憩所ですので、立ち寄っていくのもよいと思います。

「俳句茶屋」を過ぎたところから、本格的な石段登りのスタートです。

「山門(仁王門)」前にもすでに急な石段があり、先の道のりが不安になってきます。

「山門(仁王門)」前にもすでに急な石段があり、先の道のりが不安になってきます。

 

煩悩を落とす「百八階段」

山門をくぐった先にも引き続き、まだまだ石段が続いています。

お寺らしき建物はまったく見えず、まだはるか先のようです。

お寺らしき建物はまったく見えず、まだはるか先のようです。

お寺の敷地内に入ってからの距離の長さでいうと45番札所「岩屋寺」が有名ですが、お寺内でこれほどの長距離石段登りを強いられのは、ここ「弥谷寺」がナンバー1で、車遍路さんにとっては最大の難所かもしれません。

しばらく石段を登っていくと、途中で励ますがごとくの出会いがあります。

大きな「金剛拳菩薩」にお出迎えしていただけます。

大きな「金剛拳菩薩」にお出迎えしていただけます。

「金剛拳菩薩」のお出迎えを受けたすぐ先に、真っ赤な手すりがあるきれいに整備された階段があり、そこは「百八階段」と呼ばれています。

ここまでの石段はワイルドな造りでしたが、この「百八階段」は登りやすく整備されています。

ここまでの石段はワイルドな造りでしたが、この「百八階段」は登りやすく整備されています。

108段という数字は、108の煩悩を落とす、12ヶ月+24節気(春分、冬至などの季節指標)+72候(古代中国の季節方式)で1年を表す、四苦八苦を落とす(4×9+8×9)という意味があるそうです。
108回撞かれる除夜の鐘も同じような意味があるとのこと。

煩悩が落ちたかどうかは不明ですが、ここまでの歩き遍路で鍛えられた脚力で、難なく階段を登りきると、ようやく「大師堂」に到着です。

「大師堂」内に納経所があり、奥の院「獅子之岩屋」も同じ建物内にあります。

「大師堂」内に納経所があり、奥の院「獅子之岩屋」も同じ建物内にあります。

 

「大師堂」からさらに160段登ってようやく「本堂」

ようやくたどり着いた「大師堂」ですが、ここまででまだ380段で、「本堂」まではさらに160段を登る必要があります。

「本堂」への石段は、ここまでよりも角度が急になり、足元が悪い場所もあるのでご注意を。

「本堂」への石段は、ここまでよりも角度が急になり、足元が悪い場所もあるのでご注意を。

「本堂」までの坂の途中には、歴史を感じる「観音堂」「十王堂」「護摩堂」など多くのお堂や石仏が並んでおり、おごそかな雰囲気がただよっています。
ここ「弥谷山」は、山域全体に仏が住んでいる「霊山」」として古くから信仰を集め、多くの修験者が修行し、その際にたくさんの仏像が刻まれてきたそうです。

「本堂」への石段の途中には山の岩肌に彫られた「阿弥陀三尊磨崖仏」が残っていました。

「本堂」への石段の途中には山の岩肌に彫られた「阿弥陀三尊磨崖仏」が残っていました。

そして、160段を登りきって、ようやく「本堂」に到着です。

「本堂」も急な石段の先の狭い敷地に建っているので、こんな角度で写真を撮るのがやっとでした。

「本堂」も急な石段の先の狭い敷地に建っているので、こんな角度で写真を撮るのがやっとでした。

急な石段を登りきったご褒美に、下界を見下ろす景色のプレゼントがあります。早朝だったこともあり、もやもやでしたが、それはそれで霊山らしい空気を感じることができました。

急な石段を登りきったご褒美に、下界を見下ろす景色のプレゼントがあります。早朝だったこともあり、もやもやでしたが、それはそれで霊山らしい空気を感じることができました。

 

320年ぶりのお大師さま御開帳

「本堂」に参拝し、再度石段を下って「大師堂」に行きますが、「大師堂」の建物内には奥の院「獅子之岩屋」もあります。
「獅子之岩屋」は岩窟で、獅子が咆哮をあげた形に見えることから名付けられたそうです。
奈良時代の開創時からあったそうで、弘法大師が9~12歳の頃にこの岩屋で学問に励んだともいわれ、経蔵として使われていたこの洞窟から経典をとりだし、岩屋の窓(明星之窓)から明かりを取り込んで、写経や学問に昼夜問わず励まれたそうです。

そしてこの奥の院で、私が訪れた2015年2月下旬には、貴重で珍しい機会を与えてくださっていました。
四国霊場開創1200年を記念して、奥の院の御本尊である秘仏「木造厄除大師像」が320年ぶり、普段は本堂に秘仏として安置されている「伝持の弘法大師」が300年ぶり、江戸時代以来で御開帳されていたのです。
そのほかにも、お大師さまが唐より持ち帰ったといわれる寺宝「金銅四天王五鈷鈴」と、普段は内陣に安置されていて初公開の「本地仏地蔵尊立像」も公開されており、「獅子之岩屋」内部の数々の石仏を拝むだけでもパワーを感じるところに、間近に秘仏を拝観でき、特別な空気に圧倒されっぱなしで、知らぬ間に長い時間滞在してしまっていました。

特別御開帳期間は終わってしまっていますが、そのときにお寺から発信された情報が以下サイトに掲載されていますので、状況を想像だけしてみてください。
※写真撮影は当然のごとく厳禁なので、そのときの様子の写真はありません。

弥谷寺HP 四国霊場開創千二百年 秘仏『厄除け大師・伝持の弘法大師』 御開帳
http://www.geocities.jp/ryogot1010/yakuyoke-sikoku.html

 

71番札所「弥谷寺」は、古くから霊山信仰の象徴といわれるだけの雰囲気を備え、それを体感できる急な石段登りの難所寺でもありました。
江戸時代以来の御開帳という貴重な機会に巡り合えたことに感謝し、お大師さま生誕の地「善通寺市」に向けて歩を進めていきます。

 

【71番札所】  剣五山 千手院 弥谷寺(けんござん せいじゅいん いやだにじ)
宗派: 真言宗善通寺派
本尊: 千手観世音菩薩
真言: おん ばざら たらま きりく
開基: 行基菩薩
住所: 香川県三豊市三野町大見乙70
電話: 0875-72-3446

 

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ごんのすけ

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。