広大な境内を有する75番札所善通寺では、東院の金堂をお参りした後、西院へ移ります。 ここでは大師堂と言わず、「御影堂」と呼ばれており、弘法大師空海が誕生した聖地とされています。
善通寺西院の御影堂
四国八十八ヶ所霊場75番札所善通寺の御影堂(みえどう)。 大きく二区画分かれている善通寺境内のうち、東院の金堂に対して 西院の御影堂、すなわち大師堂にあたる建物です。
774年(宝亀5年)、讃岐國多度郡屏風ヶ浦(さぬきのくにたどのこおりびょうぶがうら)に生まれた真魚(まお)。 後の弘法大師・空海はこの場所で誕生したと伝えられる。
善通寺では大師堂の事を御影堂(みえどう) と呼ぶが、それには理由がある。
木に登り、池に姿を映し…
御影堂の向かい、お大師さまたちが祀られている池の背後、松が並んでいる場所があります。 こちらの松並木は後年の植栽で、大師当時のものはこちら↓
後年枯れてしまい、今は幹が保存されている。
804年(延暦23年)、遣唐使として唐に渡ることを両親に告げたところ、危険な旅路であることとその身を案じ大変悲しまれた。
そこで自身にもしものことがあってはいけないと、ある日の夕刻、池のほとりにあった松の木に登り、夕陽を受けて池に顔を映し自画像を描き形見とした。
その自画像は後年、土御門天皇(つちみかどてんのう / 1196-1231年)の時代に「瞬目大師(めひきだいし)」 の尊号を賜り、丁重に祀られた。 御影(おすがた)が祀られたことから、ここでは大師堂を御影堂と呼ぶようになった。
左 : 佐伯田公(さえきのたぎみ) 後の善通(よしみち)。善通寺は父の名を取って名付けられた。
中 : 弥勒菩薩(みろくぼさつ)
右 : 玉依御前(たまよりごぜん) 阿刀(あと)氏一族の出身。空海18歳の上京(京都)は阿刀氏の援助によるところが大きい
広大な寺域を有する善通寺では、このような大師若かりし頃のエピソードが数多く伝わっています。
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【75番札所善通寺・東院】総本山善通寺は大門から入ることがおすすめ
四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路では、総本山善通寺と共同で、善通寺をより詳しくご紹介し、楽しんでいただくことができるツアープランをご提供しています。 ツアーの様子を撮影した以下動画をぜひご覧ください。 ツアーの詳細情報は、以下リンクのページに掲載しています。
【75番札所】 | 五岳山 誕生院 善通寺(ごがくざん たんじょういん ぜんつうじ) |
宗派: | 真言宗善通寺派 |
本尊: | 薬師如来 |
真言: | おん ころころ せんだり まとうぎ そわか |
開基: | 弘法大師 |
住所: | 香川県善通寺市善通寺町3-3-1 |
電話: | 0877-62-0111 |