【75番札所善通寺】総本山善通寺は東院の南大門から入ることがおすすめ

四国八十八ヶ所霊場の中で最大の面積を誇る総本山善通寺(第75番札所)。 歩き遍路道の順路や駐車場の位置に不便がありますが、できれば東院の南大門から境内に入り、「金堂」→「御影堂」の順番で参拝しましょう。

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東院と西院にわかれる広大な善通寺

第75番善通寺 大門

75番札所善通寺の南大門

善通寺は厳密には東院と西院にわかれていて、大門や金堂があるのは前者。

番善通寺 大門の扁額「五岳山」

75番札所善通寺の南大門の扁額「五岳山」

五岳山(ごがくさん) =五つの山々に位置することを意味するが、それぞれ

香色山(こうしきざん / 157m) 筆ノ山(ふでのやま / 296m) 我拝師山(がはいしざん / 481.2m) 中山(なかやま / 438m) 火上山(ひあげやま / 408.9m)

善通寺の背後に並ぶ独立峰五山で、その重なる様子から "屏風ヶ浦" とも称された。 我拝師山は73番札所出釈迦寺の背後に立つ山で、通称 "捨身ヶ岳" の名で知られる大師幼少の遺跡(ゆいせき)。

第75番善通寺 金堂(本堂)

75番札所善通寺の金堂(本堂)

大門をくぐると参道正面に金堂。

金堂=本堂で、規模が大きい本堂を指す場合に用いられる。

善通寺 境内図

75番札所善通寺の境内図

元々、広大な寺有地を持ち、いくつも末寺を有していた善通寺の中で、

東院は金堂など伽藍
西院は大師誕生院

江戸時代には高松・丸亀両藩主の庇護を受けるなど隆盛を誇り、特にこれら二院は大師信仰の中心的存在であり続けた。

明治初年の神仏判然令により寺有地の多くは没収され、陸軍用地等に転用された。 同時期に現在の広さとなったが、それでもなお 四国霊場最大の面積を誇る寺院であることには変わりない。

 

善通寺市のシンボルにもなっている五重塔

善通寺 五重塔

75番札所善通寺の五重塔

善通寺のシンボル・五重塔。 東寺(京都府)の54m、興福寺(奈良県)の50.8mには及ばないものの、45mは木造としては屈指の高さ。 高松自動車道を走行していても見ることが出来る大塔。

五重大塔の説明

五重大塔の説明

現在のものは1902年(明治35年)の再建。

善通寺 金堂

金堂

金堂は、1699年(元禄12年)の再建で、内部には四国霊場最大の本尊・薬師如来が祀られている。 中へ入らせてもらい、仏さまの近くで参拝させてもらいましょう。

 

歩き遍路の順路では、東院と西院の間から入り、次の札所へは東院から出て向かう。自家用車や団体バスでは、西院の裏に駐車場があるため、いずれの手段でも東院に位置する大門から入ることは効率的とは言えない。

しかしながら、大門の圧倒的な存在感を受けてから入る方がより善通寺らしさを感じることができて良い。 ここまで無事に歩みを進めて来たお遍路さんを迎え入れる大きな山門・広い境内は、四国遍路の存在を大切にする四国の人々の広い心を表しているように思えます。

※西院の詳しいご紹介は以下リンクの記事に続きます。

【75番札所善通寺・西院】総本山善通寺の御影堂のお話

 

四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路では、総本山善通寺と共同で、善通寺をより詳しくご紹介し、楽しんでいただくことができるツアープランをご提供しています。 ツアーの様子を撮影した以下動画をぜひご覧ください。 ツアーの詳細情報は、以下リンクのページに掲載しています。

善通寺つくり旅 ~総本山善通寺編~

 

【75番札所】  五岳山 誕生院 善通寺(ごがくざん たんじょういん ぜんつうじ)
宗派: 真言宗善通寺派
本尊: 薬師如来
真言: おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
開基: 弘法大師
住所: 香川県善通寺市善通寺町3-3-1
電話: 0877-62-0111

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この記事を書いた人

四国遍路案内人・先達。四国八十八ヶ所結願50回、うち歩き遍路15回。四国六番安楽寺出家得度。四国八十八ヶ所霊場会公認先達。 高松市一宮町で「だんらん旅人宿そらうみ(http://www.sanuki-soraumi.jp/)」を運営。