【68番札所神恵院・69番札所観音寺】自然あふれる境内にある寺カフェと金運アップの銭形砂絵

68番札所神恵院と69番札所観音寺は共通の境内にふたつのお寺があります。自然あふれる境内には、参拝後の休憩におすすめの「寺CAFÉ&遍路グッズ梧桐庵」があり、少し足をのばすと金運アップの名所「銭形砂絵」があります。

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近代と最古が共存する68番札所神恵院と69番札所観音寺

68番札所神恵院69番札所観音寺は、同じ境内にふたつのお寺が共存する珍しいつくりです。それぞれの本堂はまったく異なる趣があります。

神恵院の本堂は木々の中に白い壁が映えるコンクリート打ちっぱなしの近代的な建物です。

神恵院_本堂

木々に囲まれて静かな中に佇む様子は、近代的な建物でありながら厳かな雰囲気を感じました。

この本堂は、平成14年(2002年)に大師堂改修が行われた際に移築されたそうです。中に入ると、外の気温を忘れるくらいひんやりとしています。

神恵院_本堂_遥拝所

本堂の天井は吹き抜けになっていて、山の緑と優しい陽の光に心が洗われるかのようです。

一方、観音寺の本堂は金堂とも呼ばれ、平安時代初期に建立され、度重なる改築を経て、大永五年(1525年)に再建したものが現在の建物だそうで、昭和34年に国の重要文化財に指定されました。
なお、ここには四国八十八ヶ所霊場の札所では最古といわれる南北朝時代の落書きがあるのだそうで、とても驚きました。

観音寺_本堂

朱色が特徴的な、歴史を感じさせる観音寺の本堂。

近代的な神恵院本堂と、長い歴史がある観音寺本堂。同じ境内に対照的な本堂があるのは、神恵院と観音寺の魅力のひとつだと思います。

 

自然あふれる境内

神恵院・観音寺は、市街地に立地しているのですが、意外にも境内は豊かな自然で満ちています。参拝者のまず目を引くのは、境内の中央にある大きな楠。

神恵院・観音寺_楠

写真に収まりきらない大きさの楠で、青空にそびえ立つ姿は圧巻です。

さらに神恵院・観音寺の自然の美しさの象徴なのが巍巍園(ぎぎえん)です。室町時代に住職を務めた道尊大政大僧正によって造られました。昭和51年(1976年)の災害によって一度は大半を失ってしまいましたが、現在は復旧され、訪れた人の心を魅了する日本庭園です。
つつじの名所としても知られており、花が咲き誇る初夏の季節には、その美しい様子を一目見ようと多くの人が訪れます。

神恵院・観音寺_巍巍園

初夏にはつつじ、秋には紅葉と、四季折々の景観を楽しむことができます。

 

オリジナルのカフェメニューやお遍路グッズがそろう「寺CAFÉ&遍路グッズ梧桐庵」

ふたつのお寺を参拝し、御朱印をいただいたら次のお寺に…すぐ向かうのはもったいない!
参拝の後に一息つきたい時にぜひ立ち寄っていただきたいのが、境内にある「寺CAFÉ&遍路グッズ梧桐庵」です。

神恵院・観音寺_寺CAFÉ&遍路グッズ梧桐庵

観音寺の本堂のすぐ右手側にあり、店先にはベンチなど休憩スペースもあります。

店内では軽食やデザートをいただくこともできます。讃岐名物のうどんはもちろん、ゆばの入ったちょっと珍しいカレーや、おやつ時にはわらび餅やぜんざいなどの和スイーツもそろいます。

たくさんメニューがある中で、私がおすすめなのは「ところてん」です。
このところてんは実は特別で、79番札所天皇寺の近くで湧き出る「八十八の霊泉」の水を使ってつくられる、200年以上前から続く老舗「清水屋(きよみずや)」のものなのです。お遍路さんとも所縁が深い香川県の名物のひとつなので、ぜひ味わってみていただきたいです。
※清水屋のところてんに関しては、以下リンクのtabijiさんの記事で詳しく紹介されていますので、ぜひこちらもご覧ください。

【清水屋】八十場の霊泉の隣でお遍路さんを癒し続ける老舗茶屋の名物ところてん

神恵院・観音寺_寺CAFÉ&遍路グッズ梧桐庵_清水屋ところてん

また、店内ではお遍路グッズを購入することもできます。

神恵院・観音寺_寺CAFÉ&遍路グッズ梧桐庵_お遍路グッズ

キーホルダーやTシャツ、サイクルジャージなどオリジナル商品もたくさんありました。

なお、観音寺市が舞台になっているアニメ「結城友奈は勇者である」のファンの間でも、このお店は大人気で、店内には、アニメに関連するポスターやキャラクターのアクリルスタンドなどが並んでいました。訪れた際にはキャラクターたちがどこにいるか探してみてくださいね!

 

見ると金運がアップする?!「銭形砂絵」

神恵院・観音寺の境内から裏山方向に5分ぐらい坂を上っていくと、山の上の展望台があり、そこから見えるのが、観音寺市のシンボル的な観光名所「銭形砂絵(ぜにがたすなえ)」です。

銭形砂絵

海岸の長い砂浜の一角に、巨大な寛永通宝が描かれています。

砂浜に描かれたこの巨大な砂絵は、寛永10年(1633年)に高松藩主である生駒高俊を歓迎するために一夜にして作られたものが現代に引き継がれているそうです。
日没から22時まではライトアップされ、時間帯によって様々な景色が見えるのも魅力で、通常はグリーンのライトで照らされていますが、期間限定でブルーやゴールドの光になることもあるそうです。

銭形砂絵_ライトアップ

夜のライトアップは幻想的な雰囲気です。

この特殊な景観で昔から名所ではあったのですが、近年はこの銭形砂絵を見るといいことがあると話題になり、さらに人気を集めています。実は、これを見ると金運がアップするといわれているからなんです。昔からお金に困らないという言い伝えはありましたが、実際にこれを見た人が近くの宝くじ売場で宝くじを買ったところ高額当選したことで、一気に話題になりました。
神恵院・観音寺を参拝し、銭形砂絵も見れば、ご利益抜群・運気上昇?!かもしれません。

【「銭形砂絵(銭形展望台)」 地図】

 

68番札所神恵院と69番札所観音寺の見どころと、立ち寄りおすすめスポットをご紹介しました。札所の境内や周辺には、札所に関連するものや、地域の名物・名所があることも多いので、お寺のお参りだけではなく、いろいろなところに目を向けてみると楽しいと思います。

 

【68番札所】  七宝山 神恵院(しっぽうざん じんねいん)
宗派: 真言宗大覚寺派
本尊: 阿弥陀如来
真言: おん あみりた ていぜい からうん
開基: 日証上人
住所: 香川県観音寺市八幡町1-2-7
電話: 0875-25-3871

 

【69番札所】  七宝山 観音寺(しっぽうざん かんのんじ)
宗派: 真言宗大覚寺派
本尊: 聖観音世音菩薩
真言: おん あろりきゃ そわか
開基: 日証上人
住所: 香川県観音寺市八幡町1-2-7
電話: 0875-25-3871

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この記事を書いた人

ひとり旅をこよなく愛すWebライター。日本で一番小さな県から全国どこまでも!神社仏閣が大好き。中学・大学でお遍路大好き教師の授業を受講。旅の楽しさや、お遍路の魅力・文化を次の世代へ発信します!