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37番札所「岩本寺」は、四国霊場で唯一5仏御本尊と、本堂の多種多様な天井画で有名なお寺です。
約200年前に建造された大師堂は奥の院も兼ねており、普段は大師堂内安置の「矢負地蔵」が開創1200年記念特別御開帳中でした。

四万十町役場の木造建築は見もの

この日は土佐久礼手前の遍路小屋から出発し、大坂遍路道から七子峠を越えて、「四万十町」に入ってきました。
「四万十(しまんと)」と聞くと、最後の清流として有名な「四万十川」を思い浮かべると思いますが、地名としては「四万十町」が複数存在したり、「四万十市」があったり、ややこしい状態になっています。
37番札所「岩本寺」がある「四万十町」は、平成の大合併の際に、旧「窪川町」「大正町」「十和村」が一緒になって新しくできた町で、「四万十市」は旧「中村市」「西土佐村」が一緒になってできた市で、旧中村市内には昔から「四万十町」という地名が存在しているそうです。
よくよく見てみたら、合併した旧市町名には「四万十」の文字はどこにもなく、「四万十川」が有名になったことで、流域の地域が地名の取り合い状態になっていますね。

こういうお家事情は余談として、旧窪川町の「四万十町」に入ってから、「道の駅 あぐり窪川」で四万十川の恵みが詰まった「窪川米豚丼」の昼食をとって、「四万十町」中心街に進んでいくと、「窪川駅」隣にある「四万十町庁舎」がなかなかの見ものです。
2014年に完成したこの庁舎は、町内の間伐材を使用した木造建築で、木造組柱の免震構造にもなっているとのことで、「四万十川」の自然を表したあたたかみのある建物だと思います。

四万十町庁舎はとても美しい建物で見入ってしまいました。遍路で歩いていると、田舎道にいきなり立派な建物を目撃することがしばしばありました。そのほとんどが役所関係の建物です。

四万十町庁舎はとても美しい建物で見入ってしまいました。遍路で歩いていると、田舎道にいきなり立派な建物を目撃することがしばしばありました。そのほとんどが役所関係の建物です。

「四万十町役場」までたどり着けば、目的地の37番札所「岩本寺」はもう目の前です。

 

四国霊場唯一の5仏御本尊

37番札所「岩本寺」は、四国霊場で唯一5仏の御本尊であることで有名です。
縁起は奈良時代までさかのぼり、聖武天皇の勅願で行基菩薩が開創した仁井田明神の別当寺が始まりのようで、平安時代に空海がこの地を訪れた際に、仁井田明神の御神体を5つの社にわけ、それぞれに「不動明王」「観音菩薩」「阿弥陀如来」「薬師如来」「地蔵菩薩」の5仏を御本尊として安置し、明治時代の神仏分離の政策により、5仏が「岩本寺」に統一されたことで、5仏の御本尊の珍しい状態になっています。
ということで、御本尊御真言も5つありますので、納経時には普段よりも多くのお経をあげることなります。

5仏が安置される本堂は、昭和53年に新築されたきらびやかな空間です。

5仏が安置される本堂は、昭和53年に新築されたきらびやかな空間です。

 

本堂天井の575枚の「天井画」

納経時に本堂に入ることができますので、その際には必ず頭上を見てください。
そこには、様々な「天井画」が飾られています。

風景、花、鳥、人物などいろいろな種類の絵があります。本堂を新築する際に公募して集めたそうです。

風景、花、鳥、人物などいろいろな種類の絵があります。本堂を新築する際に公募して集めたそうです。

本堂の柱の造作と一緒に絵をながめると、より趣きを感じました。

本堂の柱の造作と一緒に絵をながめると、より趣きを感じました。

これを一枚一枚確認しているといくら時間があっても足りませんが、自分のお気に入りの絵を見つけると楽しいと思います。
また、たくさんの絵を集めて、それを一枚の天井画としてとらえてみても、また違った楽しみ方ができますね。

 

大師堂が奥の院で「矢負地蔵」の伝説が残る

「岩本寺」の境内で一番古い建物といわれているのが「大師堂」で、ここは37番札所「奥の院」も兼ねており、「矢負地蔵」が安置されています。

「聖天堂」と「大師堂」の形のバランスがよくて、少し遠目から撮影しました。

「聖天堂」と「大師堂」の形のバランスがよくて、少し遠目から撮影しました。

「矢負地蔵」には伝説が残っており、昔この地にいた信心深い猟師が、獲物が見つからず、これ以上の殺生は無益と思い自分の胸をその矢で射たそうで、意識を失ったあとに妻に起こされ、そばを見ると矢の刺さったお地蔵様が倒れており、お地蔵様が身代わりとなって命を救ってくれたと、地蔵菩薩をこの寺に手厚く祀ったということです。

この「地蔵菩薩像」が、2014年の開創1200年を記念して修理され、平成26年3月21日~平成27年3月31日まで御開帳されていました。
しかも堂内ではなく、宿坊のある本坊の大広間に移動され、すぐ近くで拝顔できるようにしてくださっていて、平成27年2月5日に参拝した私も御姿を拝見することができました。
とてもきらびやかな御姿だったことが印象に残っています。

 

ということで、37番札所「岩本寺」は見どころがたくさんあるのですが、私はこのお寺の「宿坊」に宿泊して、朝のお勤めも含め、お寺に長時間滞在して、いろいろな場所を見ましたし、それだけの価値があると思います。
岩本寺の宿坊は、立派な施設と豪華な食事で有名で、足摺岬の長距離歩行に向かう前の中継地としても、多くのお遍路さんが利用します。
詳しくは以下リンクの記事もぜひご覧ください。

満腹になる食事と充実設備の宿坊で朝のお勤めは清々しき【37番札所「岩本寺」宿坊】

また、野宿遍路さんのためには、ガレージを通夜堂として開放してくださって、テント泊も可能とのことですので、お寺の見どころを余すことなく堪能し、足摺岬に向かう前に英気を養うことをオススメします。

 

【37番札所】  藤井山 五智院 岩本寺(ふじいさん ごちいん いわもとじ)
宗派: 真言宗智山派
本尊: 不動明王 聖観音菩薩 阿弥陀如来 薬師如来 地蔵菩薩
真言: のうまく さんまんだばざらだん せんだ まかろしゃだ そはたや うん たらた かんまん
おん あろりきゃ そわか
おん あみりた ていせい から うん
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
おん かかか びさんまえい そわか
開基: 行基菩薩
住所: 高知県高岡郡四万十町茂串町3-13
電話: 0880-22-0376

 

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ごんのすけ

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。