【71番札所弥谷寺】百八階段を登った先の見どころ多彩な霊山

山奥のお寺である71番札所弥谷寺は階段がとても多いが、つらさを感じなかった。飽きさせない魅力がたくさん詰まっているのだ。なんだかテーマパークのように楽しませてくれる。

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百八階段

71番札所弥谷寺は、長い長い階段を登ってやっとたどり着けることのできる山の奥のお寺だ。そもそもお寺敷地へ到着する前に、まずは自転車を押しながら坂の上まで登って行く必要がある。ペダルをこぐには少々きつい道のりだ。坂道を登りきり、目の前に現れたお寺の入り口から敷地内へと入る。
しかし、ここからが本番。今度は本堂へと続く山の上まで続く長い長い階段を何段もひたすら登っていく構造になっているのだ。階段はいくつかのパーツにわかれており、まず初めのワンセットを登りきったら山門を通ることができる。次に2セット目を登っていくと観音様の像が迎えてくれて、その先に108段ある急な階段を登っていくことになる。この「108」という数字は仏教では煩悩の数を指し、世界中の仏教寺院でところどころにその数字と関連のあるものが見受けられる。煩悩の数の階段を踏みしめながら、自分はどれほどの煩悩が残っていて、それらとどう向き合って行こうかなどと悶々と考えた。長く続く階段だったが、ようやく香川に入り大好きなうどんをランチで食べてエネルギー満々の私は百八階段を走って登りきった。仁王門から数えると階段の段差の数は400段あるが、もしも階段が苦手な方は、駐車場の隣から発着するバスを利用して拝観を行うこともできるため安心だ。

弥谷寺 108階段

百八段。108は煩悩の数を表す。

弥谷寺 階段

先が見えないほどにひたすら続く階段。

 

たくさんの見所

山奥にたたずむ弥谷寺は、その独特の雰囲気もさることながら、細部でも魅力的な見所に溢れている。例えば、階段の隣にある岩の壁に磨崖仏があったり、なかなかお目にかかれないほどのサイズの巨大な岩も目にすることができる。
どこまでも続くかと思えるほどの階段を一歩一歩登り、ようやく大師堂に着く。弘法大師さんへお参りしたのちにはまた階段が続くのだが、自然に囲まれた本堂へ向かう道にはコントラストを持つたくさんの魅力的なディテイルが現れ、目を楽しませてくれる。
やっと本堂にたどり着いたら、そこにはお約束の絶景が待っていた。長い階段で煩悩を解き放ち、この絶景を見ながらエネルギーを充電しよう。見所たくさんのこのお寺は、きっと訪れる人たちを楽しませてくれるに違いない。

弥谷寺 多宝塔

修行僧になった気分。

弥谷寺 地層

岸壁に現れている地層。

弥谷寺からの景色

ご褒美の本堂からの絶景。

 

【71番札所】  剣五山 千手院 弥谷寺(けんござん せいじゅいん いやだにじ)
宗派: 真言宗善通寺派
本尊: 千手観世音菩薩
真言: おん ばざら たらま きりく
開基: 行基菩薩
住所: 香川県三豊市三野町大見乙70
電話: 0875-72-3446

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この記事を書いた人

兵庫県出身で、5歳の時に英国に移住し、2017年より京都を拠点に活動している。訪日外国人対象のツーリストガイド、大手インバウンド旅行会社の運営マネージャーなど、いろいろな観光サービスに従事し、すべての観光客が、本物の日本文化に触れ、特に美しい自然を体験してくれることを望む。