45番札所「岩屋寺」近くに「杖立さん」と呼ばれ親しまれる地蔵堂があります。
多くのお遍路さんが健脚祈願に訪れていて、毎年11月上旬の法要では、紅葉と地元名物を楽しむことができます。

難所「岩屋寺」への休憩・宿泊拠点「国民宿舎 古岩屋荘」

45番札所「岩屋寺」は、標高670m地点にある山岳霊場で、お寺がある地域は「久万高原(くまこうげん)」という高原地帯になっていて、お遍路さんにとっては難所として知られています。
久万高原に登ってくるのに厳しい峠を越える必要があり、冬は四国遍路の中ではもっとも雪深くなり、安全や天候には細心の注意が必要です。
※久万高原の名前の由来に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。

お大師さまも食べた?といわれる心優しきおくまおばあちゃんの饅頭【高市本舗[久万高原町]】

このような難所でお遍路さんをサポートする休憩・宿泊拠点として知られているいるのが「国民宿舎 古岩屋荘」です。
天然温泉の岩風呂を備える宿で、立ち寄り入浴やレストランでの食事も可能なので、宿泊のみならず、休憩で立ち寄るお遍路さんも多いです。
※「国民宿舎 古岩屋荘」に関しては、以下リンクをご参照ください。

この宿のすぐ前にひっそりとたたずむお地蔵さんがいらっしゃって、お遍路さんを見守っています。

 

健脚祈願の「杖立さん」

このお地蔵さんは「杖立(つえたて)さん」と呼ばれ、親しまれています。

国民宿舎 古岩屋荘の道をはさんで向かい側に「杖立地蔵尊」のお堂があります。

国民宿舎 古岩屋荘の道をはさんで向かい側に「杖立地蔵尊」のお堂があります。

このお堂の中には、たくさんの杖が奉納されています。
昔、この地を苦労して歩いていた足の不自由なお遍路さんが、このお地蔵さんに足がよくなるように祈願したところ、足が回復して杖がいらなくなり、杖を奉納したことが由来だと伝わっているそうです。

現在では、健脚を祈願する人や無事に遍路を終えた人のお礼参りとして、杖が奉納されており、お堂の中は杖でいっぱいになっています。
その杖を供養する法要が、年1回・毎年11月上旬に開催されています。

地元の僧侶が法要を行い、杖を持ち帰って供養します。

地元の僧侶が法要を行い、杖を持ち帰って供養します。

 

古岩屋荘名物「きじうどん」

この法要の時期は秋の紅葉シーズンで、国の名勝にも指定されている無数の穴があく大岩壁「古岩屋」の秋景色を目当てに多くの観光客も訪れます。

無骨な岩肌と赤や黄色の鮮やかな秋色のコントラストがすばらしい古岩屋の景色です。

無骨な岩肌と赤や黄色の鮮やかな秋色のコントラストがすばらしい古岩屋の景色です。

法要に合わせて、杖立地蔵尊横の駐車場には古岩屋荘の出店が出て、古岩屋荘名物「きじうどん」が提供されます。

法要に訪れる人、紅葉狩りをする人、たくさんの人が古岩屋に集まります。

法要に訪れる人、紅葉狩りをする人、たくさんの人が古岩屋に集まります。

古岩屋荘名物「きじうどん」

古岩屋荘名物「きじうどん」

このきじうどんは、食べる機会が少ない希少な雉(きじ)の肉を炊いて出汁をとり、具としてもごぼうと一緒に炊きこんだ雉肉がのせられた古岩屋荘オリジナルの名物です。
甘めの味付けの出汁に雉肉の旨みと適度な脂分が溶け出していて、具の雉肉もかみしめると野生味のある香りと旨みを感じられる特徴ある逸品です。

法要に合わせて行われる餅つきも恒例になっていて、つきたてのお餅のふるまいを目当てに訪れる観光客や地元の人も多く、杖立さんが1年でもっとも華やぐ1日になっています。

 

お遍路さんにとっては難所の久万高原ではありますが、杖立さんに健脚・遍路道中の無事を祈願し、古岩屋のすばらしい奇石景観も楽しみながら、歩まれてください。

 

【「杖立地蔵尊」 地図】

 

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佐藤 崇裕

四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路(http://shikokuhenro.co.jp/)の代表取締役。四国遍路の文化をより良い形で引き継いでいくために、四国遍路に新しい付加価値を生み出すべく日々奮闘中。