【入野松原→四万十市】クロマツが立ち並ぶ「入野の浜」の朝散歩から「四万十大橋」を渡る

樹齢300年を越える数十万本のクロマツが立ち並ぶ「入野松原」は、地元の方々の散歩道でご挨拶と交流の連続でした。遠浅白砂の美しい浜を抜けて、最後の清流「四万十川」を四万十大橋で渡れば、旧中村市の「四万十市」に突入です。

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クロマツが立ち並ぶ「入野松原」は地元の方々の散歩道

37番札所岩本寺を出発して、国道56号をひたすら南下し、この日の前日は珍しいゴルフ場の遍路宿「土佐ユートピアカントリークラブ」に宿泊し、朝7時に前日の終着地点「道の駅ビオスおおがた」まで車で送っていただいて、遍路歩きスタートです。

道の駅からは、海岸沿いのとても風情のある道を歩きますが、ここは約300年前の戦国時代に防潮林として植えられたクロマツが立ち並ぶ「入野松原(いりのまつばら)」と呼ばれるところで、国の名勝にも指定されています。

入野松原

朝の時間帯だったこともあり、入野松原は地元の散歩の方々で溢れていました。

地元の散歩の方々がたくさんいらっしゃって、すれ違う方は皆さん爽やかな挨拶をしてくださったり、同じ方向に進むおじさまとは遍路話から地域活性化の話題まで10分ほど話をしながら一緒に歩いたりと、たくさんの交流ができました。
このように地元の方々に愛されている場所は気持ちがよいですし、遍路への理解の深さも実感します。

クロマツが続く道だけではなく、遠浅の砂浜もとても美しく、遍路道としては浜に出る必要はないのですが、あえて浜も歩いてみました。

入野の浜

さすが太平洋という波の音を聞きながら、砂浜に歩いた足跡を残してきました。足跡はほとんどなかったので、こんなところをあえて歩く物好きは私ぐらいなものです。

ちなみにこの「入野海岸」では、この美しい砂浜そのものが「美術館」であるとして、「NPO法人砂浜美術館」がイベントなどを行なっています。他の記事でそのことに触れているので、ぜひそちらも御覧ください。

【砂浜美術館】 入野海岸の建物のない美術館

この一帯は「土佐西南大規模公園」として整備もされていて、テニスコートや体育館など多くの近代的な施設もあり、地元の方々がとてもうらやましくなりました。
スケートボードパークでは朝早くから練習に励むおにいちゃん達がいました。
ちなみに4月~10月の期間はキャンプ場も営業しているので、テント野宿遍路さんが宿泊するにはよい環境かもしれません。

 

「下田初崎の渡し」か「四万十大橋」かの分岐点

入野松原を通過して、県道42号を3km弱進むと田野浦(たのうら)の地域に到着します。
もう少し進むと最後の清流「四万十川」を渡ることになるのですが、ここで2つのルートから選択になります。

ひとつは渡し船を使うルートで、「下田初崎の渡し」と呼ばれ、2005年に一度廃止になったのですが、地元住民有志が2009年に復活させたそうです。
渡し船は珍しい経験になるので、わたし的にはぜひ使うことがオススメで、ここまでの遍路道でも「長浜種崎間県営渡船」と「須崎市営渡船(浦ノ内湾)」で船に乗りました。
※遍路道の渡し船に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。

【32番札所禅師峰寺→33番札所雪蹊寺】種崎から長浜へ県営渡船「龍馬」でワープしてみた

【36番札所青龍寺→須崎市街】浦ノ内湾の本当の遍路道は巡航船で海の上

四万十川を渡る「下田初崎の渡し」は運休が多く、電話での事前確認と予約が必要とのことで、田野浦で以下問い合わせ先に電話したのですが、この日は波が強くて残念ながら運休とのことでした。
※参考に問い合わせ先と四万十市HPのリンクをはっておきます。

「下田初崎の渡し」問い合わせ先: 090-8698-3809 沖 章栄(おき あきよし)さん

四万十市HP「下田初崎の渡し」: http://www.city.shimanto.lg.jp/simanto/simoda.html

ということで、田野浦の以下写真の道案内看板が立っている地点で、「四万十大橋」方面に進みました。

田野浦 四万十大橋道案内看板

「下田初崎の渡し」を使う際は県道42号を道なりに進んでいきます。「四万十大橋」方面は新しく整備されたであろうきれいな道を右方向に進みます。

しばらく進んでいくと、思わずツッコミたくなるオブジェがありますので、おまけで写真を掲載しておきます。

四万十大橋への道 三浦 バイキンマン

民家入口にバイキンなんとか?に似たオブジェが…たまたま家主さんと遭遇し、地元の方でこのようなオブジェをつくるのを趣味にしている方がいらっしゃるとのことでした。

四万十大橋への道 三浦 アンパンマン

さっきの家主さんが「もうちょい進むとたくさんあるよ」と言っていたのがこの集団です。なかなか完成度が高い。

四万十大橋への道 三浦 ドラえもん

小学校の名前も入っていて、地域では公認されているようです。

四万十大橋への道 三浦 ジャムおじさん

角や帽子がよくできすぎています。なんかはまってしまい、たくさん写真を撮ってしまいました。

 

「四万十大橋」手前でひと休み

田野浦の分岐点から田園地帯を5km弱進むと四万十川の堤防が見えてきます。
四万十川を渡ってからは、都合の良い休憩スポットが少ないので、このあたりでひと休みしてから進むことがオススメです。
四万十大橋手前に「彩市場」という地場産品直売所があり、食料調達に都合がよく、堤防上には以下写真の休憩所もあります。
※参考に「彩市場」の情報リンクをはっておきます。

四万十市HP「彩市場」: http://www.city.shimanto.lg.jp/gyosei/nousui/doc/irodori.html

四万十大橋 休憩所 彩市場

彩市場でリーズナブルなお寿司屋やらパンやらを調達し、「四万十川」を眺めながらひと休みしました。

ここから四万十大橋と四万十川を眺めると以下写真のような感じなのですが、河口近くなので豊かな自然の中の清流という感じは残念ながら味わえません。おだやかで雄大な川の様子に、上流の清流を想像だけしておきました。

四万十大橋 四万十川

遍路道では四万十川の清流を味わうポイントはないですが、いつか高知に再訪して、清流を体感したいと思いました。

 

四万十大橋を渡ると、旧中村市の四万十市に入っていきます。
足摺岬の次の38番札所金剛福寺はまだまだ先なので、焦らずゆっくり進んでいきます。

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この記事を書いた人

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。