「徳島ラーメン」といえば今や全国区の有名ご当地ラーメン、遍路B級グルメとして見逃すことはできません。そんな徳島ラーメンのルーツといわれる「白系の元祖 岡本中華」のラーメンを、お遍路拠点の街・鴨島で味わうことができます。
※岡本中華・鴨島店は2019年に閉店いたしました。
「白系(小松島系)」って?
「徳島ラーメン」と聞いて私が思い起こしたのは、醤油の濃い茶色のスープに、甘辛く煮た豚バラ肉と生卵がトッピングされた「すき焼き風ラーメン」ともいわれるものです。
徳島ラーメンについて少し調べてみると、このようなラーメンが徳島でメジャーになってきたのは後発のようで、ルーツは小松島市の屋台発祥の「白系(小松島系)」に分類される、豚骨ベースに薄口醤油もしくは白醤油で味付けした乳白色スープのラーメンだそうです。
白系(小松島系)に対して、「黄系(支那そば系)」と「茶系(徳島ラーメン系)」の3系統があるそうで、茶系が徳島ラーメンとして全国区になったのは、茶系の元祖「いのたに」というお店が新横浜ラーメン博物館に出店したのがきっかけとのこと。
私が思い描いていた徳島ラーメンとは違うのですが、白系(小松島系)の元祖といわれるのが、鴨島で訪問した「岡本中華」さんです。
鴨島にオープンしたてのグッドタイミング
「小松島系」といわれるぐらいなので、本来お店は小松島市(18番札所「恩山寺」あたり)に数店舗あるようですが、その元祖とされる「岡本中華」が2店舗目を2014年11月7日にオープンしたのです。私が訪問したのが2015年1月22日なので、まだオープンしたてのグッドタイミングでした。
お遍路さんの拠点地・宿泊地である鴨島への出店は、地元グルメを楽しみたいお遍路さんには嬉しいかぎりです。
さらっとマイルドで塩味が程よい素朴なスープ
鴨島周辺にたどり着くまで、暖かい汁物といえばうどん屋が数件(讃岐の國まではうどん断ちなので、すべてスルー)という環境だったので、ラーメンが食べられるというだけでよだれもので、嫌でも期待は高まります。
印象的なのはなんといってもスープです。豚骨ベースなのですが、しつこくなくさらっとマイルドで、それでありながら舌にはまとわりつくような感じがあり、塩味が程よく効いていて、初めて食べるのに懐かしさを感じてしまう素朴な印象。
ストレート麺とのからみともよくからみ、さらっとしているのにスープの持ち上げはよかったです。
茶系のイメージが強くて、生玉子をトッピングしてしまいましたが、白系には生玉子は必須ではないかもしれません。茶系の甘辛スープには、生玉子と白ごはんは必須だと私は思っています。
遍路道中に各地域の地元の味を楽しむのも遍路の醍醐味のひとつ。鴨島で徳島ラーメンの元祖を堪能し、体も心もあたためてから遍路ころがしに挑戦するのも良いのではないかと思います。
※岡本中華・鴨島店は2019年に閉店いたしました。
店名: | 岡本中華 鴨島店 |
営業時間: | 10:30~15:00 16:30~21:00(売り切れ次第終了) |
定休日: | 水曜日 |
住所: | 徳島県吉野川市鴨島町内原西張468-2 |
電話: | 0883-24-7716 |
店HP: | http://www.okamoto1951.jp/category/kamojima/ |