85番札所八栗寺がある五剣山から下ったふもとには、遍路の父「真念」が最期を迎えた「愛染寺」があります。近代の遍路文化の礎を築いた真念が用意してくださったがごとくのありがたい休憩スポットがあります。
遍路の父「真念」終焉の地「愛染寺」
85番札所八栗寺を出発し、下りの舗装路県道145号を進むこと約3kmで、香川県の東西に貫く主要道路である国道11号に出ます。
国道11号を東に進み、小さな峠を越えた先の旧街道への分岐点の三角地点(房前交差点)に、お遍路さん的には注目すべきスポットを発見しました。
遍路道はこの休憩所を目印に旧街道の方に進みますので、道標としてもたいへんありがたい存在なのですが、さらに注目すべきはこの看板です。
遍路の父「真念」といえば、江戸時代初期に遍路ガイドブックをつくり、道標や遍路宿を整備するなど、遍路の大衆化の礎を築いた人物です。
※「真念」に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。
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八栗寺に登る前のふもとの「洲崎寺」には、真念のお墓がありましたが、亡くなった地は「愛染寺」であるとのこと。
この休憩所から100mほど海側に進んだすぐ近くと表示があったので、立ち寄っていくことにしました。
こうして今お遍路歩きができているのも真念さんの功績が多いと思うと、感謝の気持ちがわいてきます。
道標や遍路宿・休憩所も整備していった真念さんを象徴するような休憩所が三角地点に建っており、終焉の地「愛染寺」との出会いもつくってくれたことにも感謝です。
【「三角地点 遍路休憩所」 地図】
【「愛染寺」 地図】
現代美術鑑賞もできる休憩スポット「道の駅 源平の里 むれ」
この三角地休憩所のすぐ手前には、これも真念さんのお導きのごとく立派な休憩スポット「道の駅 源平の里 むれ」があります。
この道の駅では、大きな広場で現代美術鑑賞ができてしまうのが注目ポイントです。
この広場には遊具も設置されていて、地元の人の憩いの場にもなっているようです。
とても環境の良い道の駅で、野宿遍路さんは泊まりたくなるかもしれませんが、野宿は禁止になっていますので、休憩のみに有効活用してください。
施設名: | 道の駅 源平の里 むれ |
営業時間: | 9:00~18:00 (3~10月) 9:00~17:00 (11~2月) ※食堂営業はランチ時間帯のみ |
定休日: | 年中無休 |
住所: | 香川県高松市牟礼町原631-7 |
電話: | 087-845-6080 |
施設HP: | http://www.genpei-mure.com/ |
85番札所八栗寺から86番札所志度寺に向かう途中には、遍路の父「真念」が導いてくださったがごときありがたい休憩スポットがありますので、適度に休憩しながらゆっくり歩を進めてください。
真念終焉の地「愛染寺」へもぜひ立ち寄ってみることをオススメします。