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20番札所「鶴林寺」へは、二番目の「遍路ころがし」とされる登山の難所です。
先達に教えていただいた裏道は、なかなかエキサイティングな遍路道でした。

いよいよ二番目の「遍路ころがし」に挑む

歩き遍路道の中には「遍路ころがし」といわれる山寺への難所がいくつかあります。
最初にして最大の難所といわれるのが、12番札所「焼山寺」への遍路ころがしです。
※「焼山寺への遍路ころがし」に関しては、以下記事をぜひご覧ください。

お大師さまのお出迎えが感動的な「浄蓮庵」からの下り登りが勝負【「焼山寺」への遍路ころがし】

20番札所「鶴林寺」への遍路ころがしは二番目の難所になります。
「遍路ころがし」の中でも、特に阿波の3大難所を「一に焼山、二にお鶴、三に太龍」と表現することがあり、歩き遍路さんがたいへん苦労する道のりです。
6番札所「安楽寺」の通夜堂でお会いした先達によれば、「焼山寺への遍路ころがしはたしかにきついけど、それを歩くことができて、油断や安心していたら「鶴林寺」と「太龍寺」で足にきたり、怪我をしたりする」とのことでした。

こんなことを聞いていたので、けっこうびびりながら「鶴林寺」への歩みを進めたのです。

 

勝浦川沿いの県道16号は「いやしのみち?」

私は鶴林寺への遍路ころがしの前日は、19番札所「立江寺」から4kmほど「鶴林寺」方面に向かった「寿康康寿庵(法泉寺)」に宿泊しており、午前7時前に出発しました。

明るくなりかけてきた時間の「寿康康寿庵」から山方向の景色。この日は雨予報でどんよりしています。

明るくなりかけてきた時間の「寿康康寿庵」から山方向の景色。この日は雨予報でどんよりしています。

ここから登山口までは、勝浦川沿いの県道16号を山方向に4km弱進んでいきます。

途中の沼江地区の案内看板。「いやしのみち」とありますが、「鶴林寺」への緊張であまり癒されません…

途中の沼江地区の案内看板。「いやしのみち」とありますが、「鶴林寺」への緊張であまり癒されません…

勝浦川沿いの景色はこんな感じ。あとから振り返るとのどかな良い道で、「いやしのみち」なのかもしれません。

勝浦川沿いの景色はこんな感じ。あとから振り返るとのどかな良い道で、「いやしのみち」なのかもしれません。

ちなみに2015年1月26日の午前8時前で、上記写真の気温表示は「3℃」です。
氷点下の世界も歩いてきていて、この日は雨予報で湿度が高かったので、なぜか温かくすら感じました。
1月時期の朝だと、気温は大体0℃前後ですが、それほど厚着をしなくても、歩いていたら汗をかいてくるほどです。

 

「勝浦郵便局」が目印の裏道

ほどなくして勝浦の集落に到着すると、そこから「鶴林寺」への登山道に入っていきますが、登山道が2ルートあり、私は「寿康康寿庵」で同泊だった先達に強く勧められた「裏道」を進むことにしました。
通常ルートの「表参道入口」をそのまま過ぎて、「勝浦郵便局」を目印に山方向への細道に入っていきます。

目印の「勝浦郵便局」。遍路道標がないので、わかりづらい道かもしれません。

目印の「勝浦郵便局」。遍路道標がないので、わかりづらい道かもしれません。

この勝浦周辺地域には、「鶴林寺」の山とは対称方向の北側にある「星の岩屋(ほしのいわや)」「佛陀石(ぶっだいし)」「如意輪寺(にょいりんじ)」や、坂本川沿いにさらに西方向に進んだ先の別格3番「慈眼寺(じげんじ)」など、お大師さまゆかりの史跡がたくさんありますので、方角的にはこられを参拝したあとに、「鶴林寺」に登っていくのに便利なようです。
※記事最後に各史跡の補足情報を入れておきます。

この「裏道」ですが、遍路道標が少なく、おそらく私は登り口から違う道を進んでしまったようで、かなり足元の悪い獣道を正規ルートに戻るために進むことになってしまいました。

道なのかどうか判断が難しい獣道を正規ルートに這い上がりました。

道なのかどうか判断が難しい獣道を正規ルートに這い上がりました。

その後のルートも、工事中で手すりがついた岩肌むき出しの場所や、倒木が多く傾斜がきつい場所など、なかなかエキサイティングな道が続きました。

道間違いから始まり、工事までしていたので、本当にたどり着けるのか、かなり不安になりました。岩は滑りやすい。

道間違いから始まり、工事までしていたので、本当にたどり着けるのか、かなり不安になりました。岩は滑りやすい。

整備が不十分な印象で、前後にももちろん人はいないので、不安はつのるばかり。

整備が不十分な印象で、前後にももちろん人はいないので、不安はつのるばかり。

「焼山寺への遍路ころがし」に比べると、足元が不安定な場所が多く、全体的に傾斜がきつくて距離は長くないけれども一気に登る感じでした。
気温はかなり低いのですが、当たり前のように汗だくになりました。
冬は歩いているときの防寒はそれほど意識する必要はなく、汗をかいたあとの汗冷え対策が必要です。

そうこうしている間に、突然の山門とのご対面。

途中の距離表示もほとんどなく、突然山門が目に入り、お寺到着です。

途中の距離表示もほとんどなく、突然山門が目に入り、お寺到着です。

ということで、距離にして約3km、標高500mの「鶴林寺への遍路ころがし」を無事制覇することができました。

私は通常ルートの表参道を通りませんでしたが、道標などの事情を考えると、初心者は通常ルートを進んだ方がよいと思います。
どちらにしても急坂登山は乗り越えなければなりませんが。

 

「鶴林寺」周辺のお大師さまゆかりのスポット

■星の岩屋(ほしのいわや)
人々に災禍をなしていた悪星を空海(弘法大師)が七昼夜秘法を修め、法力で地上に引き下ろしてこの岩屋に封じこめたところ、悪星が石と化したため、この石を祀ったといわれている。
樹齢約450年のクスの木の巨木に不動明王を彫り込んだ「生不動のクス」や、星の落下にまつわる伝説の「不動の滝(裏見の滝)」がある。

■佛陀石(ぶっだいし)
空海がこの地に巡錫されたある夜、山上に光り輝くものを見て奇異に感ぜられ、翌朝渓谷をわけ山に登られたところ、高さ百数十メートルの巨石の上に両部曼荼羅の諸仏が現れて光り輝く様を排して大師は歓喜し、人々に信仰をすすめられた。
これを縁起に後世の人々がこの巨石の上に七十三尊の仏像を安置したもの。

■如意輪寺(にょいりんじ)
阿波三峰のひとつ中津峰山にあることから中津峰観音と称され、別名「中津峰の観音さん」
古来より如意輪寺の位置する中津峰山が、観音菩薩の居所とされる補陀落山に擬せられることから観音の霊場とされた。

■慈眼寺(じげんじ)
四国別格霊場3番、20番札所「鶴林寺」奥の院で、弘法大師が19才のとき、末代衆生(あらゆる人々)の生活苦、病苦など一切の苦厄(四苦八苦)を除くため当地を巡錫し、深山霊谷のそのまた奥に霊気漂う不思議な鍾乳洞を発見し、邪気祓いのため洞窟の入り口で護摩祈祷の修行した「穴禅定(あなぜんじょう)」として有名。
落差が60メートルにも及ぶ名瀑「灌頂ヶ滝(かんじょうがたき)※別名:御来迎の滝」は、晴天の朝日を受けて午前8時ごろから同10時ごろまで滝の水面が五色に映えて、人々はこれを不動の御来迎と呼んでいる

 

 

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ごんのすけ

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。