【道後温泉本館】日本最古の温泉ともされる道後温泉のシンボルで立ち寄り入浴

愛媛県松山市にある日本最古の温泉ともされる道後温泉。温泉地の中心部に位置し、シンボル的な存在なのが「道後温泉本館」です。国の重要文化財にも指定されている歴史ある建物で、日帰り入浴で気軽に温泉と風情を楽しむことができます。

スポンサーリンク

 

八つの札所がある松山市

愛媛県松山市は、四国八十八ヶ所霊場の46番札所浄瑠璃寺から53番札所円明寺までの八つの札所がある札所密集地域です。歩き遍路で通っていく遍路道は、市街地がほとんどで平坦なので、歩くのに苦労が少ないですし、飲食店や物販店なども多いので、休憩場所にも事欠きません。ただし、幹線道路を歩く区間も長いので、交通量が多く安全には十分気を付ける必要があります。
松山市は四国でも有数の大都市なので、市内の公共交通機関は充実していて、電車やバスはもちろん、市中心部には路面電車も走っているので、お遍路旅にもうまく活用することができるでしょう。自家用車での巡礼の場合、交通量が多いので渋滞も頻繁に発生しますので、時間と心にゆとりを持って進まれてください。

伊予鉄道路面電車_道後温泉駅

路面電車の道後温泉駅はレトロな造りで、この記事でご紹介する長い歴史をもつ道後温泉の街並みの雰囲気にマッチしています。

 

道後温泉の歴史

51番札所石手寺のすぐ近くに、この記事でご紹介する「道後温泉」があります。四国内ではもちろん、日本国内全体でみてもかなり有名な温泉地で、皆さまも訪れたことがある、名前を耳にしたことはあるのではないでしょうか。

その歴史は1000年以上前にさかのぼり、日本最古の温泉ともいわれ、聖徳太子も入ったという話も残っています。平安時代の源氏物語に道後温泉の記載があり、平安時代にすでに温泉地として栄えていたこともわかっています。また、宝永7年(1710年)に発行された文献には、岩間から噴出する温泉を白鷺が見つけて癒されていたという記述もあります。

現在では大型の旅館やホテルが立ち並び、複数の日帰り入浴施設や、昔ながらの温泉地風情を残す商店街や繁華街がある四国が誇る一大観光地になっています。

 

道後温泉のシンボル「道後温泉本館」

そんな道後温泉の中でも、エリアの中心部に位置し、シンボル的な存在となっているのが「道後温泉本館」で、100年以上の歴史を刻んできた風情のある建物で、温泉を楽しむことができる、人気の日帰り入浴施設です。
現在の道後温泉本館の建物は、明治23年(1890年)に初代道後湯之町町長に就任した伊佐庭如矢が先導し、作ったものだとされ、国の重要文化財にも指定されています。

道後温泉本館_近景

100年以上の歴史をもつ道後温泉本館の建物。

このような価値ある建物を保存していくために、私が訪れた2023年1月時点では、大規模な保存修理の真っ最中だったのですが、日帰り入浴営業と並行して工事を実施しているので、入浴はすることができました。
ただし、工事期間中は複数ある浴室を入れ替え制で使用しているので、入館には人数制限を設け入場券を配布し、受け取れた人のみが入浴できるシステムとなっています。とても人気の施設なので、週末や行楽シーズンは混雑し、午前中のうちにその日の入場券の配布が終了していることもあるそうです。
現状では、お遍路道中に立ち寄るのにはハードルが高い状況ですので、時間や行程を検討した上で、入浴をご検討ください。

ちなみに、この保存工事は2024年7月に完成するそうなので、工事完了後に完全な状態の道後温泉本館に再度訪れるのも楽しみにしています。

道後温泉本館_遠景

保存工事部分はアート作品で覆われていて、昔の風情と現代カルチャーの融合を見ることができます。

道後温泉本館_保存工事

どのような保存工事が行われているのかの説明看板もありました。

本来の道後温泉本館には、2階・3階に追加料金を払って入場できる畳敷きの立派な休憩室があるのですが工事期間は休止中です。また、石鹸やシャンプー、タオルなどのアメニティの備え付けはありませんので、持参するか、入場時に購入・有料レンタルをする必要がありますので、ご注意ください。

入浴だけであれば、銭湯価格の大人460円・小人(2~11才)160円なので、とてもリーズナブルで、この料金で長い歴史もあわせて感じられると思ったら、とてもお得だと思います。

道後温泉本館_飲料

保存工事期間中は館内に休憩スペースはありませんが、簡易設備で愛媛県特産のみかんジュースが販売されていましたので、お風呂上りにぜひ。

ゆったり入浴したり休憩したりしたいという人は、他にも「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」「道後温泉 椿の湯」という日帰り入浴施設がありますし、旅館やホテルでも日帰り入浴を実施している施設が多数あるので、そちらを利用するのもおすすめです。

 

無料の足湯につかりながら道後温泉本館を眺める

道後温泉本館へ入るのはちょっと時間がないという人は、足湯にゆったり浸かりながら、道後温泉本館の歴史ある建物を眺めるのもいいでしょう。道後温泉本館の横には無料の足湯が設置されていて、手軽に道後温泉の温泉を感じてみたいという人にはうれしい施設です。
お遍路さんは特に足が疲れている人が多いと思いますので、ひとときの癒しを感じられる贅沢な時間になるのではないかと思います。

道後温泉本館_足湯

足湯で気軽に道後温泉のお湯を楽しむことができます。

 

お遍路の宿泊拠点にも最適な道後温泉

道後温泉エリアには、旅館からホテルまでいろいろな種類の宿泊施設が多数あり、車で10分ほどの松山市中心市街地にもビジネスホテルやシティホテルなどがたくさんあるので、お遍路旅の宿泊拠点としてとても便利です。
ただし、有名な観光地だけあって、観光客が多い時期には、とても混雑しますので、前もって予約をする、あえて道後温泉エリアでの宿泊を避ける、などの対策も必要になるでしょう。

道後温泉_旅館街

お遍路道中でもたまには豪華な旅館に泊まりたいという人には、道後温泉宿泊はぴったりです。

 

愛媛県は年間を通して温暖な地域ですが、遍路道中では海岸線を進むことも多く、海風も厳しいこともあるでしょう。四国を代表する温泉である道後温泉で疲れを癒して、遍路旅を安全に進まれてください。道後温泉本館の歴史ある建物は一見の価値ありですので、観光立ち寄りで写真を撮るだけでもぜひ訪れてみることをおすすめします。

 

施設名 道後温泉本館(どうごおんせんほんかん)
住所 愛媛県松山市道後湯之町4番30号
電話 089-921-5141
営業時間 6:00~23:00(札止めは22:30)
ホームページ https://dogo.jp/onsen/honkan

四国遍路巡礼に
おすすめの納経帳

千年帳販売サイトバナー 千年帳販売サイトバナー

この記事を書いた人

人気テレビ番組「水曜どうでしょう」に憧れて東京から四国へ移住。主に四国の観光に関する記事を多数執筆しているライター。最近では、四国に長く住んでいる人よりも四国を知っている移住者と言われることも。