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44番札所「大寶寺」と45番札所「岩屋寺」がある愛媛県久万高原町には「おくま饅頭」という銘菓があります。
心優しきおばあちゃんがお大師さまにふるまったことが起源といわれるお遍路とも関連が深い地域の名物です。

44番札所「大寶寺」と45番札所「岩屋寺」がある久万高原町

愛媛県久万高原町は愛媛県のほぼ中央に位置し、標高1000mを越える山々に囲まれた盆地状の高原エリアに市街地が広がっています。
四国遍路においては、町内に44番札所「大寶寺」45番札所「岩屋寺」があり、高原に向かって峠を越えて登山し、札所を打ち終えると今度は急坂を下る難所で、冬季には遍路道中では随一の降雪・積雪量があり、お遍路さんを苦しめる地域でもあります。

久万高原町の中心市街地に「於久万大師(おくまだいし)」と名付けられた大師堂があり、お大師さまがまつられています。

久万高原町市街地中心部「久万高原中学前交差点」近くにある「於久万大師」です。町のシンボル的な立地です。

久万高原町市街地中心部「久万高原中学前交差点」近くにある「於久万大師」です。町のシンボル的な立地です。

【「於久万大師」 地図】

この地にお大師さまがまつられている理由、久万高原町の成り立ちに深く関わる伝説があるので、この記事でご紹介したいと思います。

 

心優しきおくまおばあちゃんのお接待

平安時代に空海が現在の久万高原町を訪れたとき、山に囲まれたこの地には人は住んでおらず街もなかったのですが、唯一の住人であった「おくま」というおばあちゃんがいて、空海の自宅に泊めお接待をしたそうです。
空海がその恩に報いるためにおくまおばあちゃんの望みを聞いたところ、「自分ひとりしか住んでいない寂しい土地なので、もっと多くの人が住んでにぎわう街にしてほしい」とお願いしたとのこと。
すると、その後多くの人がこの地を訪れ、山を切り拓き、多くの人が住む街へと発展していったという伝説が残っています。
現在にも残る地名「久万(くま)」は、おくまおばあちゃんの名前からとられていると伝わっています。

四国のお接待精神を象徴するようなエピソードですが、それを現代にも受け継ぐ地域の名物として、於久万大師のすぐ近くにある高市本舗の「おくま饅頭」というお菓子があるので、ご紹介します。

於久万大師のすぐ近く、交差点角に「おくま饅頭」という看板が出ているお店が「高市本舗」です。

於久万大師のすぐ近く、交差点角に「おくま饅頭」という看板が出ているお店が「高市本舗」です。

 

皮がある?ない?透き通った皮?あんこ?

高市本舗の「おくま饅頭」は、そのルーツはおくまおばあちゃんが空海にお接待した饅頭だと伝えられているそうです。
その饅頭がこちら。

薄い紙に包まれている「おくま饅頭」です。大きさはお店の説明書きによると「二口サイズ」だそうで。

薄い紙に包まれている「おくま饅頭」です。大きさはお店の説明書きによると「二口サイズ」だそうで。

紙を開くと、つるんとした饅頭?がお出ましに。

紙を開くと、つるんとした饅頭?がお出ましに。

一見、饅頭と呼んでよい食べ物なのかをためらいましたが、よくよく見てみると薄い色のあんこが薄くて透明な皮でコーティングされているようです。
一口かじってみると、ぷにっとした皮ととてもなめらかな舌触りあんこの食感がおもしろいです。
一口でも口の中に入れてしまえそうなサイズですが、説明書き通りに一度かじって二口で食べるのが、より食感を楽しめると思います。
あんこはとても上品な甘さで、よい材料を使ってるんだろうなとわかる味です。

黒あんでも白あんでもない微妙な色と、一般のこしあんとも違うなめらかな食感は、小豆の皮をむいて中身の部分だけを炊いたあんこだから出せるものだそうです。
北海道産の小豆の中でも香りの高いものを厳選し、糖度が高く透明度があり上品な甘味とコクを持つ白双糖、久万高原のやわらかな水だけを使用したこだわり製法で、伝統を守っているとのこと。

飾り気のないシンプルな饅頭ですが、こだわりと手間暇が詰まっていて、おくまおばあちゃんの心が現代にも受け継がれているように感じます。

 

お遍路道中では難所として知られる久万高原町には、お大師さまゆかりの伝説・史跡・銘菓が現代にもしっかり受け継がれています。
大寶寺、岩屋寺参拝の際には、久万高原町市街地にも立ち寄って、お遍路の歴史を感じてみてください。

 

店名:  高市本舗
営業時間: 8:00~19:00
定休日: 年中無休
住所: 愛媛県上浮穴郡久万高原町久万574-4
電話: 0892-21-0014

 

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佐藤 崇裕

四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)の代表取締役。四国遍路の文化をより良い形で引き継いでいくために、四国遍路に新しい付加価値を生み出すべく日々奮闘中。