四国八十八ヶ所霊場の宿坊・通夜堂一覧

四国八十八ヶ所霊場の中には宿坊や通夜堂など、「泊まれる場所」を用意してくださっている寺院があり、一覧にまとめました。寺院境内で宿泊し勤行に参加するなどお寺ならではの体験は、巡礼旅の思い出にもなることでしょう。

 

四国八十八ヶ所霊場における宿坊・通夜堂について

四国八十八ヶ所霊場の中には宿坊(お寺が運営する宿)を備えている寺院や、通夜堂(つやどう)という野宿する旅人のための「雨風をしのげる場所」を用意してくださっている寺院があります。
宿坊のある寺院の中には朝・夕の勤行への参加などお寺ならではの体験ができる場所もありますし、通夜堂は野宿をしながら移動するお遍路さんへの「労いの気持ち」が生み出した「お接待文化」が感じられる施設でもあります。

宿坊(しゅくぼう):
お寺が運営する宿泊施設(有料)。お風呂、寝具、食事付き。

通夜堂(つやどう):
野宿する人のための雨風をしのぐ施設(お接待/無料)。お風呂、寝具、食事は基本なし。利用は必ずお寺の許可を得ること。

 

宿坊・通夜堂利用の際の留意事項

宿坊の多くは「夜早く就寝し、朝早く出発する」お遍路さんのスケジュールに合わせて運営されており、宿泊者の個別ニーズには応えられない場合があります。また、無料で屋根を借りられる通夜堂も、宿泊場所に困窮したお遍路さんを「応援する・救済する」目的で用意してくださった「お接待」としての場所で、単なる無料サービスの宿ではありません。
「お客さん」の立場での宿泊サービスを期待するのではなく「お遍路さんが困らないように、お寺が厚意で用意してくださった宿」をお借りするという視点で宿坊・通夜堂を利用すると、得られるものは大きいと思います。
施設のルールを守り、施設をきれいに使用するのはもちろん、お寺の厚意に対する感謝の気持ちは忘れずにいたいものです。

※宿坊・通夜堂に関するその他参考記事

"ごんのすけ"の歩き遍路体験記スケジュール一覧(野宿含めた宿泊先を掲載)

四国遍路の野宿スポット「通夜堂・善根宿・遍路小屋」記事一覧

安楽寺通夜堂

鐘撞堂をお借りして野宿できる安楽寺の通夜堂

 

四国八十八ヶ所霊場の宿坊・通夜堂一覧

四国八十八ヶ所霊場の宿坊および通夜堂のある寺院を一覧にまとめました。
実際に訪れている(宿泊している)場所については、当サイトでその場所についてご紹介している記事のリンクを貼っていますが、それ以外の場所はWEB上の情報を参考にしています。季節や社会情勢などにより、運営状況が変わる可能性がありますので、ご利用の際はご自身で確認をお願いします。
また、近年営業を終了した宿坊や休業中の情報など、可能な限り最新の情報を掲載しています。

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札 所 宿の
種類
コメント 関連記事
2番札所極楽寺 宿 坊
閉業
2019年に営業を終了 な し
6番札所安楽寺 宿 坊
通夜堂
「温泉山」の山号が示すように、弘法大師が発見した温泉が湧き出る宿坊。宿泊者は夜の勤行に参加できる。予約は安楽寺公式サイトで。
鐘撞堂が通夜堂になっている。
【6番札所安楽寺・通夜堂(鐘撞堂)】巨大な鐘の下で寝る貴重な体験
7番札所十楽寺 宿 坊 「ホテル光明会館」が寺院に併設。ネットでの予約が可能。十楽寺公式サイト な し
12番札所焼山寺 宿 坊 遍路ころがしの先にある山上の宿坊。3~5月、9~11月のみの営業で、食事は精進料理。
電話予約のみ:088-677-0112
な し
13番札所大日寺 宿 坊 最大150名泊まれる宿坊あり。
電話予約のみ:088-644-0069
大日寺公式サイト
な し
17番札所井戸寺 通夜堂 市街地の中にあるお寺で食事・買い物には困らない。電気の通っているありがたい通夜堂。 な し
19番札所立江寺 宿 坊 立江寺の信徒会館内が宿坊となっている。夕方のお勤めに参加可能。
電話予約のみ:0885-37-1019
立江寺公式サイト
な し
22番札所平等寺 宿 坊 住職らの住宅(庫裡)に泊まる民泊形式の宿坊。災害時には無料宿になる「シームレス民泊」などユニークな取り組みをしている
現在は休業中との情報
な し
23番札所薬王寺 宿 坊
閉業
 「温泉宿坊 薬師会館」は2019年に閉業。弘法大師が発見した温泉「薬王寺温泉 湯元 醫王の湯」は営業中。 な し
24番札所最御崎寺 宿 坊 「最御崎寺へんろセンター」として営業中。情報は室戸市観光協会サイトより。
電話予約のみ:0887-23-0024
な し
26番札所金剛頂寺 宿 坊 食事の評判が良い。情報は室戸市観光協会サイトより。電話予約のみ:0887-23-0026 な し
27番札所神峯寺 通夜堂 「真っ縦」と呼ばれる急坂の先にある神峯寺。通夜堂は、畳の小部屋と水道や電源が備わっており、環境良好。山の上のお寺なので食料などは事前に準備を。 【27番札所神峯寺】四番目の遍路ころがしである「真っ縦」のあとは霊水でのどを潤す
33番札所雪蹊寺 通夜堂 八十八ヶ所に2ヶ寺ある禅寺のうちのひとつ(臨済宗)が用意してくださっている通夜堂。周囲に食事処やコンビニあり。境内には農産物の直売所もある。 【33番札所雪蹊寺】長宗我部元親ゆかりのお寺は高知特産品の宝庫
34番札所種間寺 通夜堂 畳6畳間の広いスペースに、蛍光灯と電源がある充実施設。シャワーとシーツ交換付きの寝具も用意していただける(2015年時点)。周辺に買い物環境がないので、事前に準備を。 【34番札所種間寺・通夜堂】シャワー・寝具有りの管理の行き届いたありがたい通夜堂
35番札所清瀧寺 通夜堂 休憩小屋兼通夜堂。2部屋あるので、男女別で泊まることも可能。電気コンロや炊事場あり。
山上なので、買い物は事前に済ませること。
【35番札所清瀧寺】高さ15mの厄除け薬師如来立像とともに田園を見下ろす
37番札所岩本寺 宿 坊 食事と設備が充実しており、お遍路さんだけでなく観光客やビジネス客も宿泊する。近年ではアートや護摩修行、サウナや焚き火など、お寺を使ったユニークな体験プログラムを展開している。ネット予約可能。公式サイト 【37番札所岩本寺宿坊】満腹になる食事と充実設備の宿坊で朝のお勤めは清々しき
38番札所金剛福寺 宿 坊 境内とは別の場所に宿坊があるとのこと(WEB上には情報が少ない)。
電話予約のみ:0880-88-0038
な し
40番札所観自在寺 宿 坊 2021年8月現在休業中。公式サイト な し
44番札所大宝寺 宿 坊 久万高原町観光協会公式サイトには宿坊ありと出るが、情報が少ないので、確認が必要。
電話予約のみ:0892-21-0044
な し
47番札所八坂寺 通夜堂 「いやさか不動尊」が祀られている駐車場に通夜堂あり。冷蔵庫や空調など、設備が充実している。 【47番札所八坂寺】極楽・地獄の閻魔の裁きと火渡り修行の「いやさか不動尊」に仏道の厳しさを知る
51番札所石手寺 通夜堂 120畳ほどある大広間を通夜堂として使わせていただける。 な し
58番札所仙遊寺 宿 坊
通夜堂
天然温泉のお風呂と、お寺の農園で採れた野菜の精進料理がいただける。通夜堂あり。
仙遊寺公式サイト
電話予約のみ:0898-55-2141
な し
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66番札所雲辺寺 通夜堂 雲辺寺の通夜堂は近年リニューアルされている(右の記事は2015年時点のもので、リニューアル前)。山上にあるが、ロープウェイの売店で食料調達も可能。 【66番札所雲辺寺・通夜堂】山の上の大広間「通夜堂」で一夜を明かす際にはロープウェイ乗り場を要チェック
75番札所善通寺 宿 坊 善通寺敷地内に湧き出る天然温泉付きの宿坊。善通寺奥之院「御影堂」での朝の勤行や戒壇巡りなどに参加が可能。
電話予約のみ:0877-62-0111
総本山善通寺公式サイト
【75番札所善通寺】総本山善通寺宿坊「いろは会館」は弘法大師生誕の地に泊まれる宿泊施設
81番札所白峯寺 宿 坊 四国霊場巡拝の団体のみ宿泊を受け付けている。夏季・冬季は休業。 な し

 

近年、営業を終えられた宿坊や休業中の宿坊がある一方、「お寺ならでは」の体験に特化したアクティビティなど積極的に宿坊を運営している寺院もあり、お寺の運営の仕方にもそれぞれの個性が感じられます。宿坊の中にはビジネスや観光で利用できる場所もありますので、巡礼目的以外でもお寺に泊まってみたい、仏教体験をしてみたいという人にもおすすめです。

この記事を書いた人

廣瀬美音子
札幌で生まれ育ち、東京にて都市計画コンサルタントに従事。結婚を機に香川に移住し、地方自治体勤務などを経て、2019年から株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)に入社。お遍路文化を通じた新しい四国の楽しみ方を模索しています。日本酒とワインが好き。