34番札所種間寺では、お寺で受付、鍵管理も行き届いた安心な通夜堂を用意してくださっています。シャワースペース有り、シーツ交換をしてくださる寝具有りと、たいへんありがたい宿泊施設です。
高知市内最終の34番札所種間寺の通夜堂に宿泊
この日の歩きは、高知市中心部のビジネスホテルを出発し、朝一番で31番札所竹林寺を参拝し、一回南国市に入って32番札所禅師峰寺(ずっと高知市内を歩いていると思っていたのですが、このお寺が住所は南国市だったことにあとから気が付きました)。それから県営渡船で浦戸湾を渡り、33番札所雪蹊寺を経て、夕方に34番札所種間寺に到着して、種間寺の「通夜堂」に宿泊させていただくことにしました。
歩行距離自体は20km強でそれほど長くはないのですが、アップダウンあり海を渡るルートありの変化に富んだ遍路道だったことと、札所滞在時間を長めにとったこと、室戸岬歩行で蓄積したダメージの影響があったことなど、想定よりも進みが遅くなってしまいました。
種間寺の通夜堂は、納経所で宿泊希望を申し出て、管理台帳に記名し、鍵を開けていただいて宿泊させていただく形式になっています。お寺の管理が行き届いているので、安心して宿泊することができます。
これまでの道程を思い出してみると、札所に宿泊したのは、初日の6番札所「安楽寺」以来の2度目で、意外に少ないことに気が付きました。
以前は無料の一夜宿を提供していた札所も多かったようですが、いろいろな問題があり、提供を中止するケースが増えているとのことです。
札所に限らず、善意で提供してくださる一夜宿を利用する場合は、感謝の気持ちを忘れず、マナーを守って、継続的に運営していただけるように利用者の協力が必須です。
シャワースペース有り、シーツ交換をしてくださる寝具有り
通夜堂の室内は、畳6畳間の広いスペースで、蛍光灯や電源もあり、トイレと水はお寺の境内のものを使わせていただけるので、住むこともできてしまうぐらいの充実設備です。
ここでたいへんありがたく驚いたことがふたつあり、まずひとつめが「シャワースペース」が有ることです。
歩き遍路、特に野宿もする場合は、汗を流して清潔を保つことはとても重要になってきますが、善根宿や野外宿泊の場合はお風呂やシャワーは無い方が当たり前なので、これはとてもありがたい設備です。
もうひとつが、寝具完備で、しかも利用ごとにシーツ交換をしてくださっていることです。
善根宿で寝具を用意してくださっている場合はあるのですが、どうしても衛生面では問題がある場合が多く、私は寝具がある場所でも自分の寝袋を使うことが多かったのですが、ここでは利用があるごとに毎回シーツ交換をしてくださっていたので、ありがたく寝具を使わせていただきました。
野宿遍路にとっては、布団で眠れることは至福のひと時です。
買い物は事前準備が必要
ひとつ注意しておかなければいけないことがあります。お寺が田園地帯にあって陸の孤島状態なので、歩いてすぐにたどり着ける範囲に買い出しができるお店や飲食店がありません。なので買い物や食料調達は事前にしておく必要があります。
お寺の境内に土産物屋(私が訪問した際は閉まっていました)と飲み物の自動販売機はあり、お寺の向かいのよろず屋ではお菓子や保存パンぐらいは購入できたので、私はそれを利用しましたが、事前準備しておくにこしたことはありません。
翌日も土佐市内までの4kmほどは田舎道が続きますので、備蓄食料・飲料を備えておくとよいと思います。
こちらのたいへんありがたい通夜堂で疲労回復して、翌日は高知市内を出て、土佐市内に歩みを進めます。
【場所名】 | 34番札所「種間寺」 通夜堂 |
住所: | 高知県高知市春野町秋山72 |
電話: | 088-894-2234 |