香川県に入ってたくさんのお店でいろいろな「さぬきうどん」を食べてきましたが、88番札所大窪寺の門前にある「八十八庵」でさぬきうどん遍路の旅も結願です。滋味あふれる「打ち込みうどん」で、体も心もあたたまりました。
さぬきうどん遍路の旅の結願も「大窪寺」にて
88番札所大窪寺に無事たどり着き、41日間にわたった四国通し歩き遍路の旅を結願することができました。
私は、徳島県の1番札所霊山寺を出発し、「さぬきうどん」の本場である香川県に入るまでは「うどん」は口にしないことを心に決め、香川県に入ってからは、たくさんのお店で思う存分「さぬきうどん」を堪能して、大窪寺までやってきました。
本サイトでご紹介したお店だけでも7軒、香川県を歩いたのは6日間なので、1日1軒以上のペースになり、歩き遍路をしながらのお店巡りとしてはなかなかのハイペースで上出来だと思います。
※遍路道中の「さぬきうどん」のご紹介7軒に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。
【金山うどん】焼肉屋も営むうどん屋の甘辛脂がうどんにからみつく極上「肉ぶっかけ」
【きたのうどん】透き通っただしと細ツル麺に小エビ天ぷらの花開く
【宮川製麺所】さぬき式セルフに圧倒されながらも優しいおねえさんに教えを請う
【長田in香の香】芯までアツアツうどんをアツアツ瓢箪から注ぐつけだしにくぐらす「釜あげうどん」
【山下うどん店]】巨大な薪釜でゆでる豪快強力うどんに負けないだしと芝エビ天
【中西うどん】「てぼ」「蛇口」セルフの王道かけうどんの朝食を
【うどん本陣山田家】登録有形文化財のお屋敷でいただく登録商標「ざるぶっかけ」は一流の品格
そして、大窪寺での納経を終わらせ、四国遍路結願後に多くのお遍路さんが訪れることで有名な「八十八庵(やそばあん)」で、私のさぬきうどん遍路の旅も結願とすることにしました。
八十八ヶ所には届きませんが、ご紹介8軒目ということで、うまく「八」が揃いました。
滋味あふれる「打ち込みうどん」で体も心も温まる
「八十八庵」の手書きの味のあるメニューを見ると、このお店の一押しがすぐにわかります。
「打ち込みうどん」というメニューは、私が訪れた他のうどん屋では見かけませんでしたが、讃岐の郷土料理「打ち込み汁」がルーツの珍しい料理のようです。
元々は農村の日常食として食べられていた料理で、収穫した野菜をふんだんに鍋に入れて煮込み、その中に小麦粉を練ったものを入れるお汁が「打ち込み汁」です。
これをアレンジして、うどんを煮込んだものが「打ち込みうどん」、山梨の郷土料理で有名な「ほうとう」に近い料理です。
「打ち込みうどん」メニューのバリエーションの中から、私が選択したのは「猪肉入り打ち込みうどん」です。
「本物のぼたん肉」と赤字でアピールされてしまうと選ばないわけにはいきませんし、結願の自分へのご褒美としても高級メニューを奮発することにしました。
で、到着した「猪肉入り打ち込みうどん」はこんな感じです。
白味噌仕立てのアツアツだしに、野菜や肉の旨みが溶け出して複雑な風味をかもしだし、それがうどんにもしみ込んでいて、口からのどにそして胃の中へとしみわたっていきます。
ハフハフいいながら夢中で鍋からうどんをすすっていくと、体の芯の方からポカポカしてきます。
そして、お遍路結願の達成感と合わさって、心にもしみわたりあたたかくなってきました。
私は食べなかったのですが、「八十八庵」の「おでん」も名物で、濃い目のだしの味がしみこんでいる「おでん」を「打ち込みうどん」とセットでいただけば、体中にしみわたり、心もあたたまる最強セットになります。
ということで、88番札所大窪寺でのお遍路結願のあとには、門前の「八十八庵」でさぬきうどん遍路も結願しました。
様々なバリエーションを楽しんできたさぬきうどんのトリを飾るにふさわしい「打ち込みうどん」を体に心にしみわたらせて大満足でした。
店名: | 八十八庵(やそばあん) |
営業時間: | 8:00~17:00 ※季節により変動あり |
定休日: | 年末(12月30・31日) |
住所: | 香川県さぬき市多和兼割93-1 |
電話: | 0879-56-2160 |
店HP: | http://www.yasobaan.jp/index.html |