83番札所一宮寺を出発してから、お遍路さんが立ち寄ることも多い「法然寺」に隣接して人気のうどん屋「竜雲」があります。うどんの本場である讃岐國でも珍しい「つけうどん」は、さぬきうどんの新しい楽しみ方を提案してくれます。
法然上人ゆかりの「仏生山法然寺」
83番札所一宮寺を出発して、次の84番札所屋島寺に向かう遍路道はいくつかの選択肢がありますが、東方向の仏生山(ぶっしょうざん)地域に向かうのがそのひとつです。
この地域には、地名の由来にもなっている「仏生山法然寺(ほうねんじ)」があり、昔からお遍路さんが立ち寄ることがあるお寺です。
浄土宗の開祖「法然上人」が讃岐に配流された際に際に立ち寄った那珂郡小松荘(現まんのう町)に建立された「生福寺」が、江戸時代に現在の仏生山地域に移転・改名されたのが法然寺です。
移転のきっかけになったのは、初代高松藩主「松平頼重(まつだいらよりしげ)」がお寺を手厚く保護し、以来高松松平家の菩提寺とした経緯があり、頼重公は遍路札所となっているお寺の修繕・保護にも熱心に努められておられたことから、お遍路さんが法然寺に立ち寄ることが増えたそうです。
高松松平家の菩提寺ということで、とても立派で見どころがたくさんある法然寺ですが、お寺の詳しいご紹介は別の機会にして、今回の記事では昼食立ち寄りスポットの門前に隣接しているうどん屋をご紹介します。
うどんの本場である讃岐國でも珍しい新感覚「つけうどん」
法然寺門前に隣接している「竜雲」は、地元讃岐人に人気のうどん屋で、お昼時には店の外によく行列ができています。
今回僕が訪れたのはまだ昼食には早い11時を少し過ぎた頃の時間だったので、行列はできていませんでしたが、店内はすでに8割がた席が埋まっていました。
「竜雲」は、うどんの本場の讃岐國の中でもおいしいうどんを食べられることで人気なのですが、他のお店にはない珍しいメニューを提供することでも有名になってきました。
店先にも大きなパネルで紹介されていました。
つるぴか麺をピリ辛坦々スープにつけて、ポイントは締めのごはん
いくつかの種類があるつけうどんの中で僕が注文したのは「坦々つけうどん」です。
つけだれが入った鉄鍋が固形燃料で温められた状態で提供され、デフォルトでごはんや温泉玉子もついています。
※こんな量を食べられないという方は、ご飯抜きもできます。
初めてだとどのように食べたらよいか迷うと思いますが、メニューで食べ方をしっかりと解説してくれているので、それをよく読んでから実食スタート。
このうどん、上の写真でもすでにわかると思いますが、表面がつるつるピカピカで、きりっとしめられているので、のどごしとこしを十分に楽しめる麺です。
ピリ辛の坦々といえば中華麺ですが、元々うどんとの組み合わせのためにつくられたかごとくの相性のよさで、これはたしかに新感覚のうどんです。
そして、瞬く間につるピカうどんを食べすすめて、食べ方の指示通りにつけだれの中にごはんを投入です。
この時点で真価を発揮するのが、鉄鍋と固形燃料。
うどんをつけているときは、つけだれをアツアツにしていてもうどんで温度が下がるので、それほど効力の意味がわからなかったのですが、ごはんを入れておじやにしたときに、再度温かい状態になって、最後までその温度が保たれるのがすばらしいと思いました。
うどんをつけていって冷めたつけだれでおじやをつくっても、このおいしさにはなりません。
このあたりもかなり研究されてできたメニューなのだと思います。
もちろん満腹・満足、ごちそうさまでした。
数多くのうどん屋が存在する香川県で、このような創意工夫・新しいチャレンジをしていることが、人気の秘訣なのだと思います。
「法然寺」にお立ち寄りの際の昼食には、ぜひ「竜雲」の新感覚つけうどんをお試しあれ。
店名: | 竜雲(りゅううん) |
営業時間: | 平日 11:00〜15:00 ※ラストオーダー14:30 土・日曜、祝日 10:30〜15:00 ※ラストオーダー14:30 |
定休日: | 火曜 |
住所: | 香川県高松市仏生山町甲3207-2 法然寺境内 |
電話: | 087-889-1217 |
店HP: | http://www.ryuungakuen.or.jp/product/bodaiju/entry-44.html |