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香川県の伝統的な「雑煮」といえば、白味噌だしになんと「あん餅」が入っているという変わり種。
さらに、この雑煮をアレンジした「白味噌雑煮うどん(あん入り)」なるメニューが「本場かなくま餅 福田」にあります。

香川県流域面積第1位「財田川」沿いを「本山寺」を目指す

69番札所「観音寺」の参拝を終え、次の70番札所「本山寺」がある東方向に歩を進めます。
この区間の遍路道は「財田川(さいたがわ)」沿いを進んでいきますが、「本山寺」の手前では土手の上を歩くことができる気持ちの良い道路が整備されています。

川と田んぼに挟まれた土手の道は、のんびりした気分になれる良道でした。

川と田んぼに挟まれた土手の道は、のんびりした気分になれる良道でした。

「財田川」は、香川県内の川の中で流域面積が第1位なのだそうです。
といっても「財田川」は大河ではなく、香川県は全国の都道府県中、面積が一番狭く、大きな川がないことで、農業用の水を確保するために多くのため池がつくられてきた歴史を持ちます。
上の写真の土手を見てもらうとわかるように、川の高さよりも低いところに田があるぐらいで、昔は頻繁に氾濫を起こしていた川だそうです。

「財田川」北岸の県道49号を3kmほど進んでいると、道沿い左手側に私が食事に立ち寄ろうと思っていた「本場かなくま餅 福田」があります。

 

「白味噌雑煮うどん(あん入り)」に興味津々

ここ「本場かなくま餅 福田」は、四国遍路Twitterのフォロワーさんが教えてくださった店で、私は「白味噌雑煮うどん(あん入り)」という初めて聞くメニューを目指して店を訪れました。
「お餅屋さんでうどん?」「白味噌雑煮にうどん?」「あん入り?」とツッコミどころがたくさんあり、順を追ってご説明していきますが、その前にお断りしておかなければいけないことがあります。

私が「本場かなくま餅 福田」に訪れたのは月曜日。まさかの定休日でした。

私が「本場かなくま餅 福田」に訪れたのは月曜日。まさかの定休日でした。

駐車場もガランとしていて、お店所有の建物もシャッターがおりていました。

ということで入店できなかったので、お目当ての食事はできませんでした。
ここからご説明することは、諸資料からの調査内容ですのであしからず。

まずは「本場かなくま餅 福田」のお店についてですが、昭和初期から続く歴史のあるお店で、「財田川」沿いが旧街道で、四国遍路巡礼や金毘羅参り、海産物・農産物の流通路として人の往来が盛んだったことから、その人達の休憩所として茶店を開いたのが始まりだそうです。
中でも「餅」が名物になったのは、重労働をする人が多かったことから、力がつき腹持ちがよいものが求められていたからだといわれています。
「かなくま」は漢字で「鹿隈」と書くこのあたりの地名ですが、昔は「鹿熊」だったそうで、近くの「七宝山」に野生の動物がたくさんいたことに由来するようです。

茶店発祥のお店なので、餅をメインにしながら、いろいろなメニューを出していたそうで、うどんの本場である讃岐國だけあって、うどんも看板メニューのひとつとして長く営業を続けていて、今ではうどんの名店としても知られるようになっています。
そして、このお店の名物が「雑煮うどん」で、かけうどんの上に焼き餅がトッピングされていて、一般的には「力うどん」と呼ばれるものに近いメニューです。

さらに、冬季限定(11~4月)で提供されているのが「白味噌雑煮うどん」なのです。
だしが白味噌ベースになり、しかも「雑煮うどん」「白味噌雑煮うどん」ともに、普通の白餅はもちろん、あん入り餅を選択できるという変わり種。
うどんにあんこと聞くとびっくりすると思いますが、香川県の伝統的な雑煮が白味噌ベースのだしにあん入り餅をのせることから、このメニューができているようです。
私は「本場かなくま餅 福田」で実際に食べることはできなかったのですが、ぜひ試してもらいたい一品です。
しかし、どうしても「白味噌あん餅雑煮」は食べてみたくて、このあとの道中で高松市の中心街を通りかかったときに、「エビスヤ本店」で食べましたので、引き続きそのときの様子をご紹介したいと思います。

店名:  本場かなくま餅 福田
営業時間: 6:00~17:00
※うどん営業は10:00頃より
定休日: 月曜
住所:  香川県観音寺市流岡町1436-2
電話: 0875-25-3421
店HP: http://www.kanakuma-fukuda.jp/

 

甘味と塩味の絶妙なバランス「白味噌あん餅雑煮」

私が「白味噌あん餅雑煮」を食べた「エビスヤ本店」は、高松市の中心市街地の「片原町商店街」にあります。
ちなみに高松市の商店街はほぼ全域にアーケードがかかっていて、その総延長は2.7kmで、これは日本一の長さだそうです。
雨の日でも傘を差さずに歩き回ることができます。
「エビスヤ本店」も「かなくま餅 福田」と同様にお餅屋さんで、お餅販売店の横に喫茶スペースを併設していて、ここで「白味噌あん餅雑煮」を食べることができます。

「エビスヤ本店」の外観はこんな感じ。アーケード商店街の中で、老舗の雰囲気を醸し出しています。

「エビスヤ本店」の外観はこんな感じ。アーケード商店街の中で、老舗の雰囲気を醸し出しています。

高貴な佇まいに少々緊張しながらの入店で、店内も和の雰囲気の「喫茶室」と呼ぶのがふさわしいつくりで、静かな空気が流れていました。
抹茶やぜんざい、あんみつなど和の甘味メニューが並ぶ中、私はもちろんお目当ての「白味噌あん餅雑煮」を注文しました。
※「白味噌あん餅雑煮」は冬季限定メニューですのでご注意ください。

白味噌だしに鮮やかな色の金時人参とかまぼこが浮かびます。別皿でついているのは、海の香り漂う青のりです。

白味噌だしに鮮やかな色の金時人参とかまぼこが浮かびます。別皿でついているのは、海の香り漂う青のりです。

「雑煮」なので、もっと豪快なごった煮なものを想像していたのですが、写真を見ていただいたらわかるように、とてもお上品なお椀です。
まずは、だしから味わってみると、白味噌よりもいりこの風味がまず口の中に広がり、そのあとでほんのりと白味噌の香りがついてくる感じでした。
このだしも私の想像とは違って、白味噌の味や甘味よりも、とてもだしが効いて、旨味と塩味が引き立っていました。

そして、肝心の「あん餅」は、だしの中に沈んでいます。

とろっと煮込まれた「あん餅」をお箸で引き上げるとこんな感じ。雑煮にあん餅の組み合わせは、この時点でも疑心暗鬼です。

とろっと煮込まれた「あん餅」をお箸で引き上げるとこんな感じ。雑煮にあん餅の組み合わせは、この時点でも疑心暗鬼です。

おそるおそる「あん餅」を食べてみると、これが意外に白味噌だしとマッチしています。
だしがすっきりしていて、塩味も感じるので、あんこの甘味と絶妙なバランスを保っています。
あんこだけではなく、具の金時人参や大根もかなり甘味が強く、甘いものと合わせることを強く意識して、だしの味を決めているのだと思います。

そして、青のりを投入するとこんな感じ。

海苔の繊維が長く残した「青のり」は、海の香りと塩味をプラスしてくれます。

海苔の繊維が長く残した「青のり」は、海の香りと塩味をプラスしてくれます。

あんこや野菜の甘味を味わったあとに、青のりで変化をつけると、味が締まって、最後まですっきりといただけました。

食べる前はどのような食べ物なのかドキドキだったのですが、「白味噌あん餅雑煮」は味のバランスが計算されたお上品で完成度の高い一品でした。
おそらく、家庭で作られる「雑煮」はここまでの繊細につくられてはいないと思いますが、香川県伝統の白味噌とあん餅の組み合わせは有りだと思いますし、新鮮に感じました。

店名:  エビスヤ本店 喫茶部
営業時間: 9:00~19:00
定休日: 水曜
住所: 香川県高松市片原町2-2
電話: 087-821-0601
店HP: http://www.mochi.co.jp/

※余談※ mochi.co.jpというドメインをとっているのがすごい!

 

ということで、香川県讃岐國に伝わる「白味噌あん餅雑煮」をご紹介しました。
これを食べられる店や時期(冬季限定が多い)は限られるので、遍路道中で運よく出会えた際には、ぜひお試しあれ。

 

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ごんのすけ

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。