【竹居観音寺】四国最北端の瀬戸内海の多島美と岩窟の神秘的なお寺

85番札所八栗寺がある庵治半島は平野から瀬戸内海に突き出た地形で、半島の北端は四国最北端でもあります。瀬戸内海に浮かぶたくさんの島々を眺めることができる多島美が素晴らしい場所にあり、岩窟が神秘的な竹居観音寺を訪れました。

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四国最北端の地「竹居観音岬・竹居観音寺」へ

85番札所八栗寺は香川県高松市の平野部から北方向に突き出た地形の庵治(あじ)半島にある五剣山(ごけんざん)の山頂少し下に位置します。
庵治半島は昔から石材業が盛んで、八栗寺に向かう道中でもたくさんの石材屋さんが軒を連ねていて、巨大な石が積み上げられている石置場があったり、遠くから眺めると石切場が見えたりする、ある意味特殊な街並みです。
八栗寺から庵治半島を北上していくと、庵治町に入り、そこは映画「世界の中心で、愛を叫ぶ」のロケ地となったエリアで、聖地巡礼を楽しむことができます。
※石材業や映画の聖地巡礼の様子は以下リンクの記事で詳しくご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

【高松市庵治町】映画「世界の中心で、愛を叫ぶ」のロケ地を聖地巡礼

私は、聖地巡礼した「純愛の聖地庵治・観光交流館」からさらに車で約5分北上した場所にある竹居観音岬(たけいかんのんみさき)・竹居観音寺(たけいかんのんじ)を目指しました。竹居観音寺は八栗寺の奥の院ともされているので、お遍路さんにもぜひ立ち寄っていただきたいお寺です。
ナビに入力して出発すると、県道36号を一本道で、迷うことなく看板を発見し、「竹居観音岬」の入り口に到着できました。

竹居観音寺_竹居観音岬入口看板

カーブとアップダウンが続く海沿いの崖道の途中に竹居観音岬・竹居観音寺の入口がありますので、お見逃しのないように。

上の写真の県道の入口から進むとすぐがものすごく急な坂道になっています。この道であっているのか?と少し不安になりましたが、坂道をくだっていくと海が見え、駐車スペースがありました。車が停められる台数は3台ほど分しかないため注意が必要です。

車をおりて、まず目に入ったのは、下の写真のモニュメント。

竹居観音寺_竹居観音岬四国最北端モニュメント

「四国最北端」のモニュメントがお出迎えしてくれました。

鳥肌が立ってしまい、あらためて、こんな遠い場所まで来させていただいたのだと、感謝の気持ちと喜びで胸がいっぱいになりました。

竹居観音寺_四国地図

四国の地図も設置されていました。

四国の地図を見ると、はっきり示さているここは「四国本土最北端の竹居岬」、そして四国最南端は「足摺岬」。足摺岬には38番札所金剛福寺があるので、お遍路さんであればこちらには立ち寄ったことがある人が多いのではないでしょうか。

私は早朝に竹居観音岬を訪れ、人がほとんどいない静寂の中で、神秘的な光景を目にすることができました。この場所はパワースポットとしても話題になっているようです。

竹居観音寺_朝日

目の前には「小豆島(しょうどしま)」が陸地のように広がり、美しい光が海を照らす景色は、まさに神々しく、思わず手を合わせてしまいました。

 

断崖絶壁に境内がある「竹居観音寺」

この竹居観音岬一帯は、竹居観音寺の境内になっています。

四国最北端のモニュメントから少し進んだ先に本堂と大師堂、お守り・お札の授与所がありますが、私が訪れたのは早朝だったため、まだ開いていませんでした。
本堂では、商売繁昌・家内安全・病気平癒・身体安全などのご祈祷をしていただけるようです。

竹居観音寺_本堂

これが本堂で、ここからさらに奥の方に境内が続いています。

竹居観音寺_海岸沿い境内

海岸沿いにある境内は、砂浜があり、右に海、左には断崖絶壁が迫っている特殊な景色で新鮮でした。

竹居観音寺_讃岐五景

「讃岐五景」は昭和初期に選定されたそうで、ずいぶん昔から景勝地であったことも納得の景色です。

 

断崖絶壁にまつられている七福神と岩窟の馬頭観世音菩薩

さらに奥へと進んでいくと、断崖絶壁がせまり、海の上に橋がかけられているスリリングな場所に入っていきます。

竹居観音寺_子松橋

ここからは地面がなく、海の上を歩いていきます。

竹居観音寺_フェリー

海がほんとうに目の前で、海を進むフェリーも間近に感じました。

左側の断崖絶壁に目を移すと、そこには七福神様が祀られていました。
海の上を進むスリリングな道ではありますが、綺麗な橋と遊歩道が整備されているため安全です。
ただし、運動靴など歩きやすいシューズで行かれることをおすすめします。

竹居観音寺_七福神

にこやかな笑顔の七福神様。こちらまで心が穏やかに、朝からにこやかに過ごせました。

竹居観音寺_海

下を見ればそこは海です。水が透き通っていて、波の音にも癒されました。

竹居観音寺_岩窟

一番奥まで進むと、断崖の岩窟がお堂のようになっていました。

この岩窟は、岩壁が波にさらされ自然にできた神秘的なスポットです。
この竹居観音岬が高松城の鬼門にあたる方角にあり、1590年高松城築城にあたり生駒親正公が、城の守神としてこの岩窟のなかに馬頭観世音菩薩をまつりました。
そしてその後も、松平頼重公が勢至菩薩、十一面観世音菩薩をまつるなど、代々の高松藩主に大事にされていたそうです。

この日はお天気にも恵まれ、竹居観音岬で素敵な景色を望むことができました。間近に迫った瀬戸内海と小豆島をはじめとした大小たくさんの島が浮かぶ様子は、四国最北端ならではの情景です。
竹居観音寺は85番札所八栗寺の奥の院でもあるので、お遍路さんも少し足をのばして、ぜひ立ち寄っていただきたいです。海が目の前の岩窟でお参りする希少な体験ができますよ。

 

【「竹居観音寺」 地図】

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この記事を書いた人

観光業界で従事した経験がある旅行・ホテル関連のテーマが得意なライター。グルメ、旅、四国が大好き! お遍路さんは初心者ですが、人との出会いを通して学び、成長できる旅だと思うので、いつかは歩き遍路に挑戦してみたいと思っています。 自身の経験が少しでも四国を旅する人のお役に立てたら嬉しいです♡