78番札所郷照寺がある香川県宇多津町の臨海部は、話題の施設や店舗の新規オープンが相次ぐ注目エリアです。中でも2020年に新規開業した「四国水族館」は、生き物とのふれあいと瀬戸内海の多島美を楽しめるおすすめスポットです。
78番札所郷照寺がある香川県宇多津町
78番札所郷照寺は香川県の中央部の宇多津町(うたづちょう)にあります。
真言宗・時宗の二宗派併存の珍しいお寺で、奈良時代に行基が開創したと伝わっています。
弘法大師空海が42歳のときに、自ら尊像を刻み厄除けを願ったことから、厄除けで有名なお寺で「厄除けうたづ大師」とも呼ばれています。石段に1円玉を数え歳の数だけ置いて厄払いをする習慣も残っています。
昔の風情を残す寺町の高台にある郷照寺からは、美しい瀬戸内海の景色も楽しむことができます。
郷照寺から徒歩でも20分程度、車ならすぐの臨海部の埋め立て地には、宇多津町のランドマークである観光プレイスポット「ゴールドタワー」やショッピングモールなどの商業施設が集中していて、観光客や地元の人の往来が多いエリアですが、2020年に大きな再開発があり、新しい施設や店舗が出店し注目度が上がっています。
恋人の聖地・宇多津臨海公園と製塩業で栄えた歴史
臨海エリアで、最初に立ち寄ったのが「宇多津臨海公園」です。
その名の通り、瀬戸内海が目の前の絶景ロケーションで、海にかかる瀬戸大橋も一望できます。
この公園は「恋人の聖地」にも認定されていて、海沿いの遊歩道をお散歩したり、夕日のロマンチックな景色など、デートスポットにぴったりです。
公園内に古い建物を復元しているらしきスポットがありました。
おしゃれ公園の中に唐突だったので不思議に思いましたが、これは昔この地にあった製塩施設を復元したものだそうで、宇多津町はかつて日本一の塩のまちとして、栄えていた歴史があるそうです。現在は埋め立てられている沿岸部には約200haもの塩田が敷かれ、明治時代には町の人口の8割以上が、塩業関連の仕事をしていたとのこと。
公園園内にある複合施設では、昔の塩づくりの様子を大型モニターで見ることができ、事前予約で塩づくり体験もできます。
【「宇多津臨海公園」 地図】
2020年新規開館の注目観光スポット「四国水族館」
宇多津臨海公園に隣接で、2020年に新規開業した今注目の観光スポットが「四国水族館」です。
「四国水景」がテーマになっていて、四国をぐるりと囲む海のいろいろなエリアごとの環境や生き物の違い、いくつもの清流がある四国の川の生態系などが展示されています。
四国の北側の瀬戸内海がテーマのエリアでは、水深が浅く穏やかな海に、約400種類の魚が生息していることを表現しているとのこと。四国北西部の鳴門海峡のうずしおをイメージした展示もありました。
いろいろなテーマにそって展示が工夫されていますが、特にすばらしいと思ったのが、空間照明の演出です。展示の美しさと魚たちとの融合は異空間に感じました。
四国水族館を訪れた際は、ぜひ照明に注目してみていただきたいと思います。
屋外でふれあいと瀬戸内海の多島美
屋外にも展示スペースがあり、ここではふれあい体験もできます。
そして、私が最も感動したエリアが「夕暮れの景」です。
のびのびと泳ぐイルカの背景が瀬戸内海の多島美なのです。私が訪れたのは日中だったので、夕暮れの時間帯は、さらにロマンチックなのだと思います。これほどまでに、美しい水族館は私は初めてでした。
サンセットプログラムでは、瀬戸内海の夕日をバックにイルカのショーを楽しむこともできるそうです。
今回は、日中のイルカプレイングタイムに、イルカとトレーナーがさまざまなことに挑戦するショーを楽しみました。イルカをここまで間近で見ることができる水族館を訪れたことがなかったので感動しました。
今回は香川県宇多津町の臨海エリアをご紹介しました。五感を刺激してくれる「四国水族館」のゆったり居心地のよい空間は、時間が許す限り滞在したくなりました。
香川県に観光でお越しになる人や、お遍路道中でも、ぜひ立ち寄っていただきたおすすめスポットです。
施設名 | 四国水族館(しこくすいぞくかん) |
住所 | 香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁4 |
電話 | 0877-49-4590 |
営業時間 | 9:00~18:00(最終入館17:30) 夜間営業延長期間あり メンテナンスによる休館日あり |
ホームページ | https://shikoku-aquarium.jp/ |