【13番札所大日寺】かつては一宮神社と一体であった神仏習合の歴史を感じる

13番札所大日寺の県道を挟んで向かい側には「一宮神社」があり、江戸時代には同じ境内にあったそうです。徳島県の寺社の変遷や、神仏習合の歴史を感じる貴重な史跡でもあるので、札所参拝とあわせて、ぜひ周辺を散策してみてください。

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お寺のすぐ向かいに立派な神社

鮎喰川沿いの気持ちの良い県道21号を進んできて、「おやすみなし亭」で休憩してから約2km、山の中から市街地に入ってきたなと実感しながら13番札所「大日寺」に到着します。大日寺は県道21号の左側にありますが、右側の「一宮神社」も目に飛び込んできます。

この神社は、南北朝時代から戦国時代にかけて、この地を治めた一宮氏が神主をつとめ、居城だった山城「一宮城」のふもとに建てられたそうです。神仏習合の時代には大日寺とは同じ境内にあり、神社の本地仏が「十一面観世音菩薩」であったことから、大日寺の現在のご本尊は大日如来ではなく十一面観世音菩薩になっているとのこと。
神仏習合の歴史を色濃く感じることができます。

一宮神社 鳥居

鳥居、狛犬、本殿ととても味があって、歴史を感じることができます。

一宮神社 本殿 神馬

一宮神社の本殿前、神馬を通して大日寺を眺めるアングルがオススメです。

 

「しあわせ観音」と「水子地蔵」が主役?

大日寺は県道沿いの山門をくぐると、境内一望のコンパクトなお寺です。

まず目に入るのは、境内の中心に位置する「しあわせ観音」です。

大日寺 しあわせ観音

合掌した手の中に、色鮮やかな観音さまがいらっしゃいます。

その名の通り、しあわせを祈願すると良いとのことです。あまりに目立っているので、本堂や大師堂が完全に脇役に感じました。

そして、振り返ると、これまた目に入るのが「水子地蔵」です。

大日寺 水子地蔵

神々しい日輪の前にお地蔵さまがいらっしゃって、そのまわりにはかわいいお子さま達。

 

思い出してみると、1番札所霊山寺にもたくさんのお子さま像がいらっしゃったような…1番札所はまだ4日前のことなのですが、けっこう昔のように感じられるのは、短い期間の中でもたくさんの札所をまわり、遍路ころがしもクリアできた達成感からだと思います。まだまだ先は長く、前を振り返っている場合でもないのですが。

大日寺の印象といえば、このしあわせ観音と水子地蔵、それに一宮神社で、お寺自体の印象が薄くなってしまったのですが、神仏習合の歴史を感じながら、徳島市内の札所ラッシュへの進んでいきます。

 

【13番札所】  大栗山 花蔵院 大日寺(おおぐりざん けぞういん だいにちじ)
宗派: 真言宗大覚寺派
本尊: 十一面観世音菩薩
真言: おん まか きゃろにきゃ そわか
開基: 弘法大師
住所: 徳島県徳島市一宮町西丁263
電話: 088-644-0069

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この記事を書いた人

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。