68番札所神恵院と69番札所観音寺がある観音寺市の名所といえば「銭形砂絵(寛永通宝)」です。道中で見かけるご当地キャラ「銭形くん」にも注目してみてください。
香川県といえば「さぬきうどん」と「ため池」
67番札所大興寺参拝後に、香川県讃岐國にたどり着くことができたら嫌というほど食べると決めていた「さぬきうどん」をさっそく堪能し、次の68番札所神恵院方面に進んでいきます。
※「さぬきうどん遍路旅」の第一弾に選んだ「金山(かなやま)うどん」の様子は、以下リンクの記事もぜひご覧ください。
【金山うどん】焼肉屋も営むうどん屋の甘辛脂がうどんにからみつく極上肉ぶっかけ
金山うどんは、神恵院とは逆方向だったので、少々余分に歩くことにはなりましたが、県道6号線を西方向に歩いていると、大きな池を発見しました。
66番札所雲辺寺からの山下りの記事でご紹介しましたが、香川県はため池の密度が都道府県中断トツの1位で、遍路道沿いにもたくさんのため池があります。
山の上からは小さく見えた池が、近くを歩くと実際はとても大きかったことに驚きました。
私は、遍路道中で水辺を歩くととても心が落ち着く感じがしていたので、ため池がたくさん見える讃岐國の遍路道は心穏やかに歩くことができたように思います。
※雲辺寺からの山下りの様子は以下リンクの記事もぜひご覧ください。
「雲辺寺」からの急坂下り道の先には「おへんろさんの伝言板」【66番札所「雲辺寺」→67番札所「大興寺」】
競輪PRキャラから観音寺市公認キャラに昇格した「銭形くん」
県道6号線をさらに西に進んでいくと、道路標識に目的地の「神恵院・観音寺」の表示を発見しましたが、そこに見慣れない人の姿がありました。
このキャラを調査してみると、名前は「銭形(ぜにがた)くん」で、観音寺市の名所「銭形砂絵」と、岡っ引きが主人公の小説・テレビドラマで有名な「銭形平次(ぜにがたへいじ)」をかけて、平成9年に誕生したご当地キャラなのだそうです。
誕生当初は地元の競輪事業をPRするキャラクターだったのが、観音寺市の公認キャラに昇格したという異例の経歴の持ち主です。
「銭形平次」って名前は聞いたことがあるけど、いまいち何者なのかはっきりしなかったので、これも調べてみたら、架空の人物だそうで、江戸時代に神田明神下の岡っ引き(江戸時代の町奉行所や火付盗賊改方などの警察機能の末端を担った非公認の協力者)で、卓越した推理力と「寛永通宝」を「投げ銭」して敵をやっつけるヒーローとして描かれているとのこと。
これだけ見ると、観音寺市とは関係なさそうですが、ここをつないでいるのが、この記事でも何回か登場している名所「銭形砂絵(寛永通宝)」なのです。
山の上から「銭形砂絵」を眺める
県道6号線をまっすぐしばらく進むと観音寺市の市街地に入り、ほどなくして68番札所「神恵院」と69番札所「観音寺」が建つ琴弾公園に到着します。
銭形砂絵は、この公園内の砂浜にある「寛永通宝」をかたどった巨大な砂絵で、東西122m南北90m周囲345mとのこと。
起源は、、江戸時代の寛永10年(1633年)に藩主「生駒高俊公」を歓迎するために一夜にして作られたといわれているそうで、なかなか驚きです。
これだけ巨大な砂絵なので、全貌を眺めるには公園の敷地内にある琴弾山(ことひきやま)に登らねばなりません。
私がここを訪問した2015年2月下旬は、実は砂絵を改修工事中で、そのときは通常の様子がよくわからなかったのですが、インターネット上に掲載されている写真と比べると、模様がくっきりとはしていないようです。
改修中ではありましたが、この大きな砂絵が常時見られるのは希少で、一見の価値ありだと思います。
遍路道をまっすぐ札所に進んでいくと、展望台は通りませんが、少し足を伸ばせばたどり着く距離ですので、ぜひ立ち寄ってみてください。
ちなみに、私は展望台の登り坂入口近くの「きたのうどん」で、この日2杯目のさぬきうどんを堪能しました。
1杯目で訪問した大興寺近くの金山うどんとは全然違ったタイプのうどんなので、お店による味の違いやバリエーションを楽しむのにはもってこいの2軒です。
※「きたのうどん」に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。
【きたのうどん】透き通っただしと細ツル麺に小エビ天ぷらの花開く
神恵院・観音寺参拝前には、ぜひ琴弾公園を散策して、巨大な「銭形砂絵」を眺めてみてください。
観音寺市のご当地キャラ「銭形くん」にも注目です。
【「銭形砂絵(寛永通宝)」 地図】