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鳴門市大麻町にある東林院は四国八十八ヶ所霊場1番札所の奥の院で、弘法大師が農業技術を伝えたことから「種蒔大師」と呼ばれています。境内には喫茶店「ろうそく夜」が設けられ、自由で気楽なくつろぎのスペースとなっています。

 

四国八十八ヶ所霊場1番札所の前にお参りするお寺

東林院(とうりんいん)は、四国八十八ヶ所霊場1番札所霊山寺の奥の院であり、空海にゆかりの深いお寺です。奈良時代の天平5年(733年)に、行基によって建立されたと伝えられています。

また1番札所の奥の院である他にも、新四国曼荼羅霊場の1番札所、阿波北嶺薬師霊場 16番札所として、それぞれの霊場に名を連ねています。

新四国曼荼羅霊場 http://www.mandala88.com/index2.html

阿波北嶺薬師霊場 http://www.ca.pikara.ne.jp/gokurakuji/hokureiyakusi.htm

 

八葉山神宮寺 東林院

東林院は808年頃に空海がこの地で農業技術を伝えたことから、別名「種蒔大師(たねまきだいし)」と呼ばれています。

平安時代前期の大同3 – 4年(808年 – 809年)に空海(弘法大師)がここを訪れ、住民に真言の教えを伝えるとともに農業振興を奨励したと言われる。伝承によれば、空海自ら鍬を取り米・麦の種を蒔き、災害の調伏を行ったとされ、これにより当寺院は「種蒔弘法大師」と称されるようになった。(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

大師堂の中には「種蒔大師」の文字が並んでいます。

1番札所霊山寺より東(撫養港側)に位置するので、撫養(むや)港から上陸した昔のお遍路さんは、この東林院を先にお参りしてから1番札所へ向かっていたようです。

 

東林院の境内にある喫茶店「ろうそく夜」

この東林院の境内に気になる建物が見えてきました。
「ろうそく夜」という喫茶店です。素朴な佇まいがお寺の風景に溶け込んでいます。

ろうそく夜は大きな木の下にあります。

東林院のホームページによると、住職とろうそく夜のオーナーさんとが意気投合し、古くなった小さな東屋を改装して境内に喫茶スペースを設けたとのことでした。もっと気軽にお寺にきてもらいたい、お寺で自由に楽しい時間を過ごしていただきたい、といったお寺の願いも込められています。

こじんまりとした小さなスペースをお一人で切り盛りされているので、たくさんの人は入れません。地元の方に人気の喫茶店のようで、私が訪れた時も満席でした。席が空くまで20〜30分ほど周りを散歩してから入店させていただきました。

いただいたのは自家製あんずエキスのソーダとバナナのお菓子。

自転車で移動していたこともありお腹を満たすものが食べたかったのですが、メニューにあったスープとパンのセットは売り切れだったので、バナナケーキとあんずのソーダをいただきました。自転車で疲れた脚も乾いた喉も優しい味に癒されるようです。

店内にはゆっくりとした時間が流れていて、一人でもグループでもくつろいでいられる雰囲気があります。
参拝や墓参りを目的とせずとも立ち寄りたくなるスペースがあるのは、お寺が身近に感じられる良い仕組みだと感じました。

ろうそく夜ホームページ https://www.rousokuyo.org

 

地域に開かれたお寺として

ろうそく夜の他にも、東林院では定期的にイベントの開催やヨガなどが行われており、お寺の施設を積極的に外部に解放しています。そうした試みからも「もっと多くの方が、お寺で自由に楽しい時間を過ごしていただきたい」というお寺の思いを感じます。東林院のホームページにはイベントの案内が掲載されているので調べて行ってみてはいかがでしょうか。

ちなみに東林院には大谷焼の陶祖の墓があり、毎年秋に境内で「大谷焼窯まつり」が開催されています。

東林院ホームページ https://torinin.jp

 

※東林院へのアクセスについて※

県道12号線を西に向かって走っていると、矢印のついた「霊場 種蒔大師東林院」という看板が見えてきます。さらに進むと道路の右手側に「宇志比古神社」と書かれた石碑と鳥居が見えてくるので、鳥居をくぐってまっすぐ進んでください。宇志比古(うしひこ)神社の参道を通る形になりますが、その道はそのまま東林院への道でもあります。参道の先に宇志比古神社があり、その左手にあるお寺が東林院です。

私が”宇志比古神社の参道は東林院への道ではない”と思い込んで道に迷ってしまったので、同じく迷ってしまう人の助けになれば幸いです。

 

宇志比古神社の陶製灯篭

東林院のすぐ横に、徳島県最古の神社と言われる宇志比古神社があります。本殿が国の重要文化財に指定されているようです(樹木があり撮影叶わず)。急斜面の石段両脇に陶器製の灯篭が並んでいましたが、おそらく大谷焼ではないかと思います。

拝殿に続く階段。形の違う陶製の灯篭が並びます。

宇志比古神社の狛犬さんの笑顔がとてもキュートでした。

 

東林院では、ほっこりとした喫茶店ろうそく夜で乾いた喉を潤し、しばしの休息を得ることができました。東林院周辺には、酒と醤油の醸造所や大谷焼の里、阿波神社などの見所が集積しています。お寺と神社の参拝はもとより、イベントやカフェ、蔵や窯元の見学と買い物が一か所で楽しめる、撫養街道の中でも充実したスポットとなっています。

 

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お遍路さん上陸の地である撫養港から一番札所まで、撫養街道を自転車でたどる「撫養街道-自転車散歩」の全行程は下記の記事にまとめてあります。ぜひご覧下さい。

撫養街道-自転車散歩まとめ

 

【「種蒔大師東林院」 地図】

 

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廣瀬美音子

札幌で生まれ育ち、結婚を機に香川に移住。地方自治体勤務などを経て、2019年から株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)に入社。自転車でお寺とその周辺をめぐる「ポタリング遍路」など、お遍路文化を通じた新しい四国の楽しみ方を模索しています。日本酒とワインが好き。