この先どんな景色や人との出会いが待っているのかワクワクを膨らませながら、今日からミニベロお遍路さん。霊場での参拝、というものもこれから毎日ついてまわる大切なテーマで、1番札所霊山寺で初めての参拝体験。
霊場での参拝作法
出発前日に宿泊した「料理旅館 大鳥居苑」と目と鼻の先にある四国八十八ヶ所霊場1番札所霊山寺での参拝からミニベロ遍路旅が始まった。この旅で1度目の鐘をつき、本堂・大師堂にてこれから始まる旅の安全を祈願する。いよいよ始まる旅に胸を躍らせるとともに気持ちが切り替わる。八十八ヶ所霊場初めの境内、一歩一歩を踏みしめながら、旅の始まりを自分なりに意識する。
初めての霊場ということもあり、一般的な作法も心得ておこうと決めた。山門にて合掌、一礼してから敷居をまたぎ、手水舎にて手と口を清める。鐘楼堂がある場合には鐘を突く。ただし、お寺によっては鐘をつくことが禁止されている場所もあったり、早朝や夜間は近隣への配慮で控えるなど、必ずしもオフィシャルな遍路の作法にとらわれるのではなく、常識の範疇で状況判断を行いたい。本堂をお参りする際に納札箱へ納札を納め、蝋燭を奥の方から立てる。この奥から立てて行くという蝋燭の扱いも、特に四国遍路の場合に限ることではなく、次に続く方々が立てやすくするための配慮からだ。本堂での読経、その後弘法大師が祀られている大師堂での納札・蝋燭・線香、読経を繰り返し、希望する人は納経所にて墨書・御朱印をいただく。最後に山門をくぐったのちに、門前にて向き直って合掌と一礼。
このように、お遍路参拝の作法には一種の形式が存在してはいるが、宗派などにより作法が異なったり、先にも触れた通り周囲や状況に配慮して臨機応変に対応するなど、作法にこだわりすぎるのもよくないと聞いた。とはいえやはり、各寺院やそこに祀られている仏様や弘法大師様、そして遍路に想いを寄せる地元の方々などに対する敬意は忘れずに各地での参拝を心がけたい。むしろ、この点をもっとも大切にしていれば、あとはある程度自分のスタイルでも問題はなさそうだ。
【1番札所】 | 竺和山 一乗院 霊山寺 (じくわざん いちじょういん りょうぜんじ) |
宗派: | 高野山真言宗 |
本尊: | 釈迦如来 |
真言: | のうまく さんまんだ ぼだなん ばく |
開基: | 行基菩薩 |
住所: | 徳島県鳴門市大麻町板東塚鼻126 |
電話: | 088-689-1111 |