【88番札所大窪寺】紅葉の名所の魅力・見どころ・見頃を徹底紹介

香川県さぬき市にある「大窪寺(おおくぼじ)」は、四国八十八ヶ所霊場の88番札所(結願所)として有名です。山深く自然が豊かな寺院で、四季折々の風景が楽しめますが、特に秋の紅葉の名所で、多くの観光客・参拝者が訪れます。

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大窪寺とは

香川県さぬき市の南部、標高788mの矢筈山の中腹に位置する「大窪寺(おおくぼじ)」は、奈良時代に行基(ぎょうき)がこの地で草庵を建て修行し開創、のちに真言宗の開祖である弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)が岩窟で修行し中国の恵果阿闇梨から授かった錫杖を納めて山の窪地に寺を建立したと伝わっています。

四国の弘法大師空海ゆかりの地を巡る四国八十八ヶ所霊場巡礼の88番札所になっていて、1番札所から番号順に巡る(順打ち)お遍路さんにとっては大窪寺が最後の札所になることから「結願所(けちがんしょ)」ともいわれます。
※「結願」とは、日数を定めて神仏に祈願、または修行し、その日数が満ちることをさす仏語です。

山深く自然が豊かな寺院で、四季折々の風景が楽しめるので、お遍路さんのみならずたくさんの観光客が訪れる観光名所でもありますが、特に秋の紅葉が美しいことで知られています。

本記事では、大窪寺の紅葉の魅力・見どころ・見頃などを詳細に紹介します。

大窪寺_本堂

山深い豊かな自然に囲まれた境内の、薬壺のかわりにほら貝をもった珍しい御本尊・薬師如来を祀る本堂で、多くのお遍路さんが結願のお参りをします。

 

大窪寺の紅葉の魅力と見どころ

大窪寺の紅葉は、多種多様な樹木があることが最大の魅力です。

境内には数百本のモミジやカエデなどいろいろな種類の樹木があり、赤や黄色、オレンジなど様々な色に染まった木々が織りなす風景は、まるで絵画のような美しさです。また、木によって色づく最盛期が異なるため、長期間にわたって紅葉を楽しむことができるのも特徴で、訪れる時期によって多様な風景を観賞することができます。

また、樹木の美しさだけではなく、寺院の歴史的建造物と紅葉のハーモニーも大窪寺ならではです。山に囲まれた寺院の境内にある山門や本堂が紅葉と組み合わさる光景は、いかにも日本の美を象徴し、見る人の心を落ち着け、日常の喧騒から解放される特別な時間を提供してくれることでしょう。
大窪寺で紅葉の時期に結願を迎えるお遍路さんは、それまで歩んできた遍路の旅路を思い出し、大きな達成感を感じるとともに、大窪寺の紅葉の幻想的な風景に深く感動するといわれています。

大窪寺_紅葉_多色

鮮やかな様々な色と歴史的建造物のコントラストが大窪寺の紅葉の魅力です。

特に参道は「紅葉のトンネル」とも呼ばれていて、紅葉が参道を覆うように広がった下を歩くと、まるで紅葉に包まれているかのような感覚になるといわれています。写真愛好家やカップルに特に人気のスポットで、天気の良い日の木漏れ日が紅葉を通して差し込む様子は絶景です。

大窪寺_紅葉_二天門

境内の南側の入口にあたる「二天門」がある参道は、紅葉で覆われます。

 

大窪寺の紅葉の見頃

大窪寺の紅葉は、例年10月下旬頃から色づき始め、11月中旬頃に見頃を迎えることが多いです。標高が高い場所に立地しているので、平地に比べると見頃を迎えるのが少し早めになる傾向があります。

ただし、気候条件や年によって変動がありますので、訪れる前には最新の情報をチェックしてください。紅葉の進行は、一般的に気温の変化に大きく影響されます。秋が深まり、朝晩の冷え込みが強くなると、紅葉が一気に進みます。

大窪寺の紅葉は、境内から見える山の高い場所から色づき始め、徐々に境内全体へと広がります。紅葉シーズンに複数回訪れると、紅葉の初期からピーク、そして落葉までの風景の変化も楽しめると思います。
また、日中と夜間の寒暖差が特に大きい時期に紅葉のピークが訪れるので、この時期は最も鮮やかな紅葉を楽しむことができるとされています。また、朝の光が差し込む時間帯や、夕方の柔らかい光が紅葉を照らす時間帯は特に美しいので、これらの時間帯を狙うと良いでしょう。

 

大窪寺への公共交通機関でのアクセス

大窪寺への公共交通機関でのアクセスは、さぬき市の中心部であるさぬき市役所・JR志度駅・ことでん志度駅・86番札所志度寺がある志度エリアから、ことでん長尾駅・87番札所長尾寺がある長尾エリアを経由して南下し大窪寺に到着するコミュニティバスが運行しています。志度エリアから大窪寺まで1時間強、長尾エリアから30分程度の所要時間です。
ただし、1日の運行本数が少なく、おおむね2時間に1本程度の運行で、最終バスの時間も夕方早い時間帯なので、もしコミュニティバスを使って大窪寺にアクセスする場合は、事前に時刻表を詳細に確認して、行動計画を立ててください。

 

大窪寺への自家用車でのアクセス

公共交通機関でのアクセスが便利ではないので、多くの人が自家用車で大窪寺にアクセスしています。

高速道路からのアクセスは、高松自動車道・志度ICから約40分、徳島自動車道・脇町ICから約45分で、一般道山道をそれなりの距離・時間走る必要があります。山道なので傾斜やカーブはありますが、片側1車線の2車線が確保されている区間がほとんどで、山奥に入っていく道としては比較的走りやすいと思います。
ただし、物流の大型トラックや工事関係の大型車両もよく通る道なので、十分に注意して安全に走行してください。

駐車場は、境内の周辺に第1駐車場、第2駐車場、第3駐車場があり、約100台無料で駐車することができます。多くの人が訪れる紅葉シーズンには境内から少し離れた場所に臨時駐車場が設けられることもあるようです。
駐車台数はそれなりに確保はされていますが、紅葉のピークの時期の時間帯によってはとても混雑し満車になることもありますので、寺院周辺の通行時には安全に十分にお気をつけいただき、時間に余裕をもって訪れてください。

 

大窪寺訪問時の注意事項

秋の山深い大窪寺は、平地に比べて気温が低く、特に朝晩の冷え込みが強くなることが多いため、防寒対策をしっかりと行うことが重要です。脱ぎ着しやすいはおりものやマフラー、手袋、携帯用カイロなどを準備しておくと安心でしょう。
また、境内は石段や未舗装で凹凸のある場所があり、特に雨の日や落葉時期は足元が滑りやすくなりますので、履き慣れた歩きやすい靴で散策されることをおすすめします。

大窪寺は寺院ですので、お遍路さんをはじめ、信仰のための参拝に訪れる人がたくさんいらっしゃいます。礼儀作法や他の訪問者への配慮を忘れずに、寺院の静謐な雰囲気を楽しんでいただければと思います。

 

大窪寺の紅葉は、自然の美しさと歴史的な建造物が織りなす絶景が魅力です。見頃の時期に訪れると、心を打つ美しい紅葉を存分に楽しむことができます。秋の訪れを感じながら、大窪寺で特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

※香川県の紅葉の名所を以下リンクの記事でまとめてご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

香川県の紅葉の名所5選(栗林公園・屋島・大窪寺・雲辺寺・白峯寺)

※大窪寺や周辺の情報は、以下リンクの記事でもご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

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【「88番札所大窪寺」 地図】

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この記事を書いた人

四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)の代表取締役。四国遍路の文化をより良い形で引き継いでいくために、四国遍路に新しい付加価値を生み出すべく日々奮闘中。