香川県西部・西讃と呼ばれる地域の70番札所本山寺と71番札所弥谷寺の遍路道中に讃岐國最古と伝わりる70番札所奥の院「妙音寺」があります。お願いごとをすると夢の中に現れてお告げを与えてくれる仏さまが祀られています。
----- こちらの記事に登場する読み方が難しい単語
西讃(せいさん)
妙音寺(みょうおんじ)
宝積院(ほうしゃくいん)
巨鼇山(きょごうさん)
----- こちらの記事に登場する主な登場人物
天武天皇(てんむてんのう / 631?~686) … 天智天皇弟、弘文天皇との壬申の乱に勝利し翌年即位。
嵯峨天皇(さがてんのう / 786~842) … 三筆の一人。
長宗我部元親(ちょうそかべもとちか / 1539~1599) … 土佐の戦国大名。土佐一国を始め、一時期四国全土を平定。
70番奥の院・妙音寺(香川県三豊市)
四国の大動脈「国道11号」沿いに入口の看板あり。
地元では宝積院の名で呼ばれることが多い。
山門や境内、伽藍は国道から少し中に入った場所に位置。
寺伝によると寺の創建は白鳳5年(665もしくは676)と古く、天武天皇の時代。
「妙音寺」の名は平安時代初期に嵯峨天皇の勅願所となった際、空海によって現在の寺号となった。
本堂は天正2年(1574)土佐の戦国武将・長宗我部元親の兵火により焼失。
その際、本尊の阿弥陀如来は雲を呼び自身に雨を降らせて、難を逃れたと伝わる。
現在の本堂は江戸時代中期に復興された。
夢枕に現れる不動明王
70番「本山寺」の奥の院である他、四国三十六不動霊場・第30番札所でもあり、不動明王が祀られています。
妙音寺のお不動さまは霊験不動尊、通称 「夢見不動」
お願いごとをすると、祈念者の夢の中に現れ、実現へのお告げを授けてくれる。
本尊阿弥陀如来と併せて、夢見不動も一緒にお参りされてください。
境内の片隅からは 66番札所雲辺寺があるお山・雲辺寺山(標高927m)を見ることが出来る。
その形状から巨鼇山(きょごうさん / 巨大なウミガメという意味)とも呼ばれるお山へは、戦国時代に長宗我部元親が登頂。
山上から四国四國全てを見渡すことが出来るその場所で、四国平定の野心が生まれたという。
「長宗我部元親、この山に登り、四州(四国)を俯見し、遂に掌握の心生ず」 全讃史より
妙音寺は四国八十八ヶ所の遍路道沿いにあり、自家用車で回る際にも必ず通る国道11号沿いに位置します(付近は遍路道と国道11号が重複)。
参詣道中に立ち寄り、夢枕に現れるお不動さまにお願いごとをして、ご利益を授かってください。
【70番奥の院】 | 七宝山 宝積院 妙音寺(しっぽうざん ほうしゃくいん みょうおんじ) |
宗派: | 真言宗大覚寺派 |
本尊: | 阿弥陀如来 |
真言: | おん あみりた ていせい から うん |
開基: | 不詳 |
住所: | 香川県三豊市豊中町上高野1986番地 |
電話: | 0875-62-2605 |