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別格4番札所「鯖大師本坊」がある地域は、かつては「八坂八浜」と呼ばれ、複雑な海岸線を進む阿波國随一の難所でした。
昔の遍路道の名残を残す道が鯖大師本坊すぐ近くにあり、現代では癒しの道として維持・管理されています。

かつての阿波随一の難所「八坂八浜」

別格4番札所「鯖大師本坊(さばだいしほんぼう)」がある徳島県南部の海岸線は複雑に入り組んだ地形で、昔はいくつもの崖を乗り越えていく峠道で、お遍路さんはたくさんの坂に苦しめられ、阿波國随一の難所といわれていました。
同時に複雑な海岸線がつくりだす浜が連なる景色は名景としても知られていました。
その地形とも関連して、お大師さまにまつわる鯖伝説も残っており、鯖大師本坊の命名のきっかけにもなっています。
※鯖大師本坊とお大師さまの鯖伝説に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。

かつての難所「八坂八浜」にはお大師さまの鯖伝説が残る名刹あり【別格4番札所「鯖大師本坊(さばだいしほんぼう)」】

現代では国道55号が整備され、かつては峠をこえて進んだ場所にはトンネルが掘られ、交通事情がよくなり、難所の面影は薄れましたが、いくつもの浜が連なる海の景色は現代においてもその姿をとどめています。

海と浜のすばらしい景色を眺めながら、ゆっくりと歩んでいきたい海岸線です。

海と浜のすばらしい景色を眺めながら、ゆっくりと歩んでいきたい海岸線です。

 

癒し遍路道「土佐浜街道」

徳島県の中心部から東海岸線を通って高知県中心部に至る道は、かつて徳島藩が整備した五街道のひとつで「土佐浜街道」とよばれていました。
現在の国道55号にあたるルートで、昔の風情は少なくなっていますが、部分的に旧道の名残が残っています。

その一カ所が鯖大師本坊の近くにあり、実際に歩いてみました。

鯖大師本坊すぐ北側の国道55号「福良トンネル」の入口近くに旧道の入口があり、看板が掲げられています。

鯖大師本坊すぐ北側の国道55号「福良トンネル」の入口近くに旧道の入口があり、「癒しのへんろみち」と看板が掲げられています。

入口から少し坂をのぼったところには大きい岩が木にひっかかるような形で鎮座していました。

人口的に積み上げられたような形跡もあり、何か御神体のような意味があるのでしょうか?

人口的に積み上げられたような形跡もあり、何か御神体のような意味があるのでしょうか?

この道は峠を越える旧道ですが、現代との融合として見どころなのが、線路の間近・真上を通るところです。

線路の上を越えていく山道。鉄道マニアにはたまらない撮影スポットかもしれません。

線路の上を越えていく山道。鉄道マニアにはたまらない撮影スポットかもしれません。

この旧道は、昔の風情を残しながら、草木の手入れはちゃんとしてくださっていて、とても歩きやすい道のりです。

道幅も広く、危険を感じる場所はなく、気持ちよく歩いていけます。

道幅も広く、危険を感じる場所はなく、気持ちよく歩いていけます。

明らかに山を切り拓いて道をつくったであろう痕跡があり、歴史を感じることもできます。

明らかに山を切り拓いて道をつくったであろう痕跡があり、歴史を感じることもできます。

この切り拓いたポイントが峠になっていて、この場所だけアップダウンがきついですが、ほかはゆるやかな傾斜で、昔の遍路道をちょこっとだけ体験したい人にもぴったりだと思います。

峠を越えてからはゆるやかな下りで、お花や果物が植わっていて建物も見えてきてひらけてきます。

峠を越えてからはゆるやかな下りで、お花や果物が植わっていて建物も見えてきてひらけてきます。

みかんのカーテンをくぐると…

みかんのカーテンをくぐると…

そこは鯖大師本坊の境内で、多宝塔の横に出てきました。

境内と遍路道をつなぐこの柵が目印です。

境内と遍路道をつなぐこの柵が目印です。

多宝塔の横に旧遍路道があります。

多宝塔の横に旧遍路道があります。

福良トンネル横の旧道入口から鯖大師本堂まで歩き約10分ほどの短い道のりではありますが、昔の八坂八浜の風情を残す気持ちのよい遍路道でした。
果物や花、お寺の多宝塔が迎えてくれるあたりは、たしかに「癒しのへんろみち」のキャッチフレーズにふさわしいと思います。

 

かつての阿波國随一の難所「八坂八浜」を現代でもその名残を感じることができる旧遍路道をぜひいろいろな人に知っていただきいと思います。
昔のお遍路さんの苦労をしのび、歴史を感じる遍路道も四国遍路の大切な文化であり資産です。

 

【「福良トンネル 旧土佐浜街道遍路道入口」 地図】

 

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佐藤 崇裕

四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)の代表取締役。四国遍路の文化をより良い形で引き継いでいくために、四国遍路に新しい付加価値を生み出すべく日々奮闘中。