1番札所霊山寺から出発するミニベロ遍路の前夜は、霊山寺すぐ隣の「料理旅館 大鳥居苑」にお世話になることにした。佇まい、お食事、ロケーション、どれをとっても旅のスタート前日にお世話になるのに申し分ないお宿。
ローカルフード
純和風で品があり館内やお部屋も綺麗で快適、そして何より新鮮な地元食材をふんだんに使った美味しいローカルフードを提供してくれる「料理旅館 大鳥居苑」さん。こちらを出発前夜のお宿に決めた。
1番札所霊山寺すぐ側の抜群のロケーションもさることながら、オーナーさんやその他スタッフさんの心遣いが、またとても温かい。何より、さすがは料理旅館とあって、その夕食に大満足だった。
徳島県内で飼育された血統明確な黒毛和牛である阿波牛も然り、お刺身や天ぷら、お皿に山盛りのアラの煮付けなどが食欲をそそる。可能な限り地元の素材を使用したお料理の中には、この土地ならではの特徴を見つけることができる。
お遍路の旅は言うまでもなく、ただ霊場をまわるだけの旅ではない。いく先々でその土地特有の文化に触れることができるのも、大きな醍醐味のひとつと言える。
私の場合は、京都から四国へ渡ってきた旅人。旅先としての徳島というこの地で出会うローカルフードは大きな楽しみのひとつだ。四国でも有数の柑橘王国といえる徳島らしく、さっそく初日から徳島特産のスダチがたくさんお皿に乗ってくる。海からさほど離れていない土地の強みが活かされ、お刺身のお皿にはもちろん、天ぷらやお味噌汁に至るまで多種多様な海鮮食材が並ぶわけだが、とにかくほとんどの器にスダチが添えられてる。とりわけお味噌汁に入っているスダチの姿と味は、徳島外からやってくる者にとってはなかなか不思議な感覚。季節によって、スダチが他の柑橘類に変わったりもするのだろうか。想像が膨らむ。
目と舌で土地を感じながら、この楽しいお食事をたらふくいただき、大満足な夕食となった。
自転車走行ではまさに食がエネルギーの源となる。この先、徳島県内だけでも各地でそこにしかないローカルフードの特徴の変化を楽しめるだろうし、もちろん高知、愛媛、香川と県境やそれぞれの文化圏の境をまたぐたびに食文化の観点からも新たな発見が待っているんだろうなと思うと実にワクワクした。
【「料理旅館 大鳥居苑」 基礎情報】
名 称 | 料理旅館 大鳥居苑 |
宿の形態 | 旅館 |
住所 | 徳島県鳴門市大麻町板東西山田33-4 |
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