【ことり】松山市の名物「鍋焼うどん」を昭和レトロな空間でいただく

昭和を感じるレトロな空間で、松山市名物の鍋焼うどんに挑戦することにした。ひとつしかメニューがないシンプルなお店「ことり」でいただく温かいうどんは、肌寒くなってきた気候にもあい、懐かしいようなその味とお店の雰囲気に癒された。

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松山市のローカルフード「鍋焼うどん」

松山鍋焼きうどん「ことり」

鍋焼うどんことり

 松山市の名物として一般的に真っ先に思い浮かぶのは鯛めしや鯛そうめんなど宇和島の恵みを取り入れた郷土料理だろう。しかし、実は鍋焼きうどんもこの地では郷土料理として深く愛されている。松山ではいろいろなところで目にする一品だが、最も名の通った鍋焼きうどん屋さんは"アサヒ"というお店のようだ。だが、口コミ情報を読んでみるとアサヒさんのスープは甘さに特徴があるとのことで、あまり甘い食事が得意ではない私はその近所にある鍋焼きうどん屋さん"ことり"というお店でこの郷土料理に挑戦してみることにした。

松山市内の小さな路地にお店を構える、飾り気のないシンプルで昔ながらの佇まいをしたレトロな門構えが旅情をくすぐってくれる。ガラガラとドアを開けると、昭和の雰囲気をそのままに残した店内では、先に入っておられたお客さんのほぼ全員が、つるつるとしてそうなおうどんをお箸で口に運んでいた。ちょうど外気が肌寒くなってきていたため、身体が温かいうどんを食べなさいと命令しているような気がしていた。元気で愛想の良いスタッフさんが席へ案内してくれて腰を下ろし、机にメニューがないので壁へ目を向けてみるとそれらしきものを発見。そこにあったメニューは、うどんといなり寿司(2個)、のみ。何ともシンプルで良い。

うどんは小さなアルミ鍋に入ってきて、こちらもとてもシンプルだ。お隣の香川県の讃岐うどんとは異なり、麺は柔らかめで関西のうどんに近いかもしれない。うどんのつゆはやはり少し甘く濃い目の味が特徴だ。関西のうどんとはこの点が決定的に異なる。今自分がどこにいるかを強く感じることのできる郷土料理チャレンジは、旅の中で欠かすことのできないとても重要な要素となっている。味はとても美味しかったが、何よりこういったローカルかつ昭和の雰囲気漂うどこか懐かしい空間でいただくというだけで、さらにその美味しさが倍増するのかもしれない。

松山鍋焼きうどん「ことり」店内

昭和感を感じることのできる店内

松山鍋焼きうどん「ことり」鍋焼きうどん

ことりの鍋焼きうどん

 

店名:  ことり
営業時間: 10:00~14:00
定休日: 水曜
住所: 愛媛県松山市湊町3丁目7-2
電話: 089-921-3003

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この記事を書いた人

兵庫県出身で、5歳の時に英国に移住し、2017年より京都を拠点に活動している。訪日外国人対象のツーリストガイド、大手インバウンド旅行会社の運営マネージャーなど、いろいろな観光サービスに従事し、すべての観光客が、本物の日本文化に触れ、特に美しい自然を体験してくれることを望む。