【82番札所根香寺→83番札所一宮寺】香東川の「沈下橋」を渡るはずが…河川敷の遍路道を進む

82番札所「根香寺」から83番札所「一宮寺」に向かう遍路道には、めずらしい「沈下橋」があり、それを渡る予定だったのがまさかの出来事で、河川敷の道を進むことになりましたが、こちらの道もとても気持ちがよくオススメです。

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香東川の「沈下橋」がまさかの…

82番札所「根香寺」から山を下り、盆栽で有名で桃太郎伝説が残る「鬼無(きなし)」の地域を通過して、住宅街を進んでいきます。
※「根香寺」から「鬼無」の遍路道の様子は、以下リンクの記事もぜひご覧ください。

【82番札所根香寺→83番札所一宮寺】盆栽通りを下った先はお地蔵さん密集地域

約2km進むと、目の前には大きな川が見えます。
この川は「香東川(こうとうがわ)」で、香川県南部の山地から瀬戸内海に注ぐ二級河川です。

次の83番札所「一宮寺」は川の向こう岸なので、この川を渡るのですが、珍しい「沈下橋(ちんかばし)」があるのです。
「沈下橋」とは、河川で普段水量が少ない状態で常に水が流れている場所を渡るために低い位置につくられている橋のことで、増水時には川の中に沈んでしまう橋です。
遍路道での「沈下橋」といえば、徳島県の吉野川を渡るものがたいへん有名です。
※吉野川の「沈下橋」に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。

【10番札所切幡寺→11番札所藤井寺】吉野川の日本最大級川中島「善入寺島」を渡る

ということで、この珍しい橋を通過する予定だったのですが、まさかの出来事が。

香東川 沈下橋 落橋通行止め

目の前には「落橋」「全面通行止」の文字が…

香東川 沈下橋 落橋

たしかに「沈下橋」が崩れ落ちています。

「沈下橋」は、川が増水した際には水の中に沈んでしまいますが、あえて欄干がない状態にして流れてきたものがひっかかって橋が破損することがないようにしているはずなのですが、かなり大きな土石流でもあったのでしょうか。

さすがにこの状態だとこの橋を渡るわけにはいかないので、どうしたものかと思ったところに、ちゃんとお遍路さん用の注意書きがありました。

香東川 沈下橋落橋 迂回路指示

かなり細かく指示をしてくださっていて、安心して迂回路を進んでいきます。

ちなみに、遍路地図「四国遍路ひとり歩き同行二人[地図編]」には、この「沈下橋」を渡るルートと、迂回路として示された川沿いを進むルートの2ルートともに案内されているので、どちらのルートを選択しても問題ないです。

 

河川敷を朝日を浴びながら進む

本来私が進もうと思っていた道とは違いましたが、迂回ルートとして進んだ道がとても気持ちが良かったです。
河川敷を歩いていくルートで、車は通らず安全で、私が歩いたのが早朝だったこともあり、朝日を浴びながらの快適な歩行ができました。

香東川 河川敷 橋

迂回指示の注意書きにあったように、いくつもの橋を下をくぐっていきます。

香東川 河川敷 地域住民 ラジオ体操

はつらつとしたラジオ体操をされる地域の人を横目に、朝日をたくさん浴びました。

香東川 河川敷 分岐道

注意書き指示に従って、このわかれみちを川の上にあがって、「成合大橋」という立派な橋を渡って、川の対岸に進みました。

成合神社 遍路道標

成合大橋を渡ったところに「成合神社」があり、ここで遍路道標を発見し、当初進むはずだった遍路道に復帰です。

予定外で歩いた道ではありましたが、遍路道でこれだけきちんと整備された河川敷道を歩くことは少なく、これはこれで貴重な体験になりました。

 

「一宮寺」手前に立派な休憩所

成合神社までたどりつければ、一宮寺までもう一息です。
一気に歩ききろうと思い進んだのですが、小学校の脇を抜けた先に、思わず立ち止まってしまうスポットを発見しました。

一宮寺手前 遍路休憩所

きれいなお花が飾られ、水場まで整備してくださっている立派な休憩所です。

この近辺はたくさんの住宅が並ぶ地域で、交通量が多い道路のすぐ近くなので、土地を確保し、これだけの施設を建設し維持管理するのは並大抵のことではないと想像します。
たいへんありがたい休憩スポットで、立ち寄らせていただきました。

 

「根香寺」から「一宮寺」に向かう途中の「香東川」を渡るルートには複数の選択肢があり、それぞれに良いところがあります。
「沈下橋」は必ずチェックしていただいて、私が通った河川敷の道を進むのもオススメです。

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この記事を書いた人

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。