【15番札所国分寺】住宅街に突如現れる重層入母屋造の重厚本堂

14番札所常楽寺を出発してから10分ほどの近距離、住宅が並ぶ集落に突如お寺の姿が。15番札所国分寺は住宅街に佇むには立派すぎる本堂に驚き、新鮮な札所参拝でした。

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住宅街に突如現れる山門・本堂

14番札所常楽寺を出発して、14番奥の院である「慈眼寺(じげんじ)」や、六地蔵板碑の「興禅寺(こうぜんじ)」とお寺が続く住宅街を10分ほど歩くと、突如目の前に重厚な山門と本堂の屋根が目に入ります。

国分寺 入口

アパートがある細道には似つかわしくない山門と本堂の姿。

ここが、15番札所国分寺なのです。札所間がこれほど近距離なのも、住宅街に佇んでいるのも、なかなか新鮮に感じた札所訪問です。

 

重層入母屋造りの重厚本堂

国分寺の本堂は、以下写真のような立派な瓦葺の屋根が二層に重なる珍しい形です。

国分寺 本堂

二階建ての本堂はこれまで見かけることはありませんでした。

この屋根の造りは「入母屋造(いりもやづくり)」というそうで、上部においては切妻造(長辺側から見て前後2方向に勾配をもつ)、下部においては寄棟造(前後左右四方向へ勾配をもつ)となる構造をもつ、とWikipediaさまはおっしゃっています。
弥生時代の竪穴式住居の屋根にもこの形がみられたり、この形の家型埴輪が出土してたり、かなり昔からある伝統の形式のようです。更に詳しい情報はWikipediaさまにお任せします(入母屋造byWikipedia)。

これが重曹=二階建てになっており、本堂近くまで行って見上げるのは他ではない経験ですし、近くで見ると瓦や木材の年季の入り方が歴史を感じさせる、重厚な建物です。

お寺敷地内には、有料拝観(300円)になりますが、築山、泉水、枯山水、高さ4mの巨岩が組み合わされている庭園もあるとのことで、お寺の繁栄と歴史を感じ取れます。

 

各県札所にある「国分寺」

国分寺の起源は、741年(天平13年)に聖武天皇が仏教による国家鎮護のため、当時の日本の各国に建立を命じたことによります。現在の四国4県にもそれぞれ存在しており、全てが八十八ヶ所霊場にもなっているので、お遍路中に4カ所の国分寺に参拝することになり、そのひとつめがここ阿波の國の国分寺なのです。

全部の国分寺を制覇できるのはまだまだ先のことになりますが、奈良時代から続く国分寺の歴史を感じながら、近距離札所ラッシュを進んでいきます。

 

 

【15番札所】  薬王山 金色院 国分寺(やくおうざん こんじきいん こくぶんじ)
宗派: 曹洞宗
本尊: 薬師如来
真言: おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
開基: 行基菩薩
住所: 徳島県徳島市国府町矢野718-1
電話: 088-642-0525

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この記事を書いた人

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。