【土佐三原どぶろく合同会社】お遍路中継地点の三原村でどぶろくを楽しむ

足摺岬のある土佐清水市と宿毛市の中間に位置し、遍路道の結節点に位置する三原村は、どぶろく特区に指定されており、地元農家さんが醸した「どぶろく」を味わうことができます。

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38番札所金剛福寺打ち戻りルート中継地点の三原村

高知県の足摺岬突端にある38番札所金剛福寺から「打ち戻り」で39番札所延光寺に向かう場合、ほとんどの人が途中で高知県幡多郡三原村を通ることになります。かつては宿泊施設がなくお遍路さんも素通りする場所でしたが、近年農家民宿ができたことで、ここで宿をとる人も増えているとか。

ちなみにこの三原村は、「どぶろく特区(※)」に指定されており、自家製どぶろくの製造・販売が許可されているエリアになっています(通常は酒税法により酒の自家製造は認められていない)。

昔から米どころであった三原村では、各家庭で当たり前のようにつくっていたどぶろく。明治期の国の施策で一度は途絶えた食文化を復活させ、村おこしの契機とするため2005年にどぶろく特区に認定。現在では7軒の農家がどぶろくを製造・販売しています。

どぶろく作りイラスト

三原村に宿ができたのは、このエリアが「どぶろく特区」に認定されたことと無縁ではありません。毎年多くの人が訪れる「どぶろく祭り」など、村への注目度の高まりがきっかけとなり、どぶろくを製造している農家自らが民宿や食堂を経営する動きにつながっています。

※特区:ビジネスをしやすい環境整備を目的として、地域や分野を限定することで、大胆な規制・制度の緩和や税制面の優遇を行う規制改革制度

 

三原村のどぶろくが買える「土佐三原どぶろく合同会社」

この三原村で製造されるいろいろなオリジナルどぶろくを1箇所で購入できる場所が、三原村の中心部にありました。「土佐三原どぶろく合同会社」という、どぶろくを製造する7軒の農家が合同で2016年に設立した会社です。

土佐三原どぶろく合同会社 看板

三原村の中心部にあります。

お店的な外観ではないので少し躊躇しましたが、ここで買えるという情報を信じて入ってみました。

土佐三原どぶろく合同会社 入り口

入り口はこんな感じ。事務所っぽい外観。

 

どぶろくの他にもロールケーキなどが買える

中に入ると愛想よく女性が出迎えてくれました。

現在、三原村のどぶろくは7銘柄あり、それぞれ個性的な名称とラベルがつけられています。お酒を醸す農家さんの好みやこだわりが反映されるので、銘柄それぞれに味の特徴が異なるとのこと。事務所の人に聞くといろいろ教えていただけます。

一合づつ瓶に詰められた飲み比べセットなども販売されていました。

土佐三原どぶろく合同会社 どぶろく

ちょうどこれから新酒が出始める時期だったせいか、7銘柄すべては揃っていませんでした。

お酒の他にも、どぶろくを使ったケーキを販売していました。どぶろくを製造している農家民宿や食堂では、どぶろくを使ったオリジナル料理が提供されているそうです。

土佐三原どぶろく合同会社 どぶろく価格表

統一感のあるデザインのオリジナルラベル。

私は味の特徴を伺いつつ、直感でラベルが気に入ったものを2本(500ml)購入。甘めの味を想像していましたが、思いの外すっきりとしていて、それでいて米の風味が感じられる芳醇な味でした(個人の感想ですし、銘柄によって味に違いがあります)。

家で開けたのですが、私よりも家人がグイグイと飲んでしまいあっという間になくなったので、また機会があったら入手したいと思います。

 

 

三原村という遍路道の中継地点に生まれた農家民宿には、どぶろく文化の復活という背景があることを知りました。宿で脚を休めたり美味しいどぶろくを楽しみながら、三原村の米と水が育んだ食文化に思いをはせるのも旅の醍醐味のひとつではないかと思います。
※同じ三原村内にある地域の拠点施設「三原村集落活動センターやまびこ」も以下リンクの記事でご紹介しています。

お遍路中継地点の三原村のお役立ち施設【三原村集落活動センターやまびこ】

 

店名:  土佐三原どぶろく合同会社
営業時間: 9:00~15:00
定休日: 土・日曜
住所: 高知県幡多郡三原村大字柚ノ木1-1
電話: 0880-46-2681

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この記事を書いた人

札幌で生まれ育ち、東京にて都市計画コンサルタントに従事。結婚を機に香川に移住し、地方自治体勤務などを経て現在に至る。お遍路文化を通じた新しい四国の楽しみ方を模索しています。日本酒とワインが好き。