今治市の「来島海峡」は潮の流れが急で船の航行では難所ですが、身の締まった魚が獲れる良好な漁場でもあります。新鮮な「朝獲れアジ」を使った名物「海峡めし」を「道の駅今治湯ノ浦温泉」でいただきました。
名前に「温泉」とついていながら入浴施設はない「道の駅 今治湯ノ浦温泉」
59番札所国分寺で、今治市の6ヵ寺を打ち終え、次の60番札所横峯寺がある西条市方面に進んでいきます。
県道156号から国道196号に出て、国分寺から4km強の距離で、遍路道中のいろいろな地域でお世話になり、私が大好きな「道の駅」を発見しました。
こんな名前の道の駅なので、当然のごとく立ち寄り温泉入浴を期待したのですが、施設の入口にまさかの看板が。
この地域に「温泉」が湧いていないわけではなく、道の駅から10分ほど歩いて海方向の高台に登っていくと、入浴施設や宿泊施設があるちゃんとした「温泉地」ですので、寄り道する余裕がある方は立ち寄ってみるのも良いと思います。
※私は高台に登る疲労も考慮してパスさせていただきました。
※ちなみに、有料で温泉を持ち帰ることができる「温泉スタンド」はあります。
「湯ノ浦温泉」は昭和51年に開発された比較的新しい温泉なのですが、ラドンやフッ素などを含む良質な温泉として知られ、療養効果が認められ四国で初めて国民保養温泉地に指定されたそうです。
急流「来島海峡」の「朝獲れアジの海峡めし」
温泉入浴ができず少々がっかりしましたが、風呂がダメなら「めし」と気を取り直して、施設内にあるレストランに突入です。
ここで出会ったのが、いかにも美味そうなネーミングで、がっつり系な気配がある「朝獲れアジの海峡めし」です。
いきなり写真でその姿をご確認ください。
この海峡めしに生で使われているアジは、瀬戸内海の今治市の北側の「大島」という島との間の来島(くるしま)海峡で朝獲れたばかりの新鮮な「平アジ(マアジ)」だそうです。
来島海峡には小さい島がいくつかあり、海道が狭く湾曲していて、潮の流れが急なことで知られ、「鳴門海峡」「関門海峡」と並び「日本三大急潮」に数えられています。
この荒波にもまれたアジなので、身が締まってプリプリで、その弾力もあって噛みしめるごとに身の味をストレートに味わうことができました。
味付けは、粗目におろしたわさびを溶いた醤油をかけていただきます。
そして、メインイベントの「卵黄崩し」です。
こういう生魚に卵黄を合わせる食べ方は、間違いないですね。
元々は漁師さんが、獲れたばかりの魚をまかないとして船上で食べるための料理だったようで、魚をおいしくいただく間違いない食べ方です。
宇和島市の郷土料理「宇和島鯛めし」も同じような食べ方ですね。
「道の駅 今治湯ノ浦温泉」では、入浴できないことにがっかりしつつも、来島海峡の新鮮朝獲れアジを最高の食べ方でいただくことができ、大満足でした。
次の60番札所「横峰寺」まではまだまだ距離がありますし、難所のお寺としても有名ですので、しっかり栄養補給をしながら、ぼちぼち歩んでいきます。
施設名: | 道の駅 今治湯ノ浦温泉 |
営業時間: | 9:00~18:00 ※7・8月のみ8:30~18:30 |
定休日: | 年中無休 |
住所: | 愛媛県今治市長沢甲252番地2 |
電話: | 0898-47-0990 |
施設HP: | http://st-yunoura.com/ |