香川県高松市の中心市街地の観光名所「栗林公園」の目の前にある人気うどん店が「上原屋本店」です。讃岐うどんの基本ともいえるコシが強い麺とイリコ出汁のかけうどんをセルフ方式でいただくことができます。
日本を代表する日本庭園「栗林公園」
四国八十八ヶ所霊場の順打ちだと、83番札所一宮寺を打ち終えると、84番札所屋島寺に向かう途中で高松市中心市街地に観光に立ち寄ったり、宿泊をしたりするお遍路さんが多いです。
高松市街地の観光名所といえば「栗林公園(りつりんこうえん)」が有名です。16世紀後半に讃岐松平家によって作られた大名庭園で、国の特別名勝に指定されています。日本三大庭園は水戸の偕楽園、金沢の兼六園、岡山の後楽園ですが、これらの名園にも劣らない規模と美しさを誇り、フランスの観光ガイドブック「ミシュラン」にも掲載されるなど海外での認知も高まっており、近年は多くの外国人観光客も訪れています。
地元の人でにぎわいローカル感を味わうことができるセルフ方式讃岐うどん店「上原屋本店」
この栗林公園の目の前にある讃岐うどん店が「上原屋本店」です。その立地から観光ついでに訪れる人も多いですし、地元の人の日常の昼食としても愛されている人気店です。高松市街地にありながら、店舗敷地内に駐車場が複数台分整備されているところも訪れやすい要因だと思います。
上原屋本店はセルフ方式のお店です。香川県の讃岐うどん店は店によって注文スタイルが様々で、一見の観光客さんだとどのように注文したらよいか迷うこともあると思いますが、他のお客さんがどのように動いているか観察したり、遠慮なくお店の人に聞くと優しく教えてくれることがほとんどですので、チャレンジしてみてください。
上原屋本店では列に並んでうどんメニューを注文し、天ぷらなどのサイドメニューをとって、お会計をして、自分で席に運んでいく形式です。そして、特徴的なのはかけうどんを注文したら、丼にうどん玉だけが入った状態で渡されるので、それを自分で湯煎して温め、出汁が入ったタンクの蛇口をひねって出汁を注ぎ、完成させます。このスタイルも、香川県の讃岐うどん店では比較的よくある形式ですが、初めての人は戸惑うと思います。ただ、自分で最後の仕上げを行うことがちょっとした文化体験にもなって楽しいので、観光客にも人気です。
上原屋本店は人気店なので、いつも行列ができていますが、回転が速いこともセルフ方式のメリットのひとつで、かなりの人数並んでいても、長時間待つことなく比較的早く入店・飲食が可能です。店内には椅子席と座敷席があり、ひとりでもグループでも入りやすい造りになっています。
コシが強くイリコの風味が際立つ出汁の讃岐うどんの基本の「かけうどん」
上原屋本店のうどんは、地下水を利用したうどん作りが特徴です。うどん作りにはたくさんの水を使いますが、香川県は水不足に悩まされるので有名な土地柄ですので、地下水を利用することで常に安心して良質な水を大量に使うことができるのが強みなのだとか。
讃岐うどんといえばコシが強いのが特徴ですが、上原屋本店でもコシにはこだわっているそうです。特に香川県での一番基本のうどんメニューは「かけうどん」で、上原屋本店でも一番人気のメニューなので、かけうどんの温かい麺・出汁で食べたときに最適な状態になるように麺を打ち、茹で加減を調整しているとのこと。温かい状態でもしっかりとした弾力のコシを感じることができます。
また出汁は、瀬戸内海で獲れる良質なイリコをベースにしたお店が多く、上原屋本店もその基本に則った讃岐うどんらしいかけうどんを食べることができます。出汁がすっきりしていて、いつも一気に飲み干してしまいます。
私は初めて訪れる讃岐うどん店では、まずはかけうどんを注文し、そのお店のうどんの麺や出汁の特徴を知るようにしています。
日本全国いろいろなうどんがありますが、本場讃岐でしかも基本中の基本のかけうどんを食べるのにおすすめのお店が上原屋本店です。
高松市街地で、地元の人にも人気がある日常食としての讃岐うどんを味わうなら、上原屋本店をおすすめします。ローカルな雰囲気があるセルフ方式に戸惑うかもしれませんが、一期一会の体験だと思ってチャレンジしてみてください。
店舗名 | 上原屋本店(うえはらやほんてん) |
住所 | 香川県高松市栗林町1丁目18-8 |
電話 | 087-831-6779 |
営業時間 | 9:30~15:30 日曜定休 |
ホームページ | https://ueharayahonten.com/ |