81番札所白峯寺は、色の名前がついた山が連なる「五色台」の山中にたたずんでいます。お寺の近くには、山の上から香川県を代表する景色「瀬戸大橋」「おむすび山」を一望できる展望台があります。
「五色台」山中にたたずむ81番札所白峯寺
81番札所白峯寺は、香川県坂出市と高松市にまたがる「紅峰」「黄峰」「黒峰」「青峰」「白峰」の5色の名前がついた連峰「五色台」の山中にあり、歩き遍路さんは「遍路ころがし」と呼ばれる急坂の難所を登ってお寺にたどり着きます。
※「白峯寺」への「遍路ころがし」の様子は、ごんのすけさんの以下リンクの記事もぜひご覧ください。
【81番札所白峯寺への遍路ころがし】最後の「遍路ころがし」はあっという間で景色を楽しむ余裕あり
お寺の境内は山深い林の中にありますが、お寺から少し離れるとひらけた場所があり、山上から香川県を代表する景色を見ることができる展望台を発見しましたので、ご紹介します。
「下乗石」が目印の展望台
展望台がある場所は、未舗装の広場になっていて、駐車することもできます。
この展望台に上がってみると、想像していた以上の絶景を見ることができました。
ここから見える景色の中で、香川県を代表するものがあるのですが、それは何かわかりますか?
香川県独特の平野と山の景色「おむすび山」
香川県の特徴的な景色としてあげられるのが「おむすび山」です。
日本昔話で描かれているような山の形状はこのようなものが多く、なんとなく見慣れているように思う人もいるのですが、他の地域の山をよくよく見てみると、山が連なる「山脈」形状が多く、香川県のように平野にいきなり独立した山があることは珍しいのです。
このような地形ができたのには太古の昔に形成された地層が関係しているそうです。
約1億年前に地中深くのマグマ活動によってできた花崗岩の地盤の上に、瀬戸内海で起きた火山活動によって大量の火山灰が降り積もり、さらにその上に冷えると硬くなる溶岩が積み重なった層ができていて、固い溶岩層の弱い部分だけから火山灰層が浸食されて、平野の上に三角形の山ができたのだそうです。
地形の名前としては「ビュート状地形」と呼ぶとのこと。
この展望台からは「おむすび山」の形を見下ろすことができ、平野のモザイク状の田畑の色、臨海部の工業団地の近代的な様子と相まって、おもしろい景色を見ることができます。
四国と本州をつなぐ「瀬戸大橋」
もうひとつの特徴的な景色は、瀬戸内海にかかる「瀬戸大橋」です。
この「瀬戸大橋」は、昭和63年(1988年)に開通した本州と四国を結ぶ初めての橋で、開通後はお遍路関連においても、中国地方や関西地方から多くの観光バス遍路さんや自家用車遍路さんが四国に渡るきっかけになり、大きな影響がありました。
「瀬戸大橋」をきれいに見ることができるスポットは他にもいくつかありますが、ここ「五色台」から「おむすび山」や工業地帯とセットで眺める景色は特徴的でおもしろいものです。
81番札所白峯寺参拝の折には、ぜひ香川県ならではの景色も楽しんでみてください。
四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路では、喝破道場と共同で、五色台周辺の札所・遍路道・遍路文化を体験を通してご紹介するツアープランをご提供しています。
ツアーの様子を撮影した以下動画をぜひご覧ください。
ツアーの参加希望・お問い合わせは株式会社四国遍路にご連絡ください。
TEL: 087-899-6737
E-mail: info@shikokuhenro.co.jp
【「白峯展望台」 地図】