【ラーメン東大】茶系の徳島ラーメンの王道ともいえる一杯

徳島県には多くのラーメン店があり、「徳島ラーメン」と呼ばれる独自のラーメン文化があります。徳島市の繁華街にある徳島ラーメンの有名店「ラーメン東大 大道本店」で、茶系の徳島ラーメンの王道ともいえる一杯をいただきました。

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徳島ラーメンの歴史

四国八十八ヶ所霊場巡礼「発心の道場」、1番札所があり順打ちのスタート地点である徳島県には、全国でも名を知られるようになったご当地ラーメン「徳島ラーメン」があります。

その歴史を紐解くと、徳島ラーメンは戦後まもなくの時期に屋台で提供されていたラーメンがルーツとされています。その後、徳島市や鳴門市、小松島市などの徳島県内でも沿岸部を中心にラーメン店が増え、徳島県内ではごく当たり前にラーメンが食べられるようになります。
大きな転換点となったのが、1998年に徳島ラーメンの老舗「中華そばいのたに」が新横浜ラーメン博物館に期間限定で出店したことです。このことをきっかけに徳島県外でも徳島ラーメンが広く認知され、地元の人の日常食としてはもちろん、ご当地グルメとして観光コンテンツにもなっていきました。
※「中華そばいのたに」に関しては、以下リンクのごんのすけさんの記事で詳しく紹介されていますので、ぜひこちらもご覧ください。

【いのたに】徳島ラーメンを全国に知らしめた老舗・名店・定番のお店

徳島市街地_川

徳島県沿岸部には、多くの川が海にそそぐ河口地形なので、かつては川沿いに屋台が並んだりしていたのかもしれません。

 

3種類ある徳島ラーメン

徳島ラーメンのおもしろいところは、大きくわけて3種類の系統があるところです。「茶系」「白系」「黄系」と呼ばれていて、この分類はスープの色が由来になっています。
茶系は豚骨ベースに濃口醤油やたまり醤油で味付けした色が濃いスープ、白系は豚骨ベースに薄口醤油や白醤油で味付けした白濁スープ、黄系は鶏がらや野菜などをベースに薄口醤油で味付けしたスープです。
徳島県内にたくさんあるラーメン店がありますが、上記の3種類の分類にあてはまるものはすべて徳島ラーメンと呼ばれています。

お店ごとにどの系統になるのかは、お店のメニュー表記でも「徳島ラーメン」「中華そば」などそれだけでは判断がつかないので、もし好みの系統がある場合は、事前にリサーチして店舗に行くのがおすすめです。

徳島ラーメン_黄系

黄系の徳島ラーメンの例です。記事のあとの方で出てくる茶系の徳島ラーメンの写真と比べてみてください。

 

徳島市街地は徳島ラーメンの激戦区

四国八十八ヶ所霊場巡礼で鳴門市にある1番札所霊山寺から順打ちを始めたお遍路さんは、吉野川沿いを西方向に内陸に入っていき、序盤最大の難所である神山町にある12番札所焼山寺を制覇できれば、一気に山を下り、東方向の徳島市にUターンするようなルートをとります。
徳島市街地は宿泊施設や飲食店が多いので、ここで宿泊や休憩をして、次の18番札所恩山寺がある小松島市方面に南下していくお遍路さんも多いでしょう。

そんな徳島市の中心街は、多くのラーメン店がしのぎを削る徳島ラーメン激戦区です。ぜひご当地グルメの徳島ラーメンを味わいたいところで、本記事では徳島ラーメン人気の火付け役になったともいわれている「ラーメン東大」をご紹介します。

 

徳島ラーメンの有名店の総本山「ラーメン東大 大道本店」

ラーメン東大は徳島県内で4店舗、香川県に1店舗、その他関西や中国地方にも店舗がある評判の徳島ラーメン店です。全国各地のイベントに出店したり、冷凍ラーメンを開発し家庭でも徳島ラーメンを味わえるようにしたりと、徳島ラーメンの認知度を上げ、人気を高めた火付け役ともいわれています。
店名の「東大」は、ラーメン界の東大を目指すという意気込みが由来だそうです。

私が訪問したのは徳島市繁華街にある「ラーメン東大 大道本店」です。東大グループの総本山で、繁華街に立地していることから、営業時間が11:00~深夜4:00までと非常に長いです。ランチはもちろん、深夜時間帯にもお酒をのんだあとのしめに訪れる人も多いお店です。

ラーメン東大大道本店_外観

黄色地に赤文字がインパクト大で、夜遅くでも煌々とあかりがついていて目立ちます。

ラーメン東大 大道本店は、繁華街の大通りに面し、昔ながらのラーメン店という雰囲気です。店舗内は、壁に向かうカウンター席と真ん中で向い合わせになるカウンター席です。複数人で行く場合は、座る位置をうまく工夫する必要があります。
店内は多くのお客さんでいつも混んでいて、あまり広くありませんので、ラーメンを堪能し、さっと出るのがよいでしょう。

ラーメン東大大道本店_内観

多くの人が訪れる人気店で、芸能人のサインも飾られていました。

 

茶系徳島ラーメンの王道

ラーメン東大の徳島ラーメンは3種類の分類でいくと茶系になり、茶系の徳島ラーメンは、色の濃い茶色のスープに、甘辛く炊いた豚バラ肉と生卵をのせるのが定番のスタイルです。

ラーメン東大大道本店_茶系徳島ラーメン

ラーメン東大の徳島ラーメンは、茶系の王道ともいえる一杯です。

ラーメン東大のスープは、色はがっつり濃いめですが、実際食べてみると色から想像するほどのしょっぱさはなく、深みを感じました。スープの表面に油分もありますが、それほど重くは感じません。お遍路で疲れている人には、むしろちょうど良い塩分や油分に癒しを感じるかもしれません。

トッピングには、麺の上に豚バラ肉とネギがのっています。ラーメン東大ではテーブルの上に生卵が置いてあり、それを自分でラーメンに入れていくスタイルです。
店舗によっては生卵が元々のっていたり、別発注が必要だったり、スタイルは様々ですので、お店ごとに確認をするのがよいでしょう。

ラーメン東大大道本店_徳島ラーメン生卵

ラーメン東大大道本店では、テーブルに生卵があって、自分でのせるスタイルでした。

他の地域にはない独特のラーメンですが、スープとトッピングがうまく調和していて、おいしくいただくことができました。

 

徳島県には独特のラーメン文化があり、ラーメン店の店舗数も多く、それぞれの店が工夫をこらして営業されていますので、お遍路道中でもぜひ徳島ラーメンを味わってみてください。3種類の系統を食べ比べするのもおもしろいと思いますよ。

 

店舗名 ラーメン東大 大道本店(らーめんとうだい おおみちほんてん)
住所 徳島県徳島市大道1-36
電話 088-655-3775
営業時間 11:00~深夜4:00
年中無休
ホームページ https://ramen-todai.com/

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この記事を書いた人

人気テレビ番組「水曜どうでしょう」に憧れて東京から四国へ移住。主に四国の観光に関する記事を多数執筆しているライター。最近では、四国に長く住んでいる人よりも四国を知っている移住者と言われることも。