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四国八十八ヶ所霊場第1番札所「霊山寺」の近くに、お遍路さんもよく立ち寄る「道の駅 第九の里」があります。
施設内の軽食所で、地元では長く愛されていながら、認知度・知名度が低かったご当地グルメ「鳴ちゅる」を味わえます。

 

1番札所近くの休憩スポット「道の駅 第九の里」

四国八十八ヶ所霊場巡礼の発心の札所である1番札所「霊山寺」の近くに、お遍路さんも休憩や寄り道によく立ち寄る「道の駅 第九の里」があります。
駅名の由来になっている「第九(だいく)」とは、かの有名なドイツの作曲家「ベートーヴェン」が作曲した「交響曲第9番」のことで、第4楽章の主題である「歓喜の歌」としても親しまれています。
なぜ駅名にベートーヴェンの曲名がつけられているかというと、この道の駅がある鳴門市板東の地域にかつてあった「板東俘虜収容所」に約1,000人のドイツ人俘虜が収容されていたことに関係します。

大正3年(1914年)、第一次世界大戦に参戦した日本は、ドイツの租借地であった青島を攻撃し、約4,700人のドイツ兵を俘虜とし、そのうち約1,000人を板東俘虜収容所に送りました。
この収容所を管理していた松江豊寿所長をはじめとした人々は、俘虜たちの人権を尊重して、できるかぎり自主的な運営を認めたため、自由で快適な収容所生活を楽しむことができ、所内では音楽やスポーツ、演劇など様々な活動が行なわれ、地域との交流も盛んになったそうです。
そして、大正7年(1918年)6月1日に、ドイツ兵俘虜により「第九」全曲演奏され、これが日本における初演とされていることから、現在でも第九やドイツと縁が深く、様々な日独交流も行われています。

「道の駅 第九の里」のドイツ館と物産館。

ドイツ館は、日独交流の史料の展示がされていたり、演奏会などを開催できるイベントホールがあったりします。

物産館の建物は、板東俘虜収容所で兵舎として使われてた建物を移築してきたものだとか。

丘の上にはベートーヴェンの像が立っています。

道の駅の近くには板東俘虜収容所の跡地が残されています。

 

知る人ぞ知る鳴門名物「鳴ちゅる」

こんな「道の駅 第九の里」の軽食所で、知る人ぞ知る地元の名物を味わうことができます。

物産館と同じ建物に軽食所の入り口があります。

内部は物産館とつながっていて、昔ながらの木のぬくもりを感じる店内。

客席はテーブルがいくつかのこじんまりしたつくり。

 

このお店で味わえる地元の名物はその名も「鳴ちゅる(なるちゅる)」です。

瀬戸の荒波にもまれた「わかめ」も鳴門市の名物なので、わかめのせにしましたが、この写真だと何の食べ物なのかわかりませんね…

わかめをかきわけた先には「うどん」です。

 

「鳴ちゅる」とは、徳島県鳴門市で数百年に渡って愛されてきたうどんの愛称です。
地元住民にはとてもなじみが深いそうですが、鳴門市以外では徳島県内の他の市町村でも知名度・認知度がほとんどなかったのだとか。
そんな中、鳴門のうどんを愛する徳島県出身の写真家中野晃治さんが『鳴門うどん探訪記「鳴ちゅる」』という本で鳴門うどんを形容して「鳴ちゅる」と名づけたのが愛称のはじまりなんだそうです。
中野さんの著書が出版されたのを皮切りに、徳島県内や、うどん好きの間で広まってきて、少しずつ知名度を上げつつあるご当地うどん・ご当地グルメです。

特徴は「ちゅる」という言葉で表現される独特の麺です。
上の写真でみていただいてわかるように、細めの麺で表面に凹凸があり、平たい部分やねじれている部分など不揃いなのです。
実際食べてみると、ちゅるちゅるっと口の中にはいってきて、むにゅむにゅとした柔らかい食感です。
同じ四国のうどんといえば、お隣香川県の「さぬきうどん」が有名で、香川県出身の僕はさぬきうどんの強いこしときれのある食感になれているので、鳴ちゅるには違和感をおぼえましたが、すっと口に入って、口の中で一瞬だけ不思議な主張をして、すっと胃の中に消えていく鳴ちゅるは、くせになりそうな一品でした。
出汁はほとんど透明に近いあっさりしたものですが、トッピングしたわかめ効果もあって、海の香りを感じるやさしいお味で、独特の食感の麺との相性がよく考えられたものでした。
この独自性が、地元の人達に長年愛されている理由なんだと思います。

四国はひとつの島ですが、地域のよって気候や食文化が違い、それぞれにとても特徴があります。
四国遍路の道中に、オリジナリティあふれるローカルフードをぜひ味わってみてください。

 

店名:  道の駅 第九の里 軽食所
営業時間: 9:30~16:00 ※物産は9:00~17:00
定休日: 第4月曜日、12月28日~31日
住所: 徳島県鳴門市大麻町桧字東山田53
電話: 088-689-1119

 

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佐藤 崇裕

四国遍路情報サイト「四国遍路」を運営する株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)の代表取締役。四国遍路の文化をより良い形で引き継いでいくために、四国遍路に新しい付加価値を生み出すべく日々奮闘中。