高知市中心市街地の東部にある「市場レストラン西村商店」では、高知県内各地から仕入れる新鮮な魚料理をボリューム満点の定食でいただけます。高知県独特の食文化である松葉焼きのカツオのタタキと希少な清水さばの刺身をご紹介します。
高知県といえばやっぱり「カツオ」
高知県は東西に細長く南端がすべて太平洋に面しています。高知県沖には「黒潮(くろしお)」という海流が奄美諸島から北東へ流れ、ちょうど四国の高知県あたりから本州に沿っていきます。そのため、高知県は日本列島で一番最初に黒潮が近くに接近し、その海流にのって泳いでくる魚がたくさん獲れ、魚食文化が発達しています。
様々な魚種が水揚げされる中でも、もっとも有名で高知県の名物になっているのが「カツオ」です。カツオは遠洋で漁獲し、船内で冷凍されて水揚げされることもありますが、高知県は海流にのって泳いでくるカツオの漁場が沿岸部から近いため、日帰り漁船で朝獲れの生のカツオが市場に出まわるため、新鮮で良質なカツオを食べることができ、地域の食文化になっていったそうです。
藁焼きか松葉焼きか「市場レストラン西村商店」の「カツオのタタキ」
高知県内の各地で質の高いカツオ料理を提供するお店がたくさんありますが、その中でも地元の人にも観光客にも人気のお店が「市場レストラン西村商店」です。高知市の中心市街地から約3kmほど東に立地し、近くに路面電車の駅もあってアクセス良好、30番札所善楽寺から31番札所竹林寺に向かう道中からも至近なので、お遍路さんも立ち寄りやすいです。
市場レストラン西村商店では、ボリューム満点の定食メニューが豊富にそろっていることで人気があり、新鮮な地元の魚を使ったメニューはもちろん、お肉系のがっつりメニューもラインナップされています。
たくさんのメニューの中でも、やっぱり外せないのが「カツオのタタキ」です。
市場レストラン西村商店では、カツオのタタキだけでも複数の種類があるのが特徴です。高知県のカツオのタタキは一般的には藁(わら)を焼いた炎でタタキに仕上げますが、市場レストラン西村商店では、通常の藁焼きに加えて、松葉を焼いた炎で仕上げるカツオのタタキがあります。
高知県西部の四万十エリアでは松葉を使うことがあるそうですが、高知市中心市街地で松葉で焼いたカツオのタタキがいただけるのは珍しいです。松葉には独特の香りがあり、カツオにその風味が移って、藁焼きとはまた違った味になるので、ぜひ試してみていただきたいです。複数人でお店を訪れたときには、藁焼きと松葉焼きのカツオのタタキを両方注文して、食べ比べてみるのもいいでしょう。
市場レストラン西村商店は、鮮度や質にこだわっているので、良質なカツオの入荷がない場合はカツオの刺身やタタキが提供されないこともあるので、皆さんがカツオと出会えることをお祈りしております。
希少な「清水さば」の刺身
カツオ以外にも高知県で水揚げされる新鮮ないろいろな魚を食べることができる市場レストラン西村商店ですが、私が訪れたときに運よく食べることができたのが「清水さばの刺身」です。
清水さばは高知県西南部の土佐清水市でとれる「ごまさば」のことを指します。清水さばは立縄漁という漁法で、1匹ずつ釣り上げます。さばというと寄生虫がいて生で食べるのは昔からご法度とされていますが、清水さばは生きたまま港へ持ち帰り、港では漁師さんが漁船から港の水槽まで走り、生きた状態で水揚げするので、新鮮なさばを生で食べる文化があります。
そんな清水さばでも、水温が高いと寄生虫の危険が高まるので、出荷されないこともあるそうで、希少性が高く、高知市中心市街地の市場レストラン西村商店でいただくことができるのは特別な体験です。
生の刺身でありながら臭みはいっさいなく、とても脂がのっていて、刺身を醤油につけるとさばから脂がしみだしてくるほどでした。
高知県の魚食文化には特徴があり、有名なカツオのタタキはもちろんのこと、その他にも高知県内でしか味わうことのできない魚種や食べ方があります。市場レストラン西村商店は、高知県内各所から仕入れた新鮮な魚介類を、高知県内独特の食べ方で提供してくれて、ボリュームも満点なので、お遍路道中や高知市内観光の途中でぜひ立ち寄ってみてください。
店舗名 | 市場レストラン西村商店(いちばれすとらんにしむらしょうてん) |
住所 | 高知県高知市葛島2丁目7−20 |
電話 | 088-855-8794 |
営業時間 | ランチ:11:00~15:00(L.O14:30) ディナー:17:30~20:30(L.O20:00) 土曜のみ21:00まで営業 火曜はランチのみ |
ホームページ | https://tabelog.com/kochi/A3901/A390101/39004229/ |