【喫茶SPOON】高知市中心市街地で長年愛される老舗喫茶店の高知モーニング

高知市の中心市街地にある帯屋町商店街のほど近くに老舗喫茶店「喫茶SPOON」があります。高知県は人口あたりの喫茶店の数が日本で一番多いとされ、その中でも人気の老舗と、県民に根付いているモーニング文化をご紹介します。

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人口あたりの喫茶店の数が日本一多い高知県

高知県内をお遍路で旅をしていると、「モーニング」という看板を掲げている喫茶店をよくみませんか。実は高知県は人口あたりの喫茶店の数が日本一多い県なのです。また、モーニングと呼ばれる朝食セットが喫茶店で提供される文化が昔から根付いています。
喫茶店やモーニングといえば、大消費地の名古屋市を有する愛知県を思い浮かべる人が多いと思いますが、愛知県は同データでは3位、ちなみに2位の愛知県の隣の岐阜県です。

喫茶店の数が多い分、モーニングのバリエーションも多種多様です。その文化は「高知モーニング」と呼ばれたり、県の西の端にある宿毛市(すくもし)では「宿毛モーニング」という名前が存在するなど、県内全域にモーニング文化が波及しています。

 

「ボリューム満点」「昼でも食べられる」「日本茶無料」が高知モーニングの特徴

高知モーニングの特徴はいくつかありますが、特に代表的な点を取り上げたいと思います。

まず一つ目は、ボリューム満点であることです。ご飯・パン・味噌汁がひとつのセットになっていることもあり、朝からこんなに食べられるのかと不安になるほどですが、意外と食べらてしまうと評判です。
私は、最初はパンに味噌汁?と疑問に思いましたが、高知県ではかつおだしの文化があり、意外とパンにも合うのです。

二つ目は、モーニングというメニューなのにお昼のランチでも食べられる店が多いことです。お寝坊さんでも食べられるモーニングなのです。高知県の人はお酒好きが多いといわれますが、もしかしたら朝起きるのが遅い人向けのサービスなのか、もしくは単純にボリューム満点のセットをランチでも食べたいという要望が多かったのか、喫茶店さんのサービス精神なのか、理由は定かではありません。

三つ目は、モーニングを食べ終わったら、無料で日本茶が出てくるのが一般的です。高知県民が「他県へ行った際にお茶をお願いしたら、お金をとられた」という話も聞いたことがあります。高知県は温暖な気候でありながら、朝晩の寒暖差が大きく、良質なお茶の産地で生産量が多いので、ボリュームからもわかるようにサービス精神とあわさって、日本茶は無料が当然となっていったのかもしれません。食事のあとに日本茶を出していただけると、ついつい長居してしまいますね。

高知県_モーニング例

パンとご飯、みそ汁が組み合わせられる高知モーニングらしいセットの例。

 

ノスタルジックな雰囲気が人気の老舗喫茶店「喫茶SPOON」

高知県の喫茶店の激戦区といえば、高知市中心市街地です。特に帯屋町商店街というアーケードがあるエリアとその周辺には、たくさんの飲食店や物販店があり、多くの人でにぎわいます。この商店街は、高知県で有名な夏の風物詩「よさこい祭り」では踊り手がアーケード内を練り歩き、観光客が殺到します。宿泊施設も多いエリアなので、お遍路道中で宿泊で立ち寄る人も多いと思います。

そのような激戦区の中でも人気があるのが老舗喫茶店「喫茶SPOON」です。帯屋町商店街のアーケードを西方向に抜けた先にあり、周辺にたくさん喫茶店があるので、切磋琢磨しながらサービスレベルが上がっていったことと思います。

喫茶SPOON_外観

喫茶SPOONの隣も喫茶店で激戦区です。

高知県の地元の人にも長く愛される老舗なのですが、有名なyoutuberが高知県を訪れた際に立ち寄り紹介されたことにより、若い世代や観光客にも認知が一気に上がりました。

老舗だけあって、店内は落ち着いて過ごせるゆったりした空気が流れていて、私が訪れたときは静かにコーヒーを飲む年配のお客さんが多かったです。ステンドグラスや絵画が飾られていて、レトロなソファなどノスタルジックな雰囲気で、若い世代は逆に新鮮に感じるのではないでしょうか。

喫茶SPOON_内観

レトロな店内でゆったりした時間を過ごすことができます。

喫茶SPOONのモーニングはいくつかの種類があって、私はもっともシンプルなパン、サラダ、ゆで卵、コーヒーのセットを注文しました。シンプルセットでもボリュームがあって大満足で、食事が終わった後はもちろん日本茶が提供されました。
ランチも日替わりで工夫をこらしたメニューが評判で、レトロなプリンやパフェ、あんみつなどのスイーツはインスタ映えメニューとしても人気になっています。

喫茶SPOON_コーヒー

ボリューム満点のお得感に目がいきますが、基本となるコーヒーの奥深さが長年愛される所以だと思います。

 

高知県のお遍路道中ではいろいろな喫茶店に出会えると思いますので、機会があればぜひ高知のモーニング文化を体験してみてください。高知市中心市街地に立ち寄った際には、ノスタルジックな雰囲気が味わえる喫茶SPOONのモーニングやランチ、スイーツがおすすめです。

※高知県の食文化に関連して、高知県は焼肉(外食)支出も全国1位であることを以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

【天下味桟橋本店】焼肉支出日本一の高知県の「土佐あかうし」にこだわった老舗人気焼肉店

 

店舗名 喫茶SPOON(きっさすぷーん)
住所 高知県高知市本町3-2-45
電話 088-872-3978
営業時間 平日  7:00~18:00
土日祝 7:00〜17:00
ランチ11:00~15:00(売切れ次第終了)
ホームページ https://www.instagram.com/spoon.1971/

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この記事を書いた人

人気テレビ番組「水曜どうでしょう」に憧れて東京から四国へ移住。主に四国の観光に関する記事を多数執筆しているライター。最近では、四国に長く住んでいる人よりも四国を知っている移住者と言われることも。