「町石道」を歩いて登ってきたあとに、高野山での糖分補給は欠かせません。高野山内を散策中のおやつとして、下界で待つ方々へのお土産としても最適なのが、高野山名物「生麩」のまんじゅうです。
高野山の「精進料理」にかかせない「生麩」
高野山といえばお寺で供される精進料理を味わうことも外せない一大イベントです。
「精進料理」の説明は必要ないとは思いますが念のため書き添えますと、仏教の世界では殺生が禁じられていることにより、肉や魚を使わず、野菜や穀類のみを使った料理のことを言います。
高野山は空海により密教の道場として開かれましたので、高野山での食事といえば昔から当然のごとく精進料理となるのです。
※私は宿泊した「成福院 宿坊」で精進料理をいただきましたので、ぜひ以下記事もご参考ください。
高野山の精進料理の食材として、「高野豆腐」「ごま豆腐」「湯葉」あたりが有名ですが「生麩(なまふ)」も昔から欠かせないものとされてきました。
豆腐の原料が「大豆」なのに対して、麩の原料は「小麦」です。
小麦に含まれるグルテンが主原料となり、それを茹でると「生麩」、他の加工をすると「乾燥麩」「揚げ麩」「焼き麩」のように状態の違う「麩」ができあがります。
この記事でご紹介するのは、高野山で江戸時代後期から生麩を製造してきたお店の絶品「生麩まんじゅう」です。
おやつ・お土産に最適な「麩善」の「笹巻あんぷ」
私は「町石道」を早朝から歩いて高野山に入山したので、高野山内に到着したころには疲労と空腹がピークで、とにかく何か食べたい衝動にかられていました。
大門からまちなかに入ってくると「壇上伽藍」手前にコンビニがあったり、数件食堂や喫茶店があったりしますが、やはり高野山ならではのものを食べたいということで、ここはぐっと我慢。
そこからしばらく歩き、「金剛峰寺」も通り過ぎて、そろそろ限界が近づいてきた「苅萱堂」の前に、「高野山生麩 笹巻あんぷ できたてあります」の文字が目に入り、「ここしかない!」と迷うことなく入店。
お店の名前は「麩善(ふぜん)」で、名物の生麩まんじゅう「笹巻あんぷ」を1個単位で、しかもできたてを購入できます。
私は一人でしたが、あまりの空腹に2個購入。
まず見た目から新鮮そのもので、特筆すべきはその食感。
まんじゅうの表面がトゥルトゥルプルンプルンで、口に入れるともっちりなめらかで気持ちいい感じです。
肝心の味はというと、包んでいる笹の葉と、生麩に練りこまれたよもぎの香りが芳醇で、かすかな苦みと、きめの細かいこしあんの甘味のマッチングが美味です。
店先のベンチで、一瞬にして2個を完食。
つるっと食べられてしまうので、何個でもいけそうでしたが、せっかく町石道でカロリーを消費できたので、健康のために糖分補給はほどほどに追加購入をぐっと我慢。
この笹巻あんぷは冷蔵で3日間保存、冷凍すれば3ヶ月保存が可能とのことですので、下界で待つ方々へのお土産としても最適だと思います。
麩善は、私が訪問した苅萱堂前が支店で、女人堂方面に本店の2店舗ありますので、高野山に行かれた際にはぜひ立ち寄ってみてください。
※ごんのすけさんが歩き遍路で訪れた高野山参りの様子は下記をご覧ください。
店名: | 麩善(ふぜん) 支店 ※苅萱堂前 |
営業時間: | 9:00~16:30 |
定休日: | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
住所: | 和歌山県伊都郡高野町高野山732 |
電話: | 0736-56-4712 |
店HP: | http://www.fu-zen.com/ |
店名: | 麩善(ふぜん) 本店 |
営業時間: | 9:00~17:00 |
定休日: | 月曜日(祝日の場合は翌日) |
住所: | 和歌山県伊都郡高野町高野山712 |
電話: | 0736-56-2537 |