【骨付丸亀鳥】独特のスパイスと親鳥の歯ごたえがクセになる丸亀名物「骨付鳥」

香川県丸亀市には半世紀ほど前からの伝統がある名物「骨付鳥」という地元グルメが存在します。独特のスパイスと親鳥の歯ごたえがクセになる逸品を地元民でにぎわう有名店「骨付丸亀鳥」でいただきました。

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「うちわ」と「猪熊弦一郎」と「丸亀城」

77番札所道隆寺を出発し、県道216号を東に少し進むと、道隆寺がある多度津町から、次のまち丸亀市(まるがめし)に入ります。

丸亀市は人口約11万人で香川県第2の都市で、伝統産業である「うちわ」の生産量が全国の約9割を占めることで有名です。
そして、JR丸亀駅前で発見したすごい建物に関係する芸術家の出身地としても知られています。

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

JR丸亀駅前には、いくつもの巨大オブジェが展示されている前衛的な巨大建造物がありました。

この建物は「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」で、丸亀市出身の画家「猪熊弦一郎(いのくまげんいちろう)」の画業顕彰と地域の美術振興を目的に1991年開館した美術館で、建築設計は正統派モダニズム建築家の「谷口吉生(たにぐちよしお)」です。
Marugame Genichiro-Inokuma Museum of Contemporary Artを略して愛称「MIMOCA(ミモカ)」で、猪熊弦一郎の作品が常設されているほか、現代美術の企画展やいろいろなイベントが行われている今注目すべき美術館です。
猪熊弦一郎の作品で、一般によく目にするのは、百貨店「三越」の白地に赤の包装紙「華ひらく」だと思います。
これはかなり有名ですね。

さらに現代アートに対して、丸亀市の昔からのシンボルといえば「丸亀城」です。

丸亀城

平地から高くそびえる石垣と天守に注目の「丸亀城」です。

この丸亀城は、室町時代に標高66mの「亀山」に砦が築かれたのが始まりで、慶長7年(1602年)に生駒親正によってほぼ現在の状態に近い城郭が築かれました。
特徴は、独特の反りをもたせる「扇の勾配」がついた石垣で、山麓から山頂まで4重に重ねられた総高60メートルの石垣は日本一高いそうです。
また、天守は江戸時代のものが保存されており、全国に12カ所しかない「現存天守」のひとつでもあります。

丸亀城 電話BOX

「丸亀城」の近くにはこんな不思議なものもありました。電話BOX自体が今や珍しいものになっていますが、その上にお城が乗っかっています。

と、ここではご紹介しきれないものも含め、いろいろな見どころがある丸亀市ですが、その丸亀市で半世紀以上前から地元の人に愛される名物「骨付鳥(ほねつきどり)」なる食べ物があるとのことで、食いしん坊の私は当然のごとく飛びつきました。

 

「骨付鳥市」に改名するの?「とり奉行 骨付じゅうじゅう」

「骨付鳥」とは、丸亀市の「一鶴(いっかく)」の創業者夫婦がアメリカのローストチキンをヒントにして考案し1953年に商品化された食べ物だそうです。
丸亀市内では骨付鳥を出すお店が複数あり、地元の人に愛される名物になっていたそうですが、近年では丸亀市外にも広がり、香川県全体の名物として知名度が急上昇しています。
それも、丸亀市として公式に「全力鶏プロジェクト」を立ち上げ、お決まりのゆるキャラも起用して、アピールに力を入れていることも影響力が大きいと思います。
公式ホームページでは、香川県の「うどん県」にならって、丸亀市を「骨付鳥市」に改名?なんてネタがあったり、「とり奉行 骨付じゅうじゅう」の脂汗なんかがエッジがきいていて、なかなかよいのではないかと思います。

全力鶏プロジェクト 公式HP: http://www.zenryokudori.com/

前置きがかなり長くなってしまいましたが、私は地元客でにぎわう有名店「骨付丸亀鳥」で骨付鳥をいただきました。

骨付丸亀鳥 外観

前出の丸亀城の近くの「骨付丸亀鳥」は、県道33号沿いにあります。

 

独特のスパイスと親鳥の歯ごたえ

上の写真がお店の外観ですが、入口からお店の中の様子は全然見えず、初めての私には少し入りづらい印象を受けましたが、骨付鳥を逃すわけにはいかず、勇気を出して入店しました。
道路の入口から建物内の細い廊下を進んでお店に向かうと、急にたくさんのお客さんの声が聞こえてきて、店内は満員で、ものすごい活気に満ち溢れていました。
皆さん明らかに地元の方々で、地元客に愛されているのがすぐにわかり、期待が高まります。
運よく店の一番奥のカウンター席にのみ空きがあったので、そこにすべりこませていただき、さっそく注文です。

メニューの数は少なく、カウンターの上には大皿料理がいくつかあって、日替わりでオススメのつまみをいただく形式のようです。
ただし骨付鳥は当然のレギュラーメニューで、そこには「親鳥」「ひな鳥」の文字が。
この意味を女将さんに伺うと、「ひな鳥」がよくスーパーに並んでいる飼育日数が短い柔らかい肉質が特徴の鶏肉で、「親鳥」はその名の通り卵を産んだことがあり飼育日数が長い鶏肉のことをいうそうです。
「親鳥」の肉質は、「ひな鳥」に比べると硬いのですが、噛めば噛むほど味が出てくるらしく、特に骨付鳥では「親鳥」の方が定番とのことなので、ここは「親鳥」を選択です。

待つこと10分ほどで目の前におかれた「骨付鳥」はこんな感じ。

骨付丸亀鳥 骨付鳥親鳥

骨付の豪快なもも肉に脂がしたたりジュウジュウ音をたてています。カイワレが乗っているのはこのお店独特らしいです。

骨を掴んでかぶりつきましたが、事前情報通り肉が硬くて骨からひきはがすのに少々苦労はしたものの、表面のカリッとした食感と、噛みしめると味と脂が口の中にしみ出てくる肉の旨みは衝撃でした。
独特のスパイスが強めに効いていて、これが肉を引き立てまくりで、ビールもご飯もすすんでしまうようなクセになる逸品だと思いました。
とにかくかぶりつき続け、噛みしめるのに苦労しつつも数十分であっという間に完食でした。

ここ「骨付丸亀鳥」もそうなのですが、骨付鳥は基本的には夜営業の飲み屋さんで提供されることが多いので、お遍路さんだと宿泊地で運よくお店に遭遇しないと食べられないかもしれません。
ただ、丸亀市以外にも骨付鳥を出す店は増えてきていますので、もし見つけてタイミングがあえば、ぜひ試してみてください。

 

そして、これだけアツくご紹介した丸亀市ですが、四国遍路においては札所が無い通過都市であるという衝撃の事実もお伝えし、骨付鳥レポート完遂とさせていただきます。

 

店名:  骨付丸亀鳥
営業時間: 17:00~22:00
定休日: 日曜
住所:  香川県丸亀市通町87-2
電話: 0877-21-2501

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この記事を書いた人

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。