87番札所長尾寺にたどり着き、遍路旅も最終盤に入ってきました。「さぬき市長尾」は、もう出会えないと諦めてた「丸型ポスト」がたくさんいらっしゃる密集地帯だったのでした。
静御前の母「磯野禅師」のお墓
87番札所長尾寺は、源義経の側室「静御前(しずかごぜん)」が出家得度したことで知られていて、境内には「静御前剃髪塚」が残っています。
※「長尾寺」「静御前」に関しては、以下リンクの記事もぜひご覧ください。
【87番札所長尾寺】源義経の側室「静御前」が出家得度した「長尾の観音さん」
そもそも静御前がこの地を来るきっかけになったのは母である「礒野禅尼(いそのぜんじ)」が讃岐國出身であったからだといわれています。
遍路道からは少し外れますが、長尾寺から5分ほど歩いたところに「磯野禅師」のお墓があるということを知り、見に行ってみることにしました。
と、遍路道を外れて磯野禅師のお墓まできたことで、禅師のお導きなのか、うれしい出会いがありました。
久々に出会った「丸型ポスト」は橋のたもとに
磯野禅師のお墓の少し先に川を渡る橋があり、そこにただならぬ気配を感じた私は、吸い寄せられるように向かうと、そこにはいらっしゃいました「丸型ポスト」です。
うどん店の看板の下にいらっしゃるとはなんとも讃岐っぽい丸型ポストです。
香川県に入ってからは丸型ポストにあまり出会わず、中讃地域の丸亀市・多度津町で見かけて以来で、もう遍路道中では出会うことがないのではないかと諦めていたところに、偶然のうれしい出会いでした。
※「丸型ポスト」に関しては、以下タグリンクの記事もぜひご覧ください。
そして、一度出会うとそれは続いていくもので、長尾寺周辺は丸型ポスト密集地域だったのでした。
【「新井戸橋の丸形ポスト」 地図】
歴史を感じる酒屋の前の丸型ポスト
長尾寺の山門前の道は、旅館や商店が並ぶ昔からの商店街になっていて、その通りを東に進んでいくと、昔の建物を保存しているであろう酒屋(現在は営業していないようです)があり、そこでも丸型ポストを発見です。
四国内の他の地域でも、このような昔の建物を保存している地域には丸型ポストが置かれているのを見かけてきましたが、ここ「さぬき市長尾」の古い商店街も風情がありました。
長尾寺が地域で重要な役割を果たし、その門前通りが地域の中心地であることがよくわかります。
【「森屋酒店跡 丸型ポスト」 地図】
キリスト教会の前に洋装丸型ポスト
さらに商店街を東に進んでいくと、志度寺方面から通ってきた県道3号との交差点に出ますが、ここでも丸型ポストに出会いました。
丸型ポストといえば、前出のような日本の昔を感じるような和な雰囲気の街にあることが多かったのですが、このような教会の前にたっているものは初めて見ました。
教会の前にあると、レトロはレトロでも不思議と洋な雰囲気に見えてきて、丸型ポストがのっているコンクリートの台が形が整って高かったこともあって、背の高いヨーロッパ人を連想してしまいました。
周辺の雰囲気や台の形、色の濃淡やほころび具合で、同じ形の丸型ポストでも、いろいろな表情を見せてくれるのが魅力でもあります。
【「長尾キリスト教会 丸型ポスト」 地図】
遍路旅最終盤の87番札所長尾寺の周辺は丸型ポスト密集地帯で、遍路道中で注目し続けてきた丸型ポストに遍路旅の最後の最後でたくさん出会えたことは、とてもうれしい出来事でした。
丸型ポストに注目して、街を探索してみると、いつもとは違った視点で街の歴史や表情を感じられるかもしれません。
四国遍路道での丸型ポストとの出会いに感謝です。