【遍路道「丸型ポスト」まとめ】安芸の街の丸型ポストは花形ポジション[安芸編]

高知県安芸市といえば「岩崎弥太郎」「弘田龍太郎」「阪神タイガース」「ちりめんじゃこ」といったところでしょうか。そんな街の中心地に「丸型ポスト」が鎮座し、花形ポジションをきめていました。

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「丸型ポスト」=「郵便差出箱1号(丸型)」とは

ここで「丸型ポスト」とよんでいるポストですが、正式名称は「郵便差出箱1号(丸型)」です。
まずは、少しおかたいですが、基礎知識から。

日本で郵便制度が始まったのは明治4年(1871年)年で、このときに日本で最初のポストも誕生しました。
当初は木製の簡易なものでしたが、明治34年(1901年)に火事に強い鉄製の赤色丸型ポストができました。
こポストを「赤色」に塗ったのはポストの位置をわかりやすくするため、かどを丸くしたのは通行のじゃまにならないようにという理由からでした。
昭和の戦時体制下では物資不足のため、コンクリートや陶器など、代用の資材を用いたポストが出現しましたが、昭和20年(1945年)に終戦をむかえ、再び鉄製ポストが製造され始め、全国的に普及したのが「郵便差出箱1号(丸型)」です。

その後、ポスト内に収集袋を吊り下げることにより効率よく回収できる「角型ポスト」が開発されたことにより、昭和45年(1970年)に丸型ポストの製造・設置が終了し、現存する丸型ポストは全国で5000~6000基といわれていて、昭和初期の歴史を感じられるある意味「文化財」となっているのです。

今ではマニアともよべるような「丸型ポストファン」もいるほどのようですが、私は遍路を始めるまで興味があったわけではなく、たまたま丸型ポストが好きな知人がいたことと、遍路出発地点のJR板東駅に丸型ポストがあったことがきっかけで、遍路道沿いの丸型ポストに着目するようになりました。
※遍路スタートのJR板東駅の様子は、以下記事もぜひご覧ください。

【JR高徳線板東駅→1番札所霊山寺】遍路初心者立ち寄り必須の店

JR板東駅 丸型ポスト

遍路道の原点JR板東駅の丸型ポストです。私の「丸型ポスト遍路」の原点でもあります。

 

高知県安芸市といえば「岩崎弥太郎」「弘田龍太郎」「阪神タイガース」「ちりめんじゃこ」

27番札所「神峯寺」の「真っ縦」を制覇し、海岸に戻ってくると「高知県安芸市」に入ります。

ここ安芸市出身者で有名な偉人が二人います。
まず一人目が、幕末から明治時代に活躍した三菱財閥の創始者「岩崎弥太郎(いわさきやたろう)」です。
同じ「土佐藩」出身の超有名人「坂本龍馬」の物語にはよく登場するので、ご存知の方も多いはず。
通過してきた27番札所神峯寺には、岩崎弥太郎のお母さんが息子の開運祈願のために、20km離れた自宅から21日間日参したという逸話もあります。
※27番札所神峯寺に関しては、以下記事もぜひご覧ください。

【27番札所神峯寺】4番目の遍路ころがしである「真っ縦」のあとは霊水でのどを潤す

二人目は、大正から昭和初期に活躍した作曲家「弘田龍太郎(ひろたりゅうたろう)」です。
代表曲には「♪甍(いらか)の波と雲の波~~~」の文部省唱歌『鯉のぼり』、「♪春よ来い、はやく来い」の『春よこい』があり、幼児への音楽教育にも尽力したそうです。
「安芸駅」で迎えてくれるご当地キャラクター「あきうたこちゃん」は、「弘田龍太郎」にちなんでつくられたそうです。
このキャラの作者は、高知県にゆかりのこれまた偉人「やなせたかし」先生で、高知県にはいろんなキャラがいるので、キャラ好きの方は以下高知県のWEBページをご覧ください。

高知県WEBサイト こうちキャラ広場 ごめん・なはり線キャラ: http://www.pref.kochi.lg.jp/chara/gomennahari.html
※サイト内で、「ごめん・なはり線」のキャラだけではなく、いろいろなキャラも紹介されていて、なかなか見ごたえがあります。

安芸駅 あきうたこちゃん

やたら楽しげな「あきうたこちゃん」は安芸駅ロータリーにいます。髪のお団子部分にだけ帽子を被っている不思議な状態。

安芸駅 安芸ぢばさん市場

安芸駅には併設で「安芸じばさん市場」があり、特産品の品揃えが豊富です。高知県に入ってから、ひとつの場所にこんなに人が集まっている様子を見たのはここが初めてです。

また、プロ野球の「阪神タイガース」が毎年春のキャンプを行うことでも知られており、2月には全国の「虎党」が訪れて賑やかになります。

土佐くろしお鉄道 阪神タイガース電車

「土佐くろしお鉄道」には阪神タイガースデザインの電車が走っています。

現在売り出し中の名物は「ちりめんじゃこ」です。
南から流れてくる黒潮が室戸岬にぶつかって安芸市沖で還流するため、身の引き締まった良質なシラスが豊富に獲れる漁場なのだそうです。
このちりめんじゃこを手軽な丼でいただいてきましたので、そのときの様子は以下記事もぜひご覧ください。

【安芸しらす食堂】ふわっとろっ海が香る「釜あげちりめん丼プラスどろめ」を食らう

安芸水産 安芸しらす食堂 釜あげちりめん丼プラスどろめ

釜でゆでて少しだけ乾燥させた「釜あげちりめん」と、生状態の「どろめ」をひとつの丼で味わえてお得でした。

こんな安芸市の中心地に丸型ポストが鎮座し、花形ポジションをきめていたので、ご紹介します。

【市役所の前で街の「顔」として案内役をつとめる丸型ポスト@安芸市役所】
多くの人が行き交う「安芸市役所」の前のメイン通り沿いで、街の顔役をつとめ、観光客には街案内までしてしまう立派な丸型ポストでした。

丸型ポスト 安芸市役所

何かの記念碑と並んで、凛々しい立ち振る舞いには「さすが」の一言。この街の花形ポジションをきめています。

【観光客の憩いの場でお出迎えする丸型ポスト@カリヨン広場】
阪神タイガースがキャンプで使用する「安芸市営球場」の海沿いのバス乗り場であり、「からくり時計」が設置されて観光客の憩いの場所になっている「カリヨン広場」でも、お出迎え兼案内役をつとめていたのは丸型ポストでした。

丸型ポスト 安芸市営球場 カリヨン広場

「からくり時計」と並んで、ここでも町の顔役をつとめる姿は凛とした佇まい。青空がよく似合います。

丸型ポスト 集荷の様子 安芸市営球場 カリヨン広場

ちょうど郵便局員さんが郵便物の集配に来ていました。当然ですが丸型ポストの本業は「郵便物集荷」です。

 

見どころがたくさんある安芸市に立ち寄った際には、案内役で花形ポジションの丸型ポストにぜひ注目してみてください。

※「丸型ポスト」に関しては、以下タグリンクの記事もぜひご覧ください。

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この記事を書いた人

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。