高知県須崎市の昭和時代の雰囲気を持つ地元密着型のお店「らーめん処 ぼっちり」で、須崎市名物の鍋焼きラーメンに挑戦してみた。地元の人達の宴会の雰囲気と濃い方言に触れられたのもよい思い出。
人生初の鍋焼きラーメン
36番札所青龍寺を出発してからほどなくしてたどり着く須崎市といえば鍋焼きラーメンが名物だという情報を入手した。鍋焼きうどんは私の地元の関西地方ではよく見かけるが、鍋焼きラーメンというのは初耳で、ローカルフードに挑戦することが大好きな私の関心をそそった。
須崎市内で有名な鍋焼きラーメン屋さんを何人かの地元の人に尋ねているうちに得られた情報によりオススメの多かった”らーめん処 ぼっちり”へ行ってみることにした。
お店に近づくと、大声でワイワイと盛り上がっているお客さんたちの声がお店の中から聞こえてきた。常連さん達でいっぱいなんだろうかとひとりで入るのに少し緊張したが、空いているお腹の命令にはそむけず、ちょっとした勇気を出して入ってみた。
中に入ると地元のおじさん達がお店のど真ん中でビールを囲み、賑やかでとても楽しそうな宴会を繰り広げていた。ほとんど満席のような状態だったが、店員さんが隅っこに空いていた席へ案内してくれた。お店自体は昭和の時代を感じされるようなアットホームでとてもよい雰囲気に包まれている。このお店の鍋焼きラーメンは何種類かあり、その中から選ぶことができる。吟味した結果、私が選んだのはキムチ鍋焼きラーメン。
ラーメンを待ちながら、周りの人を観察した。私が少し場違いのような雰囲気を醸し出していたのか、宴会をしている地元のお客さん達が話しかけてくれたのはいいが、何を言っているのか聞き取るのが難しいほどに濃い土佐弁で楽しそうに酔っ払っている。お酒の文化、高知にいることを再認識。
本来の目的の人生初鍋焼きラーメン自体はとても美味しいものだった。麺は少し硬めの中華麺、具は野菜たっぷりで、それらに絡まる鶏ガラスープはあっさり仕立て。ラーメンの横には小さくて可愛いふりかけご飯が付いてきて、ちょうどいいボリューム。メニューに「リゾットにもできる」と書いてあったので、ラーメンの後にご飯を入れるのがここでは定番のスタイルなのかな、などと考えた。
食べ終わると、お会計するために地元のおじちゃん達のグループを通り過ぎる必要があった。よそ者でひとりの私はまた少し緊張することになった。なぜなら、お店に入ってきた時と比べても、飛び交う言葉がますます理解不能なレベルに達していたからだ。そんな私に店員さんが優しくお会計をしてくれた。またまたディープな地元を経験できたことが嬉しくて、宿まで帰る道がとても楽しいものとなった。
店名: | らーめん処 ぼっちり |
営業時間: | 11:00~21:30 |
定休日: | 火曜 |
住所: | 高知県須崎市緑町9-81 |
電話: | 0889-429-156 |