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2011年にユネスコ世界ジオパークに認定された室戸は、大きな地震のたびに土地の隆起が繰り返されてきた変動する大地が特徴です。室戸世界ジオパークセンターでは、室戸の地質的特徴と、その土地で育まれた歴史や文化が紹介されています。

 

室戸世界ジオパークセンター

高知県室戸市周辺は、100〜150年周期の南海地震や数千年周期の大地震で土地の隆起を繰り返しており、その地質的特徴と独自の生活文化は、2011年にユネスコ世界ジオパークに認定されています。

室戸岬の東海岸に位置する「室戸世界ジオパークセンター」は、ユネスコ世界ジオパークの登録を受けて2015年に開設された施設です。

室戸東中学校跡地に建てられた室戸世界ジオパークセンター。

「ジオ」と聞いて、地質的な解説が中心かと思っていたのですが、それは大きな間違いでした。地質的特徴にとどまらず、土地の特性から生み出される産業や文化、果ては若き空海の修行の状況まで、室戸にまつわるありとあらゆる情報が集約された室戸の歴史民俗博物館ともいえる施設でした。

室戸ユネスコ世界ジオパークセンターHP https://www.muroto-geo.jp/geopark-center/

もちろん地質的な解説もしっかりとあります。

 

室戸の集落のありようまでがジオパークの範囲!

展示物に土地の産業や集落の風習まで含まれているのは室戸が特別なわけではなく、「ジオパーク」という概念そのものに地域の暮らしや産業が含まれているためのようです。

大地(ジオ)の上に広がる、動植物や生態系(エコ)の中で、私たち人(ヒト)は生活し、文化や産業などを築き、歴史を育んでいます。ジオパークでは、これらの「ジオ」「エコ」「ヒト」の3つの要素のつながりを楽しく知ることができます。(日本ジオパークネットワークHP「ジオパークとは何ですか?」より)

室戸の全てがわかる!と言っても過言ではない展示内容です。

集落の漁のあり方を解説するパネル。

 

室戸の地質的特徴と絡めて、空海修行の地を解説

他の記事で紹介しているように、空海修行の地とされる場所は室戸ジオパークの範囲にもあたるので、空海の聖地を巡ることとジオパーク体験とはほぼ一致しています。

早朝サイクリングで御厨人窟から朝日を拝む【室戸岬】

空海の修行時代の臨場感をダイナミックに感じる海岸線【行道不動と新村ジオパーク】

この室戸世界ジオパークセンターでも、聖地とジオパークとの関わりについて詳しく説明されています。

やわな現代人だからかもしれませんが、室戸ジオパークで見た自然はどれも生々しく、恐ろしささえ感じられるものでした。土地の隆起を繰り返し続ける室戸の生々しい自然は、精神の変容を求めた若き空海の感性に響いたのは必然だろうと、現地を見て思ったものです。

現地を体験した後に解説を読むのも、反対に知識を入れてから現地に行くのも、どちらもオススメです。

 

ほかにも室戸のいろいろなことがわかる

そのほかにも、捕鯨の歴史や林業の発展、港の建設など室戸の歴史が様々な角度から解説されていました。どの解説も、地質的特性という軸が貫かれているので、散漫にならずに見ることができました。

室戸の中心的な港である室津港も、地震で土地が隆起するたびに水深が浅くなって港として使えなくなったなど、普通に現地を見るだけでは知り得ない情報を知ることができます。津波以外にも室戸の人が地震にどれだけ難儀してきたかが伝わってきます。

室津港が土地の隆起で使えなくなるという話を初めて知りました。

捕鯨の歴史も簡潔にまとめられています。

 

室戸の情報が凝縮した室戸世界ジオパークセンター。室戸観光の振り返りにも、事前学習にも使える施設です。事前知識なしに巡ってその場での発見を楽しむのもいいですが、ここで室戸巡りのポイントを掴んで現地に赴くと、より深い体験ができるように思います。

 

【「室戸世界ジオパークセンター」 地図】

 

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廣瀬美音子

札幌で生まれ育ち、結婚を機に香川に移住。地方自治体勤務などを経て、2019年から株式会社四国遍路(https://shikokuhenro.co.jp/)に入社。自転車でお寺とその周辺をめぐる「ポタリング遍路」など、お遍路文化を通じた新しい四国の楽しみ方を模索しています。日本酒とワインが好き。