【牟岐町〜室戸岬】自転車で走るべき海岸線の遍路道

特におすすめしたい室戸半島の海岸線を走る自転車旅。日和佐から牟岐を越えて室戸半島への走行環境と見所、室戸岬までの見所・立ち寄りポイント。そして自分のペースで進む自転車旅の良さ。

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快適な移動環境、牟岐町から室戸半島にかけて

徳島県の南部の23番札所薬王寺を出発し、高知県の室戸岬の24番札所最御崎寺へと国道55号線を走っていると山の景色から海の景色へと変わっていく。牟岐町を南下し、生見へと向かう動線辺りからは、海の文化が色濃く感じられる。
山は山の気持ち良さがあるが、やはりそこには少なからずアップダウンとの対峙が多く、特にお寺へのアプローチの際は挑戦的な気持ちで挑むことが多い。歩きで気にならないような登り坂でも荷物を積んだ自転車の場合は直接的にペダルの重さとなり足への負荷も大きい。そして、歩きではさほど気にならない微妙な下り坂では、想像以上に快適に自転車は進んでくれる。どのエリアを走ってもこの微妙なアップダウンに翻弄されるが、海沿いの道はほぼ平坦なことが多い。

自分のペースで進む自転車旅の良さ。さらに潮風を皮膚に感じ、海の波の音、太陽の光の入り方一つで様々な表情を見せる青のグラデーションを横目に進む自転車の旅はとても平和でリラックスした気持ちにさせられる。「今日の目的地へ!」という野心的な感覚とは対極の平穏な時間。好きな音楽でも聴きながらこの海沿いを走行できたらどれだけ気持ちいいものか。車の窓を開けて一気に高速で駆け抜けるのとは違った魅力がある。歩きで次の目的までの時間を気にするわけでもなく、自転車での通過は、徳島県南部〜高知県の室戸岬の区間は自転車が最適な移動手段と思える。お遍路関係なく、室戸岬を目的地として自転車の旅を計画するのもおすすめしたくなる。そして、これまでのエリアと比較して往来する車の数が極端に減ったことも快適に感じる大きな理由のひとつといえる。

自転車遍路 牟岐町〜室戸岬の海

海とミニベロと四国遍路

自転車遍路 牟岐町〜室戸岬 夫婦岩

遠くにはしめ縄がかかっている”夫婦岩”

 

室戸岬までの見所・立ち寄りポイント

室戸半島の海岸線ではサーフィンやマリンスポーツを楽しんでいる人たちを目にする機会が増えた。自転車遍路としても、海沿いの道を潮風切って走るのが非常に気持ちよく、室戸岬までの道のりはまさにサイクリングロードとして魅力満載だ。
見所としては、生見のサーファー、夫婦岩、廃校水族館、ユネスコ室戸ジオパークセンター、一際大きい21mの “青年大師像”、空海修行の洞窟”御厨人窟“、そしてユネスコジオパークにも登録されている室戸周辺の独特な地形。これら全て1日で完結できる距離感にあるのも嬉しい。
平坦で交通量の少ない海岸線、移動時間もエンターテイメントな自転車移動はお遍路目的以外の人たちにも是非オススメしたい。

自転車遍路 牟岐町〜室戸岬 休憩場所

海岸線はちょっとした休憩場所も気持ちがいい

 

四国を愛するオーストラリア人の話

旅の途中、全身バッチだらけのベストを着たオーストラリア人と出会った。広島に住んでいる彼は20年間毎年四国に来ているとのこと。彼曰く、「四国にはなぜか帰ってきたくなる魅力がたくさんある。室戸の素晴らしい自然景観、過剰に観光地化されていない景勝地、自然体でインパクトの強い独自文化、そして人の暖かさ。何より私のように都会に住んでいる者にとってはいつも癒しを与えてくれる」と。四国にはいい意味で中毒性があるらしい。そしてこの旅を通してなんとなくその感覚がわかってきたように思える。

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この記事を書いた人

訪日外国人観光客向けにユニークな日本文化体験を提供する株式会社TABIKYO JAPAN(https://www.tabikyo-japan.com/)のサービスマネージャー。北海道出身で、世界50ヶ国以上を旅し、カナダ・イエローナイフの犬ぞりとオーロラ鑑賞や、富士山の登山などプロのアウトドアガイドとして13,000人以上を案内した実績があり、お客様と寄り添うガイディングで「一生に一度」のシチュエーションをナビゲートしている。