足摺岬まで続く海岸沿いの道、国道56号を外れて遠回りのへんろ道を行く。伊の岬の絶景に感動し、目指す足摺岬を臨む。
走行データその17 土佐佐賀〜土佐清水下ノ加江
区間距離:49.63km
実質所要時間:209min
平均走行スピード:14.2km/h
獲得標高:503m
伊の岬から足摺岬を臨む
土佐白浜を出て国道56号を南へ進むと、左手側に現れるたこ焼き屋さんを通り過ぎる。その先あたりで、左を指す昔ながらのお遍路道標が現れる。お遍路巡礼を始めるといたる所にあわられるこの道標、特に歩きお遍路さんが迷わぬようルートを示してくれていて、ここでもこの道標が安心感を与えてくれる。自転車遍路においては、山道などの未舗装路の歩き遍路道を走行できない区間も多々あるが、この土佐入野松原へのみちと標されたルートについては走行することが可能であること、また、その先で待っている絶景を見逃さないためにもオススメしておきたい分岐点だ。
国道を外れこの道を進むと、車の交通量が極端に少なくなり自然豊かな道となる。当初の区間は林が多くあたりの風景を見ることができないが、そこを気にせず同じ道を先に進むと突然ドーンと海が目の前に現れる。伊の岬だ。私はひとりっきりだったが、その目の前に広がる絶景に「うわー、綺麗~」と思わず声が出た。海の遠く、そのまた先に、今日の設定ゴールの足摺岬を臨むことができた。伊の岬から見える今日のゴール地点ははるか遠くに思えたが、そこにある絶景に感動し後半のモチベーションが上がった。
ナビが示す道のみを走っていると、この場所を訪れることがなかった。たとえ設定ルート通りに走っていたとしても、途中で遍路道への案内をみつけた場合には、そこがもし自転車走行できそうな道であれば思い切ってルート変更して通ってみる価値は十分にある。
伊の岬を出発したのち国道56号線へ戻り、先へ進む。土佐入野で国道を外れ、入野海岸と宮川公園を通ることにした。そこから県道42号に移って竹島川へ向かい、四万十川の橋を渡ることにした。このルートは通常の国道よりも景色が綺麗で雰囲気も良いといえるが、一方でアップダウンが多くて少し時間がかかることに注意が必要だ。国道を外れるということは、その多くの場合が遠回りとなるため目的地への到着時間が遅れる可能性があるということも確か。タイミングをよく考え、時間的にも余裕を持った上で、できる限り各所で遍路道を楽しむのが最良だ。