徳島県神山町の12番札所焼山寺は山越えの難所。2つのアプローチ方法の中から自分に合った手段を検討したい。降車して自転車をおして歩くことも想定した自転車走破チャレンジ、もう一つは公共交通機関を乗り継ぐ方法。
輪行による公共交通機関を使用したアプローチ
前日に11番札所藤井寺の参拝を終えたのち、鴨島駅周辺のお宿に宿泊。夜中に降り出した雨は運よく明け方に上がった。朝、宿の方からお接待(お遍路さんへちょっとした助けの手を差し伸べてくれる四国特有の文化がある)で心温まる手書きのお手紙が添えられたおにぎりセットを頂戴し、お礼を伝えたのちに鴨島駅まで自転車で移動。
もし昨晩の雨が続いた場合、もしくは12番札所焼山寺への道のような山越えなど、ルートの難易度が高いと予想される場合には、自転車を折りたたんで荷物とし公共交通機関を利用できるのも、今回選択したTyrellの折りたたみミニベロ「IVE」の利点のひとつだ。今回のミニベロ遍路のスタートから数日間は、たまたま2名体制で走行を行うことができた私たちは、輪行(自転車を折りたたみ、袋に入れて荷物として公共交通機関で運ぶこと)による公共交通機関使用によるアプローチと実際の走行によるアプローチ、両方の情報を取る目的で二手にわかれ、12番札所焼山寺を目指すこととした。
この先の長い遍路道でもいくつか現れる山越えなどの難所のひとつとなる12番札所。今回宿泊した鴨島駅周辺から徳島県の神山町および神山町から山を登った頂上付近に位置する12番札所焼山寺への公共交通機関でのアプローチは、限られた時刻しか運行していないバスなどを繋ぐ若干トリッキーなルートとなる。しかし、実際に宿にて事前に計画を立てていくと、最も理想と思えるスケジュールにたどり着いた。基本的には情報が少ない交通機関を利用することとなるため、私が取った方法を理想ルートのひとつとして続く記事の中へ記しておくのでぜひとも活用していただきたい。なお、全体の所要時間などを鑑み、この日の最終目的地は神山温泉としてそこで宿泊するように設定した。
折りたたむ前の自転車で、まずはJR鴨島駅まで走行。鴨島駅前のセブンイレブンで一杯のコーヒーを飲み、ここでミニベロを折りたたむ。ヨーロッパなどでは地下鉄や電車などに自転車のまま乗り込むことは全く問題ないケースが多いが、少し不便なことに日本の公共交通機関の多くはそういうわけにはいかない。しかし、折りたたんで輪行用バッグに収納すれば、荷物として電車やバスに乗り込むことができる。
IVEを折りたたむには、5-6回の手順を踏む作業を行う必要があるが、慣れてくればほんの数分でコンパクトに折りたたむことができる便利なミニベロである。ものの数分で輪行用バッグにおさまり、ただの少し大きな荷物という程度の状態になった。今回利用したJR鴨島駅は利用客が少なめの小さな駅で、駅前には折りたたむ作業にも差し支えない十分なスペースがあった。
※鴨島駅から公共交通機関を利用した12番札所焼山寺へのルートは以下リンクの記事に続きます。
【鴨島駅から焼山寺・神山温泉】12番札所焼山寺へ輪行による公共交通機関利用に挑戦