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高知室戸岬へのアスファルト歩行でなぜか右足の脛に痛みが発生し、高知市内に到着する頃には激しい腫れ…
この痛みの原因の自己診断はずばり「シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)」です。

土佐の國「修行の道場」はやはり試練の道のりだった

阿波の國最後の札所「薬王寺」を打ってから、土佐の國最初の札所「最御崎寺」までは約75kmの海岸アスファルト道路の長距離歩行です。
遍路初心者の私は、札所がしばらくないのでなるべく早く先に進もうとしたことと、徳島の「遍路ころがし」とよばれる難所を制覇できたことの油断で、1日あたり40kmを超える距離をスピードを上げて歩いてしまいました。
この歩行中にまず左足のかかとが少し痛くなってきて、左足をかばいながら、効き足の右足で強くかいて蹴るようにして歩きました。
あとから振り返ってみれば、この行為が右足に大きな負担をかけてしまい、のちの激しい痛みと腫れの原因になったように思います。

なんとか室戸岬の「最御崎寺」にはたどり着きましたが、この頃には右足の脛(すね)から足の甲にかけての痛みが気になりだし、高知県唯一の「遍路ころがし」で「関所寺」でもある27番札所「神峯寺」の「真っ縦」でとどめを刺され、このあとは右足を引きずらなければ歩けない状態にまでおちいり、高知市内に入るころには激しい腫れにもみまわれまてしまいました。

他の歩き遍路さんと話をする中で、同じような症状が出る人はけっこう多いようで、これは私に限った話ではなさそうで、遍路後にいろいろ調べてみた自己診断はずばり「シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)」です。

 

土佐の國の道のりは高低差が少ないので油断してしまいましたが「修行の道場」といわれる理由がよくわかりました。アスファルトの海岸道は足にはかなりの負担がかかります。

土佐の國の道のりは高低差が少ないので油断してしまいましたが「修行の道場」といわれる理由がよくわかりました。アスファルトの海岸道は足にはかなりの負担がかかります。

 

「シンスプリント」とは?原因は?

「シンスプリント」の日本語名は「脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)」です。
その名の通りなのですが、「脛骨(すねの骨)」の「過労(つかいすぎ)」が原因で「骨膜(骨をおおっている膜)」が「炎(炎症)」を起こす状態のことをいいます。
「筋肉痛」や「すじを痛める」なんてことはよく聞きますが、「骨膜炎」って聞きなれないですよね。

「脛骨」には「ヒラメ筋・腓腹筋(いわゆる「ふくらはぎ」)」や「前脛骨筋(すねの前の筋肉)」がつながっており、歩くときの足首の上下運動でよく使う筋肉です。
これらの筋肉が動くときに「骨膜」が引っ張られる状態になりますが、筋肉が疲労や血行が悪くなることにより硬くなってくると「骨膜」にかかる負担が大きくなり、やがて「炎症」を起こしてしまうそうなのです。
この症状が出ている状態で運動を続けていると、場合によっては「脛骨」が「疲労性骨折」を起こすこともあるようで、痛みをなんとか我慢すればよいということでもありません。

一般的には、走る量が多い陸上選手を中心にしたスポーツ選手が発症することが多いようですが、通し歩き遍路さんも重い荷物を背負ってアスファルトの上を一日中歩いているので、ある意味アスリートよりも足への負担は大きいので、発症しても無理はありません。

 

「シンスプリント」を予防するためには?

なるべくなら痛みと戦わずに歩きたいものですが、予防するにはどうすればよいのでしょうか?
原因が「筋肉が硬くなること」なら、「硬くならない」ようにすればよいのです。

ふくらはぎや脛の筋肉が硬くなりやすい原因として
●地面を強く蹴ることによる「ふくらはぎ」の疲労
●足の指に力が入りすぎることによる「前脛骨筋」の疲労
●冷えによる血行不良
のようなことが主にあげられます。

私は、室戸岬に早くたどり着きたいがために、また痛みが少し出た左足をカバーするために、右足におもいっきり力を入れてアスファルト道を蹴り上げていましたし、1月に歩き、野宿もしていたので、体がかなり冷えていたと思います。
上記原因となる行為を外すことなく実践してしまったのです…
事前に知っていれば…というのは後の祭り…
これから歩く皆さんが同じ轍を踏まないようにここでご紹介することには意味があると信じてこの記事を書いています。

ならどうすればよいかというと
●「蹴らない」→「ベタ足」でペタペタ歩く
●体を冷やさないような防寒対策と一日の歩行後の入浴で血行促進
あたりでしょうか。

「ベタ足」は山道など足元が悪いときの安全対策としても有効で、そういえば遍路解説書「四国遍路ひとり歩き同行二人[解説編]」にも書いてありました。
やはり先人の知恵は実践してみるものですね。

血行促進に関しては、冬なら防寒対策はもちろんなのですが、暑い季節でもクーラーの効いた部屋に入って汗冷えや、体温を下げるために過度に冷却することには注意が必要です。
また、休憩をこまめにとって、靴や靴下を脱いで足の圧迫をゆるめる、足首をまわしたり筋肉をストレッチ(痛みがあるほどの過度なストレッチは筋肉を逆に硬くする要因になりますのでご注意を)したりするのも有効だと思います。

歩き方や足の血行を考慮する上で、自分に合った「靴」と「靴下」の選択も重要要素ですので、以下の記事も参考にしてみてください。

遍路旅を強力にサポートしてくれた優秀靴【SALOMON(サロモン) XA PRO 3D】

足裏のマメ発生から守ってくれた優秀靴下【CARAVAN(キャラバン) RLドラロン® マダラックス】

 

「シンスプリント」を発症してしまったら…

上記を実践していただき、「シンスプリント」を予防できるにこしたことはないのですが、私のように発症してしまった場合はどうすればよいのでしょうか?

いろいろ調べてみましたが、根本的に治そうと思ったら「運動を中止して炎症がひくのを待つ」しかないそうです。
でも歩き遍路さんが何日も歩かずにっていうわけにもいかないですよね。

少しでも痛みをおさえたり、炎症がひくのを早めたりするために、以下ポイントを間違わないようにされるとよいと思います。

●マッサージをしたり、ストレッチをしたりして、患部を刺激することを控える
 →炎症が起こってしまったら、刺激をすると炎症をさらに増してしまいます。
●過度に冷やさない
 →炎症部分は冷やすと一時的には症状がおさまることがありますが、冷えで周辺の筋肉が硬くなると根本治療にはなりません。
 →炎症をおさえるには、温度を下げない「消炎剤」が有効です(冷シップなど温度を下げる薬は要注意)。

この症状が出てしまったら、お大師さまが「先を急ぐな」とおっしゃっていると思って、ペースを落として、ゆっくり遍路旅を楽しむのが一番の治療だとも思います。

皆さんが「シンスプリント(脛骨疲労性骨膜炎)」に苦しむことなく、遍路道を快適に歩まれることをお祈りしています。

 

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ごんのすけ

お遍路さん初心者です。  2015年1月20日(火)に1番札所を出発し、2015年3月1日(日)に41日間で88番札所で通し歩き結願を果たすことができました。 2015年4月12・13日の2日間で、開創1200年で盛り上がる高野山にお礼参りにも行ってきました。 自身の通し歩き遍路体験を元にお役立ち情報を発信しています。